2020年1月23日 第4号
マニトバ州ブライアン・パリスター州首相が同州ウィニペグで閣僚会議中のジャスティン・トルドー首相と20日会談した。
自由党は昨年10月の選挙で、マニトバ州で議席を減らし、アルバータ州、サスカチワン州では1議席も獲得できなかった。
その要因の一つが環境対策。トルドー自由党政権は環境対策として炭素税導入を実施。連邦政府の基準と同等かそれ以上の炭素税、もしくは同等の制度を導入しなかった州に対して、2019年1月から強制的に連邦政府の炭素税を導入。マニトバ州も対象となった。
マニトバ州では独自案を計画していたが、それでは不十分と自由党政権が却下。そのため州政府は炭素税導入を見送り、連邦炭素税が導入された。今回の会談ではマニトバ州の環境対策が話し合われたとパリスター州首相が明かした。
州首相は、マニトバ州では水力発電に投資したりして独自に温室効果ガス排出量を削減する努力をしていると主張。近々新環境対策計画を発表する予定で、そこには「炭素税のようなもの」も含まれていると語っている。
州首相は、自由党政権がカナダを一つにしたいと思っているなら自分たちの政策を押し付けることはせず独自政策を尊重すべきと語り、「マニトバ州とうまくやれないのなら、他の強硬な州とは到底無理だろう」と語っている。
パリスター州首相はウエクジットという考えには賛成できないとし、連邦政府と協力することが重要との認識を示していて、そのためにアルバータ州やサスカチワン州との橋渡しをする用意があるとも語っている。
アルバータ州、サスカチワン州は、炭素税導入に強硬に反対している。