2020年1月30日 第5号
人々から親しまれているアイスクリームショップに置かれていた木彫りの熊が27日に盗まれていることが分かった。
事件が起きたのはブリティッシュ・コロンビア州シュメイナス。53の屋外壁画で有名な人口3千人ほどの町で、観光客にも人気がある。
そんな小さな町のアイスクリーム屋さん、ベイビーベアズ・アイスクリームショップの店先に置かれているのが木彫りの熊の像。立ち姿の親熊と子熊の3体が置かれ、それぞれ手にアイスクリームを持っている。アイスクリームショップのオーナーが特注した像で、ショップを訪れた親子連れが一緒に写真を撮るなど店の人気者だったという。
盗まれたのは子熊の像。地面に打ち付けてある両足だけが残され、足首から上がすっかりなくなっていた。
63キログラムもあるという木彫りをどのようにして運んだのかは分かっていないが、夜のうちに盗まれたとみられていた。
今回の盗難事件については、コウィチャン/ダンカン連邦警察が捜査を始めていた。しかし翌日の朝には木彫りの子熊が発見されたという。警察は「熊を取って行ってごめんなさい」という書置きも一緒に残されていたと発表した。熊は無事持ち主に返されたが、持ち去った犯人の捜査は引き続き行うと語っている。
2020年1月30日 第5号
ブリティッシュ・コロンビア(BC)州の州都ビクトリアの街中にオオカミが出没して話題となった。
オオカミが出没したのは25日午後。ジェイムズベイ地区の歩道を単独で歩いていたという。見た人がすぐに警察に連絡したが、その日はそれっきり姿が分からなくなったとビクトリア警察が捜索をあきらめた。しかし、翌日午後に再び同地区で姿を確認したと市警がツイッターに投稿。同地区の住人に注意を促した。
オオカミは住宅の庭に逃げ込んだため、BC自然保護庁(BCCOS)の職員が鎮静剤を撃って眠らせた。翌朝にはナナイモで州の獣医の診察を受け、問題がなかったため自然に返すことが決まったとBCCOSが発表した。
このオオカミは、ビクトリア近くのディスカバリーアイランドからやって来たという。2012年にはそこに住んでいることが確認されていて、「タカヤ」と名付けられているオオカミに違いないと、BCCOSや専門家がメディアに語っている。
CBCでデイビッド・スズキ氏がホストを務める番組、ネイチャー・オブ・シングスでも昨年10月に取り上げられている。
BCCOSスコット・ノリス氏によると、オオカミは市街地に出てくることはほとんどないという。今回タカヤが島を離れたのには理由があるのではと、CBCのラジオ番組で語っている。島からビクトリアには泳いで渡り、海岸沿いに歩いているうちに市街に出たのではとみている。
タカヤはオスのオオカミで健康状態も良く、27日には彼にとって最適な場所に連れて行くと語った。正確な場所は明らかにしなかったが、元の島には戻さず別の島に移すとだけ語った。
2020年1月30日 第5号
ニューファンドランド・ラブラドール州の州都セントジョーンズ市で発令されていた非常事態宣言が、25日午前6時に解除された。同市ダニー・ブリーン市長が発表した。
同州東側に位置する州都とその周辺都市を大吹雪が襲ったのは17日。市では一日で約80センチメートルの記録的な積雪量となり、強風を伴ったことから、同日に非常事態宣言が発令された。
全てのビジネス活動を停止し、市民には不要不急の外出を控えるよう呼びかけられた。その8日間続いた宣言がようやく解除された。
しかし道路状況がまだ危険なため自動車の利用を控えるよう促し、2月7日までは公共交通機関を無料とすることが発表された。
大雪への対策のため、市長は連邦政府にカナダ軍の出動を要請し、除雪作業などが行われた。また時々のぞく晴れ間には、市民らがユーモアあふれる行動をSNSに投稿し、話題を集めたりもした。
これからは除雪作業に追われることになるとブリーン市長。街が通常に戻るにはしばらく時間がかかるとして、その間市民には十分に注意するよう呼びかけた。
2020年1月30日 第5号
乗車サービス大手ウーバーとリフトが24日からブリティッシュ・コロンビア(BC)州メトロバンクーバーでのサービスを開始した。
23日にBC州乗客運輸委員会(PTB)が2社に営業を認可。同日にはバンクーバー市が営業許可を発行し、翌日にサービス開始となった。
サービスを提供する範囲は両社で異なっている。ウーバーは、メトロバンクーバーの広範囲をカバーし、バンクーバー市をはじめ、北はウエスト・ノースバンクーバー、南はリッチモンドからデルタの一部、東はコキットラムとサレーも含まれている。
一方リフトは、バンクーバー市中心部と空港、PNEと限定的。今後範囲を広げていく予定としている。理由としては、運転手不足があげられている。
サービス開始となった24日から、首を長くして待っていた市民らが早速利用している様子が、多くのメディアやSNSで紹介された。
しかしトラブルもあったようだ。サレー市では乗客をピックアップするために駐車した指定場所で、市の職員から違反切符が渡された事実があったことが明らかになった。500ドルの罰金を科す可能性があると警告している。
乗車サービス導入についてはタクシー業界が反対を表明していた。そのためタクシー業界関係者が多いサレー市では反対の声が大きく、同市ダグ・マッカラム市長がサレーでの営業は許さないとまで語っていた。
サレー市はサービス開始となった24日には、ウーバーに対して午後9時までに営業を停止するよう通知していたことが分かっている。ウーバー・カナダは「謹んでお断りする」としてサービス継続を約束した。
乗車サービスについてはBC州政府が認可しているため、サレー市に営業を停止させる権限はないという。
それでもマッカラム市長は27日の会見で、今後もサレー市で営業するウーバー運転手については500ドルの罰金を科すと語った。サレー市以外で乗車した乗客が市内で降りる場合は問題ないが、拾う場合は罰金が科せられるとしている。
バーナビー市でも罰金を検討しているとの報道もあり、タクシー業界は訴えを起こすという。バンクーバーでの乗車サービスは、市民の期待とは裏腹にまだまだ政治的な駆け引きが続きそうだ。
2020年1月30日 第5号
カナダ政府フランソワフィリップ・シャンパーニュ外相は28日、パトリシア・ハイデュ保健相と記者団の質問に応じ、中国湖北省に滞在するカナダ人の退避方法を検討していると語った。
シャンパーニュ外相は、あらゆる方法を検討している段階とし、現地のカナダ人の要求を聞きながら、中国政府やその他の関係国とも連絡を取っている段階と説明した。
シャンパーニュ外相によると、現段階で登録している湖北省に滞在しているカナダ人は250人、そのうち帰国を希望しているのは126人という。ただ現在も登録を受け付けているため、今後滞在者数は増える可能性もあるとしている。
ハイデュ保健相は、最優先事項はカナダ国民の健康と安全であり、現在関係者と連絡を取りながら最善の方法を検討している、決まり次第発表すると語った。
この日はブリティッシュ・コロンビア(BC)州でも新型コロナウイルスに感染したと推測される患者1人が確認されたことが発表された。BC州保健省の発表によると、ほぼ確実だという。感染の可能性が認められたのは40代男性で、武漢を訪問し帰国したあと発症。現在は自宅待機していると説明している。
オンタリオ州トロントですでに2例の感染が確認されている。武漢を訪問した夫妻で、男性は入院しているが、女性は発症していないため自宅待機と発表されている。