2020年2月6日 第6号

 北米の春の訪れを予測する2月2日の恒例行事、グラウンドホッグ・デーが今年もカナダとアメリカで行われた。

 同名の映画もあってアメリカのグラウンドホッグ・デーが有名だが、カナダ各地でも行われている。

 北米で最も早いグラウンドホッグの登場は、ノバスコシア州ハリファックス北部のシューベナガディーのサムくんで、今年は春の訪れが遅いと予測した。

 その1時間後に登場したのは、オンタリオ州ワイアトンでウィリーくん。ジャニス・ジャクソン市長とダグ・フォード州首相が見守る中、春の訪れは早いと予測した。しかし、ワイアトンではちょっとしたハプニングも。ウィリーくんは早いと予測したが、市長が勘違いして遅いと発表。式典を仕切り直して「早い」と笑いながら訂正した。

 ケベック州ヴァルデスポワールのフレッド・ラマーモットくんも、春の訪れは早いと予測した。

 ちなみに最も有名なアメリカ・ペンシルバニア州パンクストーニーのフィルくんも早いと予測。グラウンドホッグの間で意見が割れたようだ。

 グラウンドホッグ・デーとは、リス科の動物グラウンドホッグ、別名ウッドチャックが、2月2日に巣穴から出てきて自身の影を見たと告げればさらに6週間冬が続くため春の訪れが遅く、見なければ早く春が訪れると予測してくれる、北米では有名な行事。まだまだ寒さが厳しい北米の2月初旬に春を告げる楽しいイベントとなっている。

 ただ、グラウンドホッグの的中率は37パーセントとやや低めということだ。

 

2020年2月6日 第6号

 エアカナダ機が、スペイン・マドリードを飛び立った直後にエンジン異常で引き返していたことが分かった。

 エアカナダ837便は、2月3日午後3時ごろマドリード・バラハス空港を離陸、予定では同日午後3時40分にオンタリオ州トロント空港に到着だった。

 しかし離陸して30分後には緊急着陸を空港に要請していたという。それから燃料を減らして機体を軽くするために空港上空を4時間飛行して、無事着陸した。乗客128人と乗員8人にケガなどはなかったという。エアカナダによると、エンジン異常とタイヤの破裂があったと説明している。

 使用機材はエンジン2基のボーイング767―300で、1基でも飛行できる設計になっている。エアカナダは、パイロットは今回のような事故が起きても対処できるよう訓練されていると、声明で発表している。

 マドリード空港ではこれよりも少し前に、空港の離陸エリア近くにドローンが飛行していることが確認されたため、約1時間に渡り空港閉鎖の措置を取っていた。エアカナダの事故が空港閉鎖と関係があるかは、現在分かっていない。

 エアカナダは乗客に対し、その日の宿泊と代替便への再予約を手配すると発表している。

 

2020年2月6日 第6号

 オンタリオ州バーリントン市の駐車違反を取り締まる職員が、障がい者用駐車スペースに市の車を駐車していたとして解雇されたことが分かった。

 2月1日に市内の大型小売店コストコの駐車場で、障がい者用駐車スペースに市のロゴがある車が止まっているのを市民が見つけ、SNSに投稿、話題になった。

 投稿をした女性は、「自分が駐車違反をしているのに、駐車違反を取り締まる職員は他の人に規則を守るように強要できるのか」とメディアのインタビューに答えている。女性によると、この職員は、ここに駐車できる権限を持っていると言ったという。

 同じ車は同日に、同じ駐車場で別の障がい者スペースでも駐車されていたことが、他のSNS投稿で分かっている。

 これに対してマリアンヌ・ミードワード市長は同様の投稿が数件あったことを明かし、許可を持たない人が障がい者用スペースに駐車するという行為はどんな言い訳も通用しないとツイートで返信。投稿してくれた市民に感謝し、調査すると約束した。

 3日に、市はこの職員を解雇したことを発表。「今回この職員が取った行動は許されるものではなく、バーリントン市の職員としてふさわしくない」と説明した。さらに、この元職員が発行した駐車違反切符についても、現在再調査していると発表している。

