2018年2月15日 第7号

 ブリティッシュ・コロンビア州新民主党(NDP)政権は13日、開会の式辞で住宅問題とデイケア問題の解消が州政府の重要課題と位置付けた。

 BC州を州民にとって、もっと住みやすい都市にするとして、高騰する不動産で圧迫する住民の金銭的な負担や慢性的なデイケア不足を解消することを最優先課題とした。

 式辞では不動産問題の解決策として、不動産市場での脱税、税金詐欺、マネーロンダリングの摘発を可能にする法案を今春議会で提案すると語った。ただ不動産投機に対する課税については明確な言及を避けた。

 その後の記者会見では、ジョン・ホーガン州首相は、不動産投機税の導入については言及しなかったが、投機家向け住宅を建設し続ける開発業者に州民が家族を養うために必要な住宅の建設を促すことや、賃貸住宅の建設を増加させることの必要性を訴えた。選挙時に提案していた住宅賃貸者への400ドルの還元については明言を避けた。

 デイケアについては、選挙期間中に公約として掲げた1日10ドルのデイケアについて、すぐに実施はできないとしながらも、将来的に実現することを目標に進めていくとした。

 カナダ自由党政権・アルバータ州政権による連立体制対BC州政権の抗争となっているパイプライン拡張建設工事については、BC州政権としてBC州の海と土地と人々を守るために原油輸出についての新たな環境規制を検討すると、これまでの主張を繰り返した。

 今回の式辞は2月20日に発表する予算案の中で、具体的な内容が示されるとみられている。

 

 

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