2018年2月15日 第7号

 カナダ統計局は9日、1月の失業者数が8万8千人だったと発表した。1カ月の失業者数としては2009年1月以来、9年ぶりの高い水準。失業率も0・1パーセント上昇し5・9パーセントとなった。

 失業者が増加したのはパートタイムで13万7千人。一方でフルタイムは就業者数が4万9千人増加した。

 平均時給は3・3パーセント上昇し、2016年3月以来の高い水準。要因としてはオンタリオ州が2018年1月から最低時給を14ドルに引き上げたことが影響しているとみられている。

 産業別ではサービス産業で7万1千人と失業者数が多く、教育、金融、保険、不動産業がこれらに含まれている。製造業、建設業でも1万4900人と増加した。

 専門家の間では、最低時給の引き上げが雇用の減少に影響すると警鐘を鳴らしている。

 地域別の失業率では、ケベック州が5・0パーセントから5・4パーセントに上昇、ブリティッシュ・コロンビア州が4・6パーセントから4・8パーセントに上昇した。大きく失業率が上昇したのはニューブランズウィック州で7・8パーセントから9・1パーセントに、プリンスエドワード島州でも9・7パーセントから10・6パーセントと上昇した。一方で、オンタリオ州では5・6パーセントから5・5パーセントに減少、サスカチワン州では6・5パーセントから5・4パーセントに改善した。

 失業者数が増加したにもかかわらず失業率がそれほど大きく上昇しない理由として、労働市場から撤退した人の数が増加したことが挙げられるとしている。

 主要都市では、トロントで6・0パーセントから5・9パーセントに、モントリオール州で6・0パーセントから5・8パーセントに、カルガリーでは7・5パーセントから7・6パーセントに、バンクーバーは4・1パーセントと変化がなかった。

 

 

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