 

2020年2月6日 第6号

 カナダ政府は中国湖北省武漢にいるカナダ国民を帰国させるためのチャーター機がカナダを出発したと4日発表した。

 フランソワフィリップ・シャンパーニュ外務相は4日朝にチャーター機がベトナム・ハノイに向かったことを明らかにした。ハノイで中国政府からの入国許可を待つという。各メディアの報道では、外務相から武漢のカナダ国民に送られた情報として6日朝には武漢を出発してカナダに向かう予定と伝えられている。

 パティ・ハイデュ保健相によると、月曜日の時点で帰国を希望している武漢滞在カナダ人は308人で、280人がカナダ発行パスポートを所持しているという。

 手配したチャーター機は最大で250人しか搭乗できないため、第1便では帰国できないカナダ国民もでてくるとし、残りの国民のために第2便の手配も準備中とシャンパーニュ外相は4日記者団に語った。

 ハイデュ保健相は武漢に滞在し帰国を希望するカナダ国民は日を追うごとに増加しているという。約2週間前の中国が武漢を封鎖した直後は30人ほどしかいなかった帰国希望者は急増し、発表している数字は3日現在のものと説明している。

 シャンパーニュ外相によると、カナダがチャーターした飛行機に搭乗できるのはカナダ発行パスポートを所持しているカナダ国籍者で、新型コロナウイルスに感染した場合にみられる症状を発症していない人に限定されているという。さらにカナダ国籍の子どもを伴っている場合に限りカナダ永住権保有者も搭乗できるとしている。この条件はカナダだけではなく、中国政府は外国政府が発行したパスポートを持った外国籍者のみ搭乗が可能と明確にしていると外相は説明した。そのため、家族によっては全員が帰国できない可能性があることも明らかにした。

 ハイデュ保健相は、現時点では帰国希望者の中に感染したような症状がみられる国民はいないと発表している。

 チャーター機は武漢を出発したあと、燃料補給のためブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー空港に立ち寄り、最終的にオンタリオ州のトレントンカナダ軍基地に移動する。帰国者は全員そこで14日間隔離され、検査などが実施される。もしバンクーバーへの移動中の機内で症状が現れた場合は、患者はバンクーバーで降機して対応するとしている。

 ジャスティン・トルドー首相は4日、「一刻でも早くカナダ国民が帰国できるよう全力であたっている」と記者団に語り、「全員が安全に帰国できるためにすべての段階を確実に実施している」と語った。

 チャーター機手配と14日間の隔離のための費用はカナダ政府が全額負担する。

 

2020年1月30日 第5号

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー島沖で24日、地震が観測された。カナダ地震局によると、午後1時35分ごろ、マグニチュード4・5の地震が発生。震源地はバンクーバー島バムフィールドの南南西約29キロメートル、震源の深さは38キロメートルと報告されている。この地震による津波の心配はないと発表された。

 バンクーバー島西側の太平洋で起こった地震だったが、揺れはバンクーバー島のビクトリアやナナイモだけではなく、メトロバンクーバーでも感じられた。

 この日はツイッターにも多くの人が揺れを感じたと投稿。BC州スペンサー・チャンドラ議員もツイッターに「バンクーバーで地震を感じた」と投稿。続けて「いざとなった時の準備は大丈夫?」と州民に呼びかけた。

 BC州南西部では地震が相次いでいる。今年1月8日には、バンクーバー島沖でマグニチュード4・8を観測、25日にはメトロバンクーバーの東に位置するフレーザーバレーでも地震が起きた。カナダ地震局によると、午前9時22分にマグニチュード1・9の地震が発生したという。震源地はチリワックの北東約15キロメートル、震源の深さは3キロメートル。これらの地震による被害は報告されていない。

 昨年12月23日から25日の3日間では、バンクーバー島の西100キロメートルのところでマグニチュード3・6から6・2の地震が8回観測されている。

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。