2018年2月22日 第8号

 韓国の平昌で開催されている冬季オリンピックでカナダ選手の活躍が続いている。大会2日目でスノーボード選手がカナダに初メダルをもたらすと、大会3日目にフィギュアスケート団体でカナダ初の金メダルを獲得。以降、金メダルラッシュが続いている。

 スピードスケート男子ショートトラック1千メートルでサム・ジラード選手が金メダルを獲得、さらにスピードスケート男子ではロングトラックの1万メートルでテッド-ジャン・ブルーメン選手が世界新記録を出して金メダルに輝き、2日目の5千メートルの銀メダルに続くメダルを獲得した。

 ボブスレー2人乗りではクリップス・コパツ組がドイツの選手と同タイムでの金メダル。カナダのボブスレーチームが同タイムで金メダルを獲得するのは、1998年長野大会に続く2回目という快挙となった。

 20日(現地時間)には、カナダ国民が待ちに待ったフィギュアスケートのアイスダンス。最終組だったバーチュー・モイヤー組がショートを終え首位で臨んだフリーでも完璧な演技を見せ、金メダルに輝いた。個人ではバンクーバー五輪に続いて2回目、団体ではすでに今大会で金メダルを取っている。

 この他、スキーハーフパイプ女子のキャシー・シャープ選手、スキークロス男子のブラディ・レマン選手が金メダルと連日金メダルを聞かない日がないほどのゴールドラッシュとなっている。

 カナダは21日を終え、金メダル9、銀メダル5、銅メダル7の計21で、ノルウェー、ドイツに次いで、メダル数で3位につけている。

 一方で、金メダルが期待されたカーリング女子は、21日(現地時間)にイギリスと対戦して逆転負け。予選敗退が決まった。カーリング女子は、長野五輪で正式種目となって以降メダルを逃すのは今回が初めてとなった。

 

 

2018年2月22日 第8号

 ノバスコシア州の国立公園をドライブしていた観光客が17日、カーナビの指示通りに運転していたところ、道に迷い警察に助けを求める事態となった。

 場所は、同州北部に広がるケープ・ブレトン・ハイランズ国立公園。同公園は、カナダで最も美しいハイキングコースの一つカボット・トレイル(Cabot Trail)で知られている。

 この公園をドライブしていたカップルは、カーナビが提示した『最短コース』を選び、その指示通りに道を進んでいったという。結局その道では目的地に到達できそうにないことがわかり、方向転換して戻ろうとした時には雪に閉ざされ、身動きが取れなくった。そのうちにガソリンも食料も、そして携帯電話のバッテリー残量も少なくなり、警察に救助を求めた。カップルがどのくらい立ち往生していたかは明らかにされていない。

 連絡を受けた警察が現地に赴いたものの、この車を救出するためにはブルドーザーを用いて、場所によっては2メートルにも積もった雪を2時間半かけて、どけなければならなかった。

 警察は、不慣れな土地での長距離ドライブの際は、注意してカーナビを利用することと、万が一に備え十分な水や食料を携帯するよう呼びかけている。

 

 

2018年2月22日 第8号

 アルバータ州エドモントン市の女性が、追い詰められ観念したひったくり現行犯に、コーヒーをおごることにした。

 先週の昼間、ジョギング中のテス・アバーウシェさんは助けを求める女性の叫び声を聞いた。声の方を見ると、男が通りを逃げていく姿が見えた。アバーウシェさんが追いかけたところ、男は裏道に入って、ゴミ捨てコンテナの陰に隠れた。

 彼女が追い詰めると、男は「悪かった。こんなことは二度とやらない。自分でもなんでやってしまったのかわからない。財布は返す」と言って、アバーウシェさんに財布を返した。

 この男は、女性が路上生活者に小銭を与えようと財布を出したところを目撃、その女性から財布を奪ったものの、アバーウシェさんに追い詰められたのだった。彼女から財布を返してもらった女性は、バレンタインデーのお祝いの言葉とともにアバーウシェさんにハグをした。

