2018年10月4日 第40号
アメリカの通信販売大手アマゾン社が9月27日、ブリティッシュ・コロンビア州メトロバンクーバーにフルフィルメントセンターを設置すると発表した。広さ45万平方フィートとなるセンターでは、おもちゃ、書籍、電化製品、ホームアイテムなどの比較的小さめのアイテムを梱包、配送する予定という。
オープンは2019年の予定で、正確な日にちは発表されていないが、クリスマス商戦に間に合うよう計画中としている。センターのオープンによりフルタイム700人の雇用を見込んでいる。設置されるのは、トワッセン・ファースト・ネーションズ敷地内でアマゾン社がリースする形を取る。
メトロバンクーバーにはすでに、デルタ市とニューウエストミンスター市にセンターがあり、フルタイム約800人の雇用を生んでいる。トワッセンは3番目。アマゾンのフルフィルメントセンターが先住民族の敷地内に設置されるのは初めて。
アマゾンはバンクーバー市ダウンタウンにすでにオフィスがあり約1500人を雇用している。現時点で、すでにバンクーバーはシアトルに次いでアマゾン社にとって2番目に雇用が多い都市となっている。
2018年10月4日 第40号
オンタリオ州ウォータールー大学のドナ・ストリックランド博士がノーベル物理学賞を受賞したことが分かった。10月2日、スウェーデン王立科学アカデミーが発表した。フランス理工科学校のジェラール・ムル博士との共同受賞。アメリカのアーサー・アシュキン博士も受賞した。「レーザー物理学」の分野での貢献が評価された。
ストリックランド博士の受賞は、物理学賞では、1903年マリー・キュリー博士、63年マリア・ゲッパート・メイヤー博士に続き、女性の受賞者としては3人目。カナダで記者会見したストリックランド博士は、研究を始めた理由について、「何か楽しいことがしたいと思ったから」と語った。ストリックランド博士は1985年、当時ニューヨーク州ローチェスター大学の博士課程で指導教官だった今回の共同受賞者ムル博士の下で研究していたという。
ストリックランド・ムル博士の研究成果は、現在レーザーを使った視力回復手術などに応用されている。
2018年10月4日 第40号
ブリティッシュ・コロンビア(BC)州で液化天然ガス事業を計画していたLNGカナダが、関係者の最終決定を得られたと事業の承認を10月2日発表した。
BC州バンクーバーで記者会見したジャスティン・トルドー首相は、カナダ史上最大の民間企業による投資事業と笑顔を見せた。「昨日と同様、カナダにとっていい日となった」と語った。前日にはアメリカ・メキシコ・カナダ協定の合意を発表したばかりだった。BC州政府ジョン・ホーガン州首相も、「特にBC州北部にとって素晴らしい日になった」と笑顔を見せた。BC州政府によると、これにより直接BC州政府の歳入として、これから40年間で220億ドルがあるという。パイプラインや液化工場などの建設事業で約1万人、フルタイムで950人の雇用を見込んでいるとしている。
LNGカナダは、カナダ、日本、中国、韓国、マレーシアの企業が参加している共同事業体。BC州北東部の天然ガス地帯から州北西部海岸都市のキティマットまでパイプラインで天然ガスを運び、キティマットで液化する。事業費は約400億ドル。2025年までには輸出を始める予定としている。キティマットからアジア各地へと輸出される。
LNGカナダCEO(最高経営責任者)アンディ・カリッツ氏は「今日にでもすぐに建設に入る」と、この日の記者会見で語った。
2018年10月4日 第40号
ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府は9月27日、同政府が問題視した同州リッチモンド市のカジノを利用したマネーロンダリングについて、徹底的に調査すると発表した。
BC州デイビッド・イービー司法長官は「政府として警告を見逃すわけにはいかない」と語った。今年6月に元連邦警察副長官ピーター・ジャーマン氏がBC州カジノでのマネーロンダリングの実態を調査した報告書を発表している。今回の調査では、マネーロンダリングされた資金が、BC州のどこに流れているのかを調査するという。特に、不動産、競馬、高級車、金融機関への流れへの可能性を重点的に取り組むことを示唆した。
記者会見に同席したBC州キャロル・ジェームズ財務相は、「政府として違法な行為が行われているのを見逃すわけにはいかないという姿勢を示すことが非常に重要」と語った。イービー司法長官は、BC州はマネーロンダリング天国という評判が広がっていることを懸念していると語った。調査結果は来年3月までに報告される予定で、その後、財務省でマネーロンダリングへの対策を検討するとしている。
2018年10月4日 第40号
カナダ政府は、ミャンマー国家顧問兼外相アウン・サン・スーチー氏に授与していた名誉市民の称号を無効にすると10月2日に発表した。先週下院で可決され、この日上院で、全会一致で可決された。
ミャンマーでは当局によるイスラム系少数派民族ロヒンギャへの人権侵害が続いている。国際社会からの要請にもかかわらず、スーチー氏が軍に対してロヒンギャの人々を救済することに失敗している事実を重く見て、今回の決定となった。
カナダは2012年にスーチー氏のミャンマーの民主化運動への貢献を評価して名誉市民を授与していた。