2018年8月16日 第33号

 CFL(カナディアン・フットボール・リーグ)BCライオンズは、ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市のBCプレースで9日、エドモントン・エスキモーズと対戦した。

 これまでのアウェー2連戦で2連敗。今季ここまでホームでの2勝のみ、といまひとつ調子に乗れないライオンズは、ここで負けると早くもプレーオフ脱落の可能性もある。

 この日の先発クオーターバックもルーレイ。序盤は完全にエスキモーズが試合を支配する展開で、第1クオーターからタッチダウンを決められ、第2クオーターには2タッチダウンを決められ、前半を終了して10ー20とリードされた。

 しかしライオンズは後半に猛攻した。1タッチダウンと1フィールドゴールなどで21ー20と逆転に成功すると、第4クオーターにも10得点をあげ突き放した。

 これでライオンズは3勝4敗とし、勝ち点6で4位につけた。

 

 

2018年8月16日 第33号

 MLSバンクーバー・ホワイトキャップスFCは8日、ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市のBCプレースでカナディアン・チャンピオンシップ決勝に臨んだ。ホーム&アウェーの第1戦。対戦相手は前回ホワイトキャップスが決勝進出した時と同じトロントFC。

 前半はトロントが押し気味だったが、ホワイトキャップスに思わぬチャンスが巡ってきた。トロントがゴールエリア内でハンドの反則。ホワイトキャップスがPKのチャンスを得て、24分FWカマラ(#23)が確実に決めて1‐0とリードした。しかし、その直後26分にトロントがゴールして1‐1。好ゲームが予想された。

 しかし思わぬドラマが待っていた。前半ロスタイムにホワイトキャップスMFフィリペ(#8)がレッドカードの1発退場となった。誰が見ても行き過ぎの判定に会場では大ブーイングが起こった。後半ホワイトキャップスは10人での試合を強いられることになった。

 それでも後半は完全にホワイトキャップスが押していた。84分には途中交代したFWハタード(#19)がゴールを決め2‐1とリード。そのまま試合が終了するかと思われた残り30秒に、トロントのシュートをカットしようとしたホワイトキャップスDFヘンリー(#2)がクリアミスして自陣のネットに。

 結局ホワイトキャップスはオウンゴールで自ら同点弾を献上し、第1戦を2‐2で引き分けた。

 第2戦は15日にトロントで行われる。優勝したチームが北中米カリブ海サッカー連盟主催チャンピオンズシップに出場する。

 

 

2018年8月16日 第33号

 カナダ保健省は9日、食中毒の恐れがあるとして、冷凍鶏むね肉のリコールを発表した。

 対象となるのは、ピンティーズ・デリシャス・フード社(Pinty's Delicious Food Inc.)のオーブンロースト鶏むね肉(oven roasted chicken breast strips)で、賞味期限が8月9日のものと、8月15日のもの。対象地域はブリティッシュ・コロンビア、アルバータ、サスカチワン、およびマニトバ各州。カナダ食品検査局の検査で、リステリア菌に汚染されている可能性が発見された。見た目やにおいに異常がなくても汚染されている可能性があり、特に妊婦と高齢者は注意するよう、保健省では呼び掛けている。

 

 

2018年8月16日 第33号

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー島ビクトリア空港の東側、ジョージア海峡に浮かぶ米ワシントン州ヘンリー島のケレット・ブラフ沖で7月24日、生後間もなく死んだシャチの子供を、沈まないように鼻や口を使って海面に浮かせ続けている母親シャチが確認された。

 この母親シャチは、北米西海岸のシャチの群れの一つである南部定住型シャチ(southern resident killer whale)の一頭で、研究グループからはJ35と呼ばれている。ヘンリー島の隣のサンファン島にある、クジラ類研究センターのケン・バルコムさんによると、母親シャチのこの行動は、最初のうちは息ができるようにして子の蘇生を試みるものだったが、やがて母親にもその可能性がないと分かった頃からは、いわゆる葬送の儀式のようなものになっていったと、取材に説明している。

 しかし、J35が研究者やメディアを驚かせたのは、彼女がこの儀式を終わらせる気配を全く見せなかったことだった。研究者らがこれまでに確認していた儀式は、せいぜい何時間か、長くとも1日程度のものだったと、バルコムさん。

 ところがこの母親シャチは、1週間を過ぎても子を海面上に留め続けていた。この間彼女は十分なエサも取らず、明らかに体重が減少している様子が見て取られ、見守る研究者からは胸が張り裂けるようだとの声も聞かれていた。

 そんなJ35がついに、子の亡骸を手放したのが11日、確認された。この17日間、彼女は亡骸と約1600キロに及ぶ『悲しみの旅』を続けてきたが、ついに子に別れを告げ、彼女の別の子供のシャチや仲間とともに、サケの群れを追い始めるようになっていた。また研究者らは、彼女の健康状態も良好であることを確認した。

 その数が減り続けている南部定住型シャチの群れは、現在75頭が確認されている。このグループはキングサーモンを主食としているが、近年のサケの減少に伴い、シャチの健康状態も悪化していると、40年以上シャチの研究を続けているバルコムさんは語る。このグループではここ3年間、死産が続き個体数を増やせないでいる。

 

 

2018年8月16日 第33号

 ケベック州モントリオール市で発掘中の、先住民イロコイ族の遺跡から、650年ほど前とみられる遺物が大量に出土し、この地での先住民の歴史解明につながると期待されている。

 発掘現場は、リッツ・カールトン・ホテルやマギル大学などもある同市中心部の、ピール通りとシェアブルック通りの交差点付近。2016年より発掘が進められているが、これまでに何千という遺物が見つかっている。多くが調理などに用いられた土器だが、中には陶器製パイプや、ベルーガの歯などもあった。ベルーガの歯が何に用いられたかは不明だが、セントローレンス川下流のケベック・シティ近辺に住んでいた同族の別コミュニティから得たものだろうと考えられている。

 発掘を進めている考古学者のロナルド・トレンブレイさんは、この遺跡調査は大発見だと取材に語っている。この遺跡は1859年にも、土器が発見されたのをきっかけに発掘が行われている。放射性炭素による年代測定では、60パーセントの結果から14世紀後半、1375年前後という、予想をはるかに上回る古いものと判定され関係者を驚かせている。

 一方、以前カナウェーク・モホーク評議会議長に選出されたことのあるクリスティーン・ザチャリー・ディオムさんは、今回の発見は自分が子供の頃に聞かされていた、モホーク族がはるか昔から同地で暮らしてきたという先祖の話と一致しており、素晴らしいことだと話している。

 モントリオール市ではモホーク族のメンバーがこの調査に加われるよう、彼らに考古学のトレーニングを提供している。さらに遺跡を記念して、土器のデザインをあしらった格子状の鉄製側溝蓋を、現場に設置することも検討されている。

 

 

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