2018年9月6日 第36号

 MLSバンクーバー・ホワイトキャップスFCは9月1日、バンクーバーに戻りホームBCプレースで前週のアウェーに続いて、サンノゼ・アースクエイクスと対戦した。

 試合はホワイトキャップスがほぼ一方的に押す展開で、先制点はホワイトキャップス。MFデイビーズ(#67)が22分にゴールを決め1-0とリードした。後半には途中交代したMFメスキーダ(#11)が決め2-0。このまま快勝するかと思われたが、後半ロスタイム91分にゴールを許して無失点での快勝とはならなかったものの、2-1で勝利。アースクエイクスに連勝した。

 これでホワイトキャップスは11勝9敗7分とし勝ち点を40に伸ばした。混戦するMLS西カンファレンスで順位を一つ上げ7位に浮上。プレーオフ圏内に、あと1つまで迫った。

 次は9月15日、BCプレースでシアトル・サウンダーズFCと対戦する。

 

ホワイトキャップス自陣ゴール前の攻防。9月1日アースクエイクス戦。(Photo by Preston Yip)

 

 

2018年9月6日 第36号

 ブリティッシュ・コロンビア州メトロバンクーバー地区で、公共交通機関を運行するトランスリンクは今週、いくつかのバス路線で100本あまりの増便を行うなどのダイヤ改正を行った。この地域での人口増加に対応することが、今回の目的。

 増便の対象となる路線のひとつ、バーナビー市ブレントウッドとバンクーバー市のブリティッシュ・コロンビア大学を結ぶ25系統では、朝のラッシュ時の運転間隔を現在の6分から4分に短縮するほか、サレー・セントラル駅とニュートンを結ぶ323系統も、朝の間隔が20分から15分に短縮される。そのほかノースバンクーバーの、ロンスデール・キーとリン・バレーを結ぶ229系統など、約20の路線で増便が行われる。

 なおバス運営会社のトランスリンクによると、秋は新学期シーズンということもあり、利用客が一気に増える。そのため今後2〜3週間は、時間に余裕を持ってバスやスカイトレインを利用してほしいと、同社では呼びかけている。

 

 

2018年9月6日 第36号

 カナダの歴史の中で重要な人物や場所、出来事など様々なトピックを、1分間の短篇映画に収めて公開している『ヘリテージ・ミニュッツ』。その製作会社のヒストリカ・カナダが、カナダ人がどれくらい自国の歴史秘話(トリビア)について知っているかを調査した結果を公表した。

 調査は、対象者に30項目のカナダの歴史的出来事に関する説明文を読んでもらい、それが正しいか誤りであるかを選ぶ形式で行われた。その結果、多くのカナダ人は自国の歴史にまつわる逸話に、それほど詳しくないことがわかった。1000人の回答者の平均正解率は13問で、43パーセント。学校の成績評価基準に照らし合わせると落第となる。一体どのような逸話が出題されたのか、次にいくつかを紹介する。

 1965年、カリブ海に浮かぶバルバドス沖で休暇を楽しんでいたジョン・ディーフェンベーカー前首相が溺れそうになったのを、居合わせたジョン・ターナー氏が救出した。ターナー氏はその後、1984年に第23代首相となった。(正解)

 1988年カルガリー冬季五輪大会では、アイスホッケーリンクの氷を整備する車両、ザンボーニのレースが公式種目に加えられていた。(誤り。レース自身は実際に、デモンストレーションとして行われたのだが、これを見た人の多くが公式種目だったと誤解したようだ)

 映画やTV番組で有名な『X-men』の主人公ウルバリンは、カナダ人である。(正解、アルバータ州出身の設定になっている。)

 映画『スタンド・バイ・ミー』などに出演したカナダ人映画俳優キーファー・サザーランドの祖父は、戦前サスカチワン州知事を務め、同州の医療保険制度の確立に尽力したトミー・マクドナルド氏である。(正解)

 1972年のアイスホッケー・サミットシリーズの立役者として知られ、カナダのアイスホッケー界で歴史的人物として名を残したポール・ヘンダーソン氏は、オンタリオ州ヒューロン湖を移動中の、馬ぞりの中で生まれた。(正解)

