2017年7月13日 第28号
カナダ統計局は7日、6月の就業者数は4万5300人増だったと発表した。予測されていた1万人増を大きく上回った。失業率も前月の6・6パーセントから6・5パーセントに改善した。
3万7100人はパートタイムで、残りがフルタイム。好調だったのはサービス産業で、専門業、サイエンス、テクノロジー産業が大きく増加し、ヘルスケア、公的行政機関、宿泊業も好調だった。農業や製造業でも増加した。
地域別ではケベック州とブリティッシュ・コロンビア州が好調で、オイル産業不況の影響で経済が低迷しているアルバータ州でも、失業率が0・4パーセント改善し7・4パーセントとなった。
これで7カ月連続の雇用増加となる。雇用統計前にも、すでにカナダ銀行の金利引き上げが予想されていたが、今回の統計結果で今月の引き上げは確実ではとみられている。
カナダ銀行は2015年に0・25パーセント引き下げを2回実施、現在は0・5パーセントを維持している。
2017年7月13日 第28号
ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーとノースバンクーバーを結ぶライオンズ・ゲート橋を4日未明、高級車フェラーリで暴走した若者が警察に検挙され、車も押収された。
この、推定価格25万ドルのフェラーリ458を運転していたのは22歳の青年。橋の制限速度60キロメートルのところ、彼は210キロメートルで橋を北方向に暴走。実に150キロメートルのスピード違反となる。交通取り締まりを行っていたウェスト・バンクーバー市警察が通報を受け、このフェラーリを検挙した。
ところで、この青年がスピード違反で捕まったのは今回が初めてではない。3カ月ほど前にも、同じ橋の上を暴走し検挙されている。このため、BC州交通監督官(Superintendent of Motor Vhiecle)による審理がなされ、車の押収期間を通常1週間のところを、60日間とする決定が下された。
さらに同市警察は追加の報告書を監督官に提出、免許停止の可否が検討されることになる。また、この監督官による免停措置は、通常の道交法違反による処罰とは関連なく行われる。
ちなみにウェストバンクーバー市警察がスピード違反で押収した車は、今年に入り95台となっている。警察では、スピード違反はドライバー本人だけではなく、他の走行中の車も危険にさらすことになると警告している。
2017年7月13日 第28号
ノバスコシア州の北、セントローレンス湾で6月下旬、タイセイヨウセミクジラの死骸が発見された。これで同海域で発見されたセミクジラの死骸は7体目となる。場所は、同湾中心に位置するマグダレン島の北。死因はまだ明らかになっていないが、先月には2頭のメスのセミクジラと、4頭のセミクジラの死骸がほぼ同じ海域で発見されている。
海洋哺乳類の保護活動を行っているマリーン・アニマル・レスポンス協会のトニヤ・ウィマーさんは、もしセミクジラが今までの繁殖海域だったニューブランズウィック州とノバスコシア州の間のファンディ湾や、それより南のローズウェー海盆から、セントローレンス湾に生息域を移そうとしているのであれば、この事態の原因を早急に突き止める必要があると指摘している。そのために漁業海洋省が、今回の死骸やマガダレン島に漂着した別の個体の死骸解剖も行うことを望んでいる。
今までに解剖が行われた3体のうち2体は、船舶との衝突による外傷が、残る1体は口腔内とヒレに長期間漁網が絡まっていたことが原因で死亡したとみられている。一時は絶滅の危機に瀕したセミクジラは、今でも生息数は525頭ほどだと推測されている。
セミクジラの専門家の一人は、もしセミクジラの繁殖域が実際にセントローレンス湾に移行しているのであれば、そのことを明らかにした上で漁業関係機関や船舶運輸業界と協力し、セミクジラを守るために航路の変更や漁師へのクジラの存在の周知、また航行速度の制限などを行わなければならないが、それは容易なことではないと話している。
2017年7月13日 第28号
カナダ保健省は8日、製薬会社大手バイエルの下剤のリコール対象を拡大すると発表した。
今回対象に追加されたのは、顆粒状の内服下剤レストララックス30+7ボーナスパック(RestoraLAX 30+7 Bonus Packs)。内容物に塊が混入していて、喉につまる危険性がある。
バイエルが出した声明によると、この商品のうち、特定の製造ロットに溶解しにくい塊が混入していることが発見された。また同社はカナダ保健省、および同商品を扱っている店と連携して、リコールの周知徹底を図るとともに、店頭からの回収を行うとしている。
なお、今回対象となった同商品の製造ロットは、次のとおり。 6G03PU、6G02PU、5M09PU、6E25PU、5M03PU。
2017年7月13日 第28号
トラック業界で成功し、関係者から広く慕われてきたドン・アンダーセンさんが、がんのため、1日に亡くなった。8日行われた彼の葬儀には彼の人柄を偲び、競合他社からも多くのトラックが葬列に参加、その数は100台を超えた。
アンダーセンさんは高校卒業後、トラック1台で事業を起こし、それを100台以上の会社に成長させた。息子のマイケル・アンダーソンさんは、トラックこそが父親の人生だったと取材に語っている。またアンダーソンさんの長年の友人であり、自身もトラック運転手であるロッド・ギブソンさんも、彼に敬意を表するため、トラックドライバーならこの葬列に参加すべきだと話していた。
そんなアンダーソンさんの死去と葬儀のことは瞬く間に業界内に知れ渡り、この日のトラックの大葬列となった。葬列はオンタリオ州トロントの北、アンダーソンさんの会社があり、また彼の永眠の地となるスタフビルへ向けて高速404号線を行進した。
このトラックの葬列を目の当たりにしたアンダーソンさんの家族は、多くの人が本人への敬意をこうした形で表現し、特別な葬儀にしてくれ感動していると、取材に語っていた。