2020年2月6日 第6号

 新型コロナウイルスに感染した10人が乗船していたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」にはカナダ人251人が乗船していることが4日分かった。CBCが伝えた。

 クルーズ船は3日に横浜港に入港、乗客乗員合わせて約3700人を乗せたまま、5日現在も横浜港沖に停泊しているという。

 ダイヤモンド・プリンセスによると、感染した乗客乗員の国籍は、オーストラリア2人、日本3人、香港3人、アメリカ1人、フィリピン人の乗員1人と発表。カナダ人で感染した人はいなかった。感染者はすでに上陸し横浜市内の病院に搬送されたと伝えている。

 その他の乗客は14日間は下船できないという。CBCの報道によると、咳や熱の症状があるか、もしくは香港で下船し感染が確認された男性と接触した可能性がある乗員乗客が検査を受けたとしている。クルーズ船は、ベトナム、台湾、鹿児島、沖縄にも寄港していて、感染している乗客が下船している可能性も指摘している。

 

2020年2月6日 第6号

 保守党男性議員が、新民主党(NDP)女性議員に対して国会の質疑応答で、性的サービスを提供する職業セックスワーカーも仕事としての選択肢のうちか質問する場面があり、批判を浴びた。

 4日の国会では、殺人罪で服役中の男が一日仮釈放中にセックスワーカーとみられる女性をケベック州ケベックシティのホテルで殺害したとされる先月の事件を受け、仮釈放制度に問題がないか議論していた。

 仮釈放委員会の書類によると、男は仮釈放中に自身の性的欲求を満たす目的に限り女性との接触が許されていたという。男は妻を殺害した罪で服役している。

 議論の中で、NDPローレル・コリンズ議員が保守党アーノルド・バーセン議員に、セックスワーカーの声を聴くことも考慮しているかと質問した。コリンズ議員は「セックスワーカーたちは性的サービスも仕事だと言っている」と女性たちの意見を代弁。それに対してバーセン議員が、「その質問への答えとして、あなた自身も(性的サービスを)自分が選択する可能性がある仕事として見ているかどうかを質問したい…」と、最後の方はしどろもどろになって返答した。

 しかしこれに出席していた議員から「恥だ」とのヤジが飛び、「私としてはこの国のどの女性もこの仕事を好んで選んでいるとは思っていないという意味で言った」とバーセン議員は釈明した。他のNDP議員が、コリンズ議員はカナダで危険な環境にさらされているセックスワーカーたちも労働者と認識していると説明すると、バーセン議員は、コリンズ議員の評判を落とそうとしてあのような質問をしたわけではないと釈明に追われた。

 その後、自分のコリンズ議員に対する発言を謝りたいと国会で謝罪、ツイッターでも謝罪のコメントを投稿した。

 

2020年2月6日 第6号

 機内で新型コロナウイルスに感染している可能性があると叫んで、搭乗機にUターンを余儀なくさせた男が逮捕された。

 3日オンタリオ州トロントからジャマイカに向かっていたウエストジェット2702便は、離陸から2時間後にトロント空港に引き返し、乗客243人が旅の途中に不便を強いられた。

 ウエストジェットによると、空港には警察と医療関係者が待機していたという。男は検査を受け、新型コロナウイルスへの感染がないことが確認された。発言は全くのでたらめだったという。

 この人騒がせな男はオンタリオ州出身のジャームス・ポトク(28)。飛行機の中で中国の武漢から帰ってきたばかりで、体に異常を感じると叫んだという。

 警察は同日に男を逮捕したと発表。3月9日に出廷する予定としている。

 

2020年2月6日 第6号

 街の交通渋滞解消に向けて自転車レーンの拡充や公共交通機関の充実に力を入れているが、自動車通勤による渋滞はそれほど解消していないことが明らかになった。

 オランダのカーナビゲーションメーカーのトムトムが、1月30日に発表したトムトム・トラフィック・インデックスによると、2019年にカナダで最も渋滞がひどいのはブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーで、カナダ最大都市オンタリオ州トロント以上だった。

 報告書は世界6大陸、57カ国、416都市を対象に調査。渋滞が発生していない移動時間を基本に、渋滞時にはどのくらいの時間を余計に費やさなければならないかという渋滞における損失時間を計算している。

 例えば、カナダ最悪のバンクーバーの場合、自宅から目的地まで渋滞なしで平均約30分要するところを、渋滞時は39パーセント余計に時間を費やさなければ目的地に着けないと計算している。これがラッシュアワーではさらに悪化する。朝のラッシュアワーで17分、夕方だと21分も余計な時間を運転に費やすことになると説明。渋滞による1人当たりの損失時間は、年間6日と5時間になる。渋滞がなければ、この時間を別のことに使えると説明している。

 カナダでは12都市が対象となり、バンクーバーはカナダトップだが世界では41位、2位トロントは世界80位、3位モントリオールは同138位となっている。最も渋滞が少ないのはオンタリオ州キッチナー・ウォータールーで同364位。

 先進国他の都市では、アメリカ・ロサンゼルス31位、東京32位、フランス・パリ42位、イギリス・ロンドン45位、ニューヨーク52位。

 世界最悪はインド・ベンガルール、2位フィリピン・マニラ、3位コロンビア・ボゴタで、トップ30までに先進7カ国の都市は含まれていない。

 ちなみにバンクーバーで1週間のうち渋滞が最もひどい時間は、木曜日の午後5時から6時、渋滞がないのは深夜から午前5時まで、昨年最も渋滞が少なかった日は12月25日のクリスマスだったと報告している。

 

2020年2月6日 第6号

 全国に250店舗を展開する大手スーパーマーケットのソーベイズが、レジでのビニール袋提供を1月31日で終了した。

 環境対策への一環で、利用客に買い物袋を持参してもらうよう呼びかけている。もし買い物袋を忘れた場合には、紙袋を1枚10セントで提供、もしくはソーベイズのロゴの入った繰り返し使える買い物バッグを25セントで販売している。

 この日の午後12時01分から、全国250店舗でビニールレジ袋の提供終了に踏み切った。2500万枚のビニール袋が使用されない計算になるという。

 ソーベイズは昨年7月に使用停止を発表していて、利用客の反応は概ね好意的と関係者は語っている。

 今後はさらに環境に配慮した対応を考えていきたいと、さらなる環境対策に意欲を見せている。

 連邦政府は、レジ袋を含めた使い捨てプラスチック製品の使用禁止を2021年から開始すると発表し、現在準備を進めている。

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。