2019年8月22日 第34号
今年初めから続く香港でのデモは、今月に入り香港国際空港が閉鎖されるほどの規模となった中、バンクーバーでも香港支持派と中国支持派が対峙した。
ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーには中国系移民が多い。1997年に香港がイギリスから中国に返還されたのを機に香港からの移民が急増。カナダと香港の関係は深く、香港の動きはカナダでも大いに注目を集めている。
そんな中、バンクーバー市で香港を支持するグループによるデモが17日、同市ブロードウェイとキャンビー通りの交差点にあるスカイトレイン・ブロードウェイ駅で行われた。そこに中国を支持するとみられるグループが対抗するように集まり、それぞれに香港旗や中国国旗、カナダ国旗を持ち、両派が声を上げて主張を叫んだ。
香港支持派は、香港でデモを行っているグループの主張を支持。香港は一つの中国2つの制度の下で特区として自治権と自由を有している、現在の香港政府は中国に寄り過ぎで、中国政府は香港から自治権と自由を奪おうとしているとの危機感を抱いていると主張している。デモを呼びかけたチェン氏はCBCのインタビューに答え、香港で一体何が起こっているのか世界に知ってほしいと語っている。デモを呼びかけたSNSには脅迫的なコメントがあったため、警察に届けたと言う。ハフィントンポストカナダは、中国支持派の中にはフェラーリなどの高級車を横付けにして支持を訴えていた人もいると伝えている。
翌日には同市在バンクーバー中国領事館前で両派のデモが繰り広げられた。両日ともにバンクーバー市警が出動、大きな衝突はなかったとしている。