 電球を発明したのは2人のカナダ人で、その特許をトーマス・エジソンに売却した。(正解。なおこの問題の正答率は33パーセントだった。)

 ヒストリカ・カナダのCEOアンソニー・ウィルソン=スミス氏はメディアの電話インタビューに対し、革命もなく自国内で戦争が起こったことがないカナダの歴史は、他国に比べ面白みにかける部分があることを認めつつも、そうした先入観が先人たちの成し遂げた多くの功績を忘却の彼方に押しやる危険性を指摘していた。

 

 

2018年9月6日 第36号

 ブリティッシュ・コロンビア州サレー市のギルフォード地区で、レジオネラ症の集団発生が確認された。フレーザー保健局では、感染源の特定を急いでいる。

 レジオネラ症は肺炎の一種で、レジオネラ属菌によって引き起こされる。菌自体は土壌や地下水、地表面の水など自然界に普通に存在している。しかしこれが噴水などの人工の水場や屋外にあるエアコンの冷却塔、水を長い間交換していないジャグジーなどで増殖する恐れがあり、その飛沫が空中を浮遊して人間に感染することがある。

 ほとんどの健常者は、この菌に感染しても発症することはない。しかし健康に問題がある人、特に高齢者や喫煙者、慢性的な肺疾患を抱える人、また免疫不全の人などが感染した場合には、肺炎を引き起こす可能性がある。

 保健局によると、BC州では年平均20件のレジオネラ症が報告されているという。今回の場合、ある特定の地域の住人が比較的短期間に感染症を引き起こしたため、保健局が調査を行っている。治療は抗生剤を用いて行われるが、治療を行わなかった場合重い肺炎になり入院や、最悪の場合死に至る危険性もあると、保健局は注意を呼びかけている。

 なおレジオネラ菌は、人から人へ感染することはない。

 

 

2018年8月30日 第35号

 連邦保守党マキシーム・ベニエ議員が23日オタワで記者会見を開き、離党することを表明、新党を結成する用意があることを明らかにした。

 ベニエ議員は、現在のアンドリュー・シェア党首の政策を批判。「私は真の保守党の考えを守ろうと政界にいる。それはこの国の将来をとても心配しているからだ」と語り、シェア党首はジャスティン・トルドー首相よりも中道寄りだと思われる、それでは2019年総選挙でトルドー自由党政権に勝つことができないと批判した。

 「この党は知性的にも、理性的にも、崩壊していて再構築することができないところまできていると認識するに至った」と離党の理由を語った。

 今後は全国を回って保守党の在り方を話し合いたいと語り、現在の保守党が失った「保守党の核となる原則」を自分は信じていると語った。

 ケベック州ケベックシティのボース選挙区で2006年に保守党から出馬し初当選。以後、ここまで保守党として再選を果たしている。スティーブン・ハーパー保守党政権時代には外務相や産業相などを歴任した。

 ただ独自の政策を公表する議員としても知られ、最近では保護措置政策や移民政策について、保守党の立場を批判。酪農業や養鶏業を保護するための供給管理をする保護措置政策を廃止すべきと主張。また移民政策では、「超多文化主義、超多様化主義はカナダを二分する」と独自の理論を展開して波紋を呼んだ。

 党内では、党首選で敗れたショックから立ち直れていないのではとの声も聞こえている。保守党は、2015年総選挙で自由党に敗れ政権を譲ったあと、ハーパー前首相が辞任。ロナ・アンブローズ暫定党首を経て、昨年の党首選でシェア党首が誕生した。この時の党首選に立候補していたのがベニエ議員。一騎打ちの決選投票で、51対49パーセントでシェア党首に敗れた。

 23日からノバスコシア州ハリファックスで党大会を開く直前の、ベニエ議員の今回の、党を二分しかねない騒ぎに2019年総選挙に向け自由党が喜ぶだけとの声が聞こえている。

 ベニエ議員は無所属として議員を続け、来年の総選挙に立候補する意向を示している。

 

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。