ブリティッシュ・コロンビア州ローワーメインランドの公共交通機関で、導入が進んでいる電子乗車券システム、コンパスカード。
その中で一回限りの乗車券として券売機で買えるコンパス・チケットは、手触りも見た目も紙製のようだが、その中にICチップとアンテナのための金属線が張られているためリサイクルはできないと、同システムを運用するトランスリンクは利用者の疑問に答えている。
オンライン上の掲示板レディットに、窓にかざして内部の回線が透けて見えるようにした画像をユーザーが投稿したのがきっかけとなり、これがリサイクル可能かどうかの論議が始まった翌日、トランスリンクがこのコメントを発表した。
またリサイクルできない乗車券により、ゴミが増加するとの指摘に対しては、電子乗車券システムになる前の紙に頼っていた時代に比べれば、大幅な削減につながっていると反論している。以前は毎月13万枚もの通学定期券を10の大学・専門学校に配達しており、紙の消費だけではなく輸送に伴う二酸化炭素の発生も無視できなかったと指摘。また、このシステムではキャッシュレス化も進むため、現在のように毎日4・5トンの現金を輸送することもなくなり、環境へのインパクト低減に貢献するとしている。
トランスリンクは、より多くの利用者が一日でも早くコンパスカードに切り替え、紙資源と現金の使用を抑えることに協力するよう呼びかけている。