2017年5月11日 第19号

 パンケーキ・ミックスやシロップといった朝食材料の有名ブランド、アント・ジェマイマ(Aunt Jemima)の冷凍ワッフルなどが、リステリア菌に汚染している恐れがあるとして、製造元のピナクル・フード・カナダ社がリコールを発表した。

 カナダ食品検査庁によると、リコール対象製品は以下のとおり。

アント・ジェマイマ・ワッフル(144個入り3.57キログラム、UPCコード:1 00 19600 43575 1)
アント・ジェマイマ・オリジナル・薄切りフレンチトースト(144個入り6.1キログラム、UPCコード:0 00 19600 05870 0)
アント・ジェマイマ・厚切りフレンチトースト(72個入り、4.86キログラム、UPCコード:0 00 19600 43560 0)

 先週末までの段階では、これらが原因と見られる食中毒は報告されていないが、検査庁では消費者に対し、これらの製品を食べないように、また卸や小売業者、カフェのほか病院などの医療機関の食堂でも、これらを提供したり販売しないに呼びかけている。

 リステリア菌による食中毒の症状は、吐き気、嘔吐、長く続く熱、筋肉の痛み、激しい頭痛や首すじのこわばりなど。妊婦や高齢者、また免疫力の衰えている人は特に感染のリスクが高まる。

 今回のリコールはアメリカでも行われている。カナダ食品検査庁による調査は現在も続けられており、リコール対象がさらに広がる可能性もあるという。

 

 

2017年5月11日 第19号

 ブリティッシュ・コロンビア州内陸部でも、豪雨による洪水や地滑りの被害が出ている。人口千人ほどの町キャッシュ・クリークでは5日、増水した川の様子を見に行った消防団長のクレイトン・キャシディさん(59歳)が行方不明となった。川にのみ込まれたものとして捜索が続けられている。

 また人口800人余りの町タッペンでは、6日に起きた地滑りで住宅が埋まり、この家に住むロイ・シャープさん(76歳)の行方が分からなくなり、捜索が続けられている。

 内陸部のケロウナ、ウェスト・ケロウナ、および中央オカナガン地区では、豪雨に伴う洪水などの被害を避けるため、先週末の時点で300人ほどの住民が避難した。

 

 

2017年5月11日 第19号

 オンタリオ州南西部、ハミルトン市の南にある人口2300人あまりの町ジャービスで4日朝、子供が運転した車がコーヒーショップのドライブスルーで道をはずれ、路肩に乗り上げた。

 運転していたのは8歳の少年で、ほかに6歳の弟が同乗していた。2人は午前7時ごろ、朝食を買いにいこうと両親のピックアップトラックを勝手に運転してコーヒーショップに向かった。  しかし、近くのティムホートンズのドライブスルーに進入したところでハンドル操作を誤り路肩に乗り上げ、そのまま動けなくなってしまった。

 従業員が様子を見に来て、子供が運転していることを発見、警察に通報した。幸い2人にはけがもなく、子供たちはそのまま両親のもとに返された。

 

 

2017年5月11日 第19号

 ブリティッシュ・コロンビア州メトロバンクーバー地区の自治体では、今年の散水制限を15日から実施する。

 メトロバンクーバー地区に水を供給する貯水池の貯水量は100パーセント、またそこへ流れ込む雪解け水のもととなる、山間部の積雪量は例年の110パーセントと報告されている。それでも散水制限を実施するのは、水道使用量がピークを迎える夏場に備えてのことだと、公益事業委員会議長のダレル・マサットさんは、その理由を説明している。

 散水制限は10月中旬まで続けられる予定。メトロバンクーバーによれば、庭の芝を維持するためには、週に1時間の散水か降雨で十分とのこと。  散水制限(ステージ1)のスケジュールは、次のとおり。

個人住宅 
偶数番地:月・水・土曜日の午前4時から午前9時まで。 
奇数番地:火・木・土曜日の午前4時から午前9時まで。

個人住宅以外
偶数番地:月・水曜日の午前1時から午前6時まで。および金曜日の午前4時から9時まで。
奇数番地:火・木曜日の午前1時から午前6時まで。および金曜日の午前4時から9時まで。

 

 

2017年5月11日 第19号

 ユーコン準州にあるカナダの最高峰ローガン山で、身動きが取れなくなった女性登山家が4日ぶりに救出された。

 この女性は、アルゼンチンの登山家ナターリア・マルチネスさん(37歳)。ローガン山を登山中の1日、同準州とブリティッシュ・コロンビア州の州境付近で起きた地震による雪崩や不安定になった山の斜面のため、標高約3900メートルのキャンプ地点から登山を続けることも、下山することもできなくなった。

 同山があるクルアニ国立公園・保護区を管理するカナダ公園局の職員は、マルチネスさんとは衛星電話で連絡を取り続けており、彼女の状況は把握していた。しかし悪天候のため救出用のヘリコプターをすぐには飛ばすことができず、最悪の場合5〜6日間も天候の回復を待つことも覚悟していたと、ヘリコプターのパイロット、イアン・ピッチフォースさんは取材に語っている。

 幸い4日後の4日には、公園局職員と救出プランを練っていたピッチフォースさんのもとに、同僚パイロットから天候が回復してきているという連絡が入った。現場に向かったピッチフォースさんらは午後9時ごろ、マルチネスさんの救助に成功した。彼女は救助されたことに安堵した様子だったが、救助隊にお礼を言うのが精一杯というほど憔悴していたと、ピッチフォースさんはその時の様子を話している。

 マルチネスさんは公園職員によって健康に異常がないことを確認されたのち、彼女のサポートチームが待つ、約120キロメートル離れた同準州シルバーシティに搬送された。

 

 

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