ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーでは、日本の伝統工芸、しぼり染めが静かに人気を集めている。

 しぼり染めはその名が示すとおり、縛ったり畳んだり、丸めたりした布を藍で染色するもの。その多様性から、地元アーティストやDIY好きな人の間でブームとなっている。

 服飾デザイナーのアデラ・ゼラーさんは、クワントレン大学の織物の授業でしぼり染めを学んだが、布地を縛ったり縫ったりの試行錯誤の連続で、とても楽しめたと語っている。

 またブームの背景には、バンクーバーなど太平洋側に住む人は、都会化していても自然とのつながりを求めるヒッピー魂をどこかに持ち続けていることもあるのでは、と付け加えている。天然染料と昔ながらの手法を用いるしぼり染めでは、どんな仕上がりになるか予測できないことも魅力になっているようだ。

 様々な手工芸ワークショップを行っている、バンクーバーのグランビル・アイランドにある工房ザ・クラフト・ラボのヒーサー・ヤンさんも、試行錯誤の中から新しい手法を探し出していく藍染は、確かに難しいものの深い伝統に根ざしていると話す。

 また、原料となる藍の自家栽培に取り組むグループもある。バンクーバーのマウント・プリーザント地区にある、アーティストