アルバータ州エドモントンの南にあるボーモントで、ドライブスルーに並んでいた運転手が不注意運転の罪で違反切符を切られた。

 この男性、コーヒーショップのティムホートンズでコーヒーを買うためにドライブスルーで順番を待っていたが、携帯電話でテキストを打ちながら車を前進させていたと、警察は説明している。

 罰金の額は287ドル。アルバータ州自動車協会のクリス・レヒナーさんは、このようなケースは初耳だとメディアに語っている。

 警察によると、男性は警察官に対し非常に不遜な態度だったという。また、特にドライブスルーでの携帯電話の使用を重点的に取り締まるようなことはないが、車を運転している間の使用はどこであっても取り締まりの対象となると、メディアの取材に答えている。

 

 クリスマスの飾りつけの定番とも言える、ジンジャー・ブレッド・ハウス。大型のクッキーをデコレーション用砂糖(アイシング)でつないで家を作り、それをさらにクリスマス風に飾り付けていくものだが、このお菓子の家を、オンライン掲示板で450万ドルの値で売りに出した青年がいる。

 30センチ四方弱のアルミホイルの「敷地」に、2日がかりでこの家を「建設」したのは、ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーの中心部に住むアリ・ロンさん。バンクーバーの異様とも言える住宅価格相場を揶揄することを思いついたアリさん、「こうした古風な一軒家は、土地開発業者がコンドミニアム建設用地獲得のために買いあさっている典型的な家。彼らはこうした物件に450万ドルぐらいをポンと払っている」と、その動機を取材に語っている。

 ここではたとえ年収が50万ドルあっても、住宅ローンが組めない。多くの人が賃貸に住んだりルームメートを募ったりしていると話すアリさん。彼も住んでいるコンドを貸し出し、市西部に引っ越すことをパートナーとともに考えたこともあった。しかしあまりの高値と物件不足で、あきらめざるを得なかったという。

 ところでオンライン掲示板の物件には、毎日のように問い合わせが来ている。ケーキとの物々交換を申し出る者や、自動車用品など扱うホームセンターの全国チェーン、カナディアン・タイヤの金券、カナディアン・タイヤ・マネーの200万ドル紙幣の模造品を提示した者などもいた。

 このお菓子の家、450万ドルで落札されることはまずないが、アリさんはBC州小児総合病院への寄付するためのオンライン基金を開設。最高額の落札者にこの家を譲渡するとともに、そのお金も寄付するつもりだ。(オンライン募金のウェブサイトは『GoFundMe』、『Gingerbread』、『Childrens』、『Hospital』で検索)

 

 保守党ローナ・アンブローズ暫定党首は2日、次期党首が決まるのは18カ月後、もしくはそれ以上先になる可能性があると語った。

 保守党系の元首相らと会談の機会を持ったアンブローズ暫定党首は、党首選を焦ってする必要はないとの意見で一致したと明らかにした。会談の機会を持ったのは、当時の進歩保守党のブライアン・マローニ元首相、ジョー・クラーク元首相、キム・キャンベル元首相。アンブローズ暫定党首は、マローニ、クラーク両元首相とも、全ての保守党系に扉を開くべきとの考えを示したと語った。

 現在の保守党は、カナダ同盟と進歩保守党が統合して2003年に発足。スティーブン・ハーパー前首相が党首に選ばれた。その後、2006年に自由党政権を倒し、政権を奪取。以来、今年10月の総選挙で惨敗するまでハーパー前首相が党首を務め、次期党首は保守党2人目の党首となる。

 その党首選への立候補者には進歩保守党系の議員や保守党以外からも立候補者を受け入れる可能性を明らかにした。保守党は、バンクーバーで党大会を開くことも発表した。

 

 ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンドの漁港、スティーブストンで毎年恒例のニシンのチャリティ販売が5日、行われた。

 2011年から始まったこのチャリティ販売を運営するのは、非営利団体『がんと闘う子供を助ける漁師たち』。ある漁師の娘ががんと診断され、病と闘う彼女に何かしてやれないかと、漁師仲間が集まってこのチャリティ販売を発案、企画したのが始まりだった。

 病気の少女本人も企画に加わり、このチャリティ販売は2011年に実現にこぎつけたが、当時17歳だった彼女は、そのイベント開催の直前に他界した。

 初回は用意したニシンが昼前には完売。それ以降、毎年販売量は増え続けている。

 今年も午前8時からの販売のために、会場となったスティーブストン港湾局の倉庫前には午前5時から列ができ始めた。

 また漁師らは、この日のために良好とはいえない海へ漁に出て、50〜60トンのニシンを獲ってきた。22ポンドの袋に詰められたニシンは10ドルで販売され、今年は過去最高の5000袋がボランティアの手によって用意された。

 港湾局の倉庫の中がディズニーランドの待ち行列のように人で満杯になり、暖房もない倉庫内で最大で3時間近く行列に並ばなければならなかった今年の販売会。それでも運営は毎年改善されてきていると、ボランティアの1人はメディアの取材に答えている。

 売上金は全てBC州小児総合病院基金に寄付され、これまでの累計額は35万ドルに達しているとのこと。このお金は、がんで入院した子供たちのクオリティ・オブ・ライフの向上のために充てられる。

 

 カナダ保健省は、子供向けのクリスマス絵本をリコールすると発表した。

 リコール対象となったのは、『That's Not My Reindeer』と、『That's Not My Santa』の2冊。絵本の中には様々な感触の素材が貼り付けられているが、絵本がカビで汚染されている可能性があるという。

 イギリスの出版社が中国で製本したもので、カナダではハーパーコリンズ出版が販売している。

 カナダ国内ではこの絵本による被害は報告されていないが、イギリスでは絵本にカビが生えていたという苦情が1件上がっている。

 『That's Not My Reindeer』は1500冊ほど、また『That's Not My Santa』は80冊が、今年7月から11月の間にカナダ国内で販売されている。

 保健省ではこれらの絵本をすぐに子供の手が届かないようにするとともに、返品するよう求めている。

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。