2020年2月6日 第6号
保守党男性議員が、新民主党(NDP)女性議員に対して国会の質疑応答で、性的サービスを提供する職業セックスワーカーも仕事としての選択肢のうちか質問する場面があり、批判を浴びた。
4日の国会では、殺人罪で服役中の男が一日仮釈放中にセックスワーカーとみられる女性をケベック州ケベックシティのホテルで殺害したとされる先月の事件を受け、仮釈放制度に問題がないか議論していた。
仮釈放委員会の書類によると、男は仮釈放中に自身の性的欲求を満たす目的に限り女性との接触が許されていたという。男は妻を殺害した罪で服役している。
議論の中で、NDPローレル・コリンズ議員が保守党アーノルド・バーセン議員に、セックスワーカーの声を聴くことも考慮しているかと質問した。コリンズ議員は「セックスワーカーたちは性的サービスも仕事だと言っている」と女性たちの意見を代弁。それに対してバーセン議員が、「その質問への答えとして、あなた自身も(性的サービスを)自分が選択する可能性がある仕事として見ているかどうかを質問したい…」と、最後の方はしどろもどろになって返答した。
しかしこれに出席していた議員から「恥だ」とのヤジが飛び、「私としてはこの国のどの女性もこの仕事を好んで選んでいるとは思っていないという意味で言った」とバーセン議員は釈明した。他のNDP議員が、コリンズ議員はカナダで危険な環境にさらされているセックスワーカーたちも労働者と認識していると説明すると、バーセン議員は、コリンズ議員の評判を落とそうとしてあのような質問をしたわけではないと釈明に追われた。
その後、自分のコリンズ議員に対する発言を謝りたいと国会で謝罪、ツイッターでも謝罪のコメントを投稿した。