ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンドの漁港、スティーブストンで毎年恒例のニシンのチャリティ販売が5日、行われた。
2011年から始まったこのチャリティ販売を運営するのは、非営利団体『がんと闘う子供を助ける漁師たち』。ある漁師の娘ががんと診断され、病と闘う彼女に何かしてやれないかと、漁師仲間が集まってこのチャリティ販売を発案、企画したのが始まりだった。
病気の少女本人も企画に加わり、このチャリティ販売は2011年に実現にこぎつけたが、当時17歳だった彼女は、そのイベント開催の直前に他界した。
初回は用意したニシンが昼前には完売。それ以降、毎年販売量は増え続けている。
今年も午前8時からの販売のために、会場となったスティーブストン港湾局の倉庫前には午前5時から列ができ始めた。
また漁師らは、この日のために良好とはいえない海へ漁に出て、50〜60トンのニシンを獲ってきた。22ポンドの袋に詰められたニシンは10ドルで販売され、今年は過去最高の5000袋がボランティアの手によって用意された。
港湾局の倉庫の中がディズニーランドの待ち行列のように人で満杯になり、暖房もない倉庫内で最大で3時間近く行列に並ばなければならなかった今年の販売会。それでも運営は毎年改善されてきていると、ボランティアの1人はメディアの取材に答えている。
売上金は全てBC州小児総合病院基金に寄付され、これまでの累計額は35万ドルに達しているとのこと。このお金は、がんで入院した子供たちのクオリティ・オブ・ライフの向上のために充てられる。