2019年8月29日 第35号

 ノースバンクーバー連邦警察(RCMP)は最近頻発している新手のスマートフォン販売詐欺に注意するよう呼びかけた。

 26日にRCMPが発表したところによると、今年に入って15件の偽スマートフォンを押収しているという。

 やり口は販売者が人気機種のスマートフォンを激安価格で販売、購入した電話はしっかり封がされたパッケージから説明書、バーコードまで本物そっくりだが、開封して使い始めてみると何かがおかしいと感じるという。実は、その電話機にはあらかじめウィルスが仕込まれていて、使っていると購入者のデータを盗み取る仕組みになっていると説明している。

 もしおかしいと思った場合は、警察及びカナダ不正防止センターまで連絡するよう呼びかけている。偽のスマートフォンを購入しないためには、安価なスマホに飛びつかず、信頼できる小売店で購入することと注意した。

 

2019年8月29日 第35号

 大手自動車メーカーのトヨタ自動車は北米で販売しているRAV4とRAV4ハイブリッドのリコールを今月6日付で発表した。対象となっているのは2019年モデルで、カナダでは約4000台が対象となっている。

 対象車はリバースモードにしても後方カメラが機能しない可能性があるためと説明している。

 対象車の所有者にはトヨタ自動車が10月初めまでに通知し、無償で修理を提供するとしている。

 詳しくは、Toyota.ca/recall、もしくは、1-888-TOYOTA-8 (1-888-869-6828)まで。

 

2019年8月29日 第35号

 当選番号が発表されて以降、約1カ月名乗りをあげなかった6000万ドルのロトマックス当選者が21日、明らかになった。

 当選したのはブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市に住む元漁師のジョセフ・カタリニックさん。発表会では6000万ドルと本人の名前が書かれた巨大チェックを受け取った。

 記者会見では当選番号を見た時の様子を「自分がおかしくなるんじゃないかと思うくらい興奮したよ」と笑わせた。当選はロトを買った店で機械に読み取らせた時に分かったという。最初に当選金額を見た時は信じられず、他の店でも同じように機械に読み取らせて確認したと説明した。

 当選番号は機械が勝手に選ぶクイックピックによるものだったという。約1カ月も名乗り出なかった理由は、娘に焦って名乗り出る必要はないと言われたからだとか。

 漁師を辞めてすでに20年が経つというカタリニックさん。退職後は静かに余生を過ごしていたが、これからは王様のように過ごすと会場を笑わせた。とりあえずは家族でハワイ旅行に行くということだ。

 

2019年8月29日 第35号

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州の電力会社BCハイドロが電気料金の値下げを申請していたことが23日分かった。BC公益事業委員会(BCUC)が承認すれば2020年4月から約1パーセント値下げされることになる。

 BCハイドロは前回の発表では2020年4月に0.7パーセントの値上げを検討しているとしていた。それが一転値下げ申請となった理由について、最新の財務情報と財務予測を検討した結果と発表している。

 BC州政府によると、電気料金の値下げ申請は初めてという。値下げが実現されれば、平均的な世帯で年間16ドルの値下げとなると試算されている。

 ただ値下げが永遠に続くわけではない。BCハイドロによると、2020年4月の1パーセント値下げ以降は、2021年には2.7パーセント値上げ、2022年には0.3パーセント値下げ、2023年には3パーセント値上げになると今後4年間の料金設定を予測している。

 

2019年8月29日 第35号

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州の秋の風物詩ともいえるサーモンの遡上だが、2019年は受難の年になりそうだ。

 カナダ漁業海洋省は22日に太平洋サーモンについての公式な報告書を発表、2019年にBC州の川に戻ってくるサーモンの数は約60万匹と前回予測の500万匹から大きく下方修正した。

 サーモンの遡上は年々減少しているという。その大きな要因の一つが環境の変化で、特に地球温暖化が大きく影響していると報告書で警鐘を鳴らしている。

 北太平洋でヒートウェーブによる暖流を引き起こす現象が太平洋サーモンのエサとなるプランクトンに大きな影響を及ぼしていることが要因の一つという。BC州やユーコン準州で大気や海水の温度が上昇し、降水パターンの変化が淡水生物の生態系を変化させていると報告している。

 加えて今年は、フレーザー側のビッグバー近くで大規模な土砂崩れが発生し、サーモンの遡上をせき止めている。現在も毎日80人態勢で、せき止められた下流から上流へ、ヘリコプターなどを使ってサーモンを移動しているが、追いついていない状況で、現在は約27万匹のサーモンが下流でせき止められているという。

 一部サーモンが自力で遡上し始めたとの報告もあるが、22日の記者会見でジョナサン・ウィルキンソン漁業海洋相は「間違いなく危機的状況」と語り、100人態勢で解決に臨むと約束した。

 ウィルキンソン漁業相はこの日、BC州サーモン復活のための5件のプロジェクトに270万ドルを支援することを発表。さらに、温室効果ガス削減はサーモンの復活のためにも喫緊の問題とし、自由党政権も真剣に取り組んでいることを強調した。しかしサーモン漁を生業としている先住民族からは、すでに生活に支障をきたすレベルにまで達している状況であり、連邦政府やBC州政府にはフレーザー川の状況について緊急事態宣言を発令すべきとの要求が出ている。さらに、自由党政権はトランスマウンテン・パイプラインを買収し、その上、拡張工事まで承認して温室効果ガス削減に取り組んでいると言っても説得力がないと批判も噴出している。

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。