 この一件ですっかり後悔の念にさいなまれているように見えた男に対し、アバーウシェさんは携帯カメラで男を撮影したあと、彼をコーヒーショップに連れていきコーヒーをおごった。「相手も人間なんだという態度で接すれば、そういう対応が返ってくるはず」と、取材に答えるアバーウシェさん。多分、追跡劇で体中に放出されたアドレナリンがそうさせた無謀な対応だったが、別の結果にならなかったのは幸運だったと付け加えている。

 

 

2018年2月22日 第8号

 2016年に実施された国勢調査に回答しなかった人に対し、罰金が課せられた。その数は36人で、ブリティッシュ・コロンビア州では6人が、その対象となった。

 この時の国勢調査用紙には簡略版と詳細版があり、総数の25パーセントを占める詳細版では、身体機能や民族性、学歴、職業のほか持ち家や通勤の状況など、多くの質問に答える必要があった。

 国勢調査に回答しないことは関連法に違反する。このために罰金が科せられた36人のうち3人は罰金を支払い、他の12人は国勢調査に回答した。残る21人のうち、BC州に住むダン・ステッフラーさんやボニー・サバドスさんは、罰金刑を不服として裁判所で争っている。

 彼らによると、調査用紙の送付から数カ月たったころ、戸別調査員が自宅を訪れ調査用紙への記入を要求してきたという。ステッフラーさんに届いたのは簡略版だったが、それでも多くの質問項目を理解するために時間が必要だと、彼は調査員に告げた。しかし調査員は、この場で調査用紙を完成させなければ、3カ月以下の禁固刑か1千ドル以下の罰金刑に処せられると告げ、記入を強く迫ったという。ステッフラーさんは最終的に、平行線の会話を切り上げ調査員を追い返した。

 その何カ月か後には、2人の調査員がステッフラーさんの自宅を訪れた。この時にはステッフラーさんは調査用紙を理解し、世帯の人数のような必須項目についてだけ回答し、彼が任意項目だと認識した名前や年齢、性別については回答を拒否。これに対し調査員(一人は警察官のように見えたと、ステッフラーさんは取材に話している)は、前回と同じようにしかるべき刑に処せられると警告してきた。

 これに対しカナダ国勢調査局は、全項目を回答する義務があるとメディアに電子メールで回答している。しかし今年1月、政府はこの刑は犯した法律に対して重すぎるとして、禁固刑を除外、罰金刑も最高で500ドルに減額する法改正を行った。

 国勢調査局によると、2016年の調査時に、約88パーセントの世帯が郵送、またはインターネットで調査用紙への記入を完了している。

 

 

2018年2月15日 第7号

 カナダ統計局は9日、1月の失業者数が8万8千人だったと発表した。1カ月の失業者数としては2009年1月以来、9年ぶりの高い水準。失業率も0・1パーセント上昇し5・9パーセントとなった。

 失業者が増加したのはパートタイムで13万7千人。一方でフルタイムは就業者数が4万9千人増加した。

 平均時給は3・3パーセント上昇し、2016年3月以来の高い水準。要因としてはオンタリオ州が2018年1月から最低時給を14ドルに引き上げたことが影響しているとみられている。

 産業別ではサービス産業で7万1千人と失業者数が多く、教育、金融、保険、不動産業がこれらに含まれている。製造業、建設業でも1万4900人と増加した。

 専門家の間では、最低時給の引き上げが雇用の減少に影響すると警鐘を鳴らしている。

 地域別の失業率では、ケベック州が5・0パーセントから5・4パーセントに上昇、ブリティッシュ・コロンビア州が4・6パーセントから4・8パーセントに上昇した。大きく失業率が上昇したのはニューブランズウィック州で7・8パーセントから9・1パーセントに、プリンスエドワード島州でも9・7パーセントから10・6パーセントと上昇した。一方で、オンタリオ州では5・6パーセントから5・5パーセントに減少、サスカチワン州では6・5パーセントから5・4パーセントに改善した。

 失業者数が増加したにもかかわらず失業率がそれほど大きく上昇しない理由として、労働市場から撤退した人の数が増加したことが挙げられるとしている。

 主要都市では、トロントで6・0パーセントから5・9パーセントに、モントリオール州で6・0パーセントから5・8パーセントに、カルガリーでは7・5パーセントから7・6パーセントに、バンクーバーは4・1パーセントと変化がなかった。

 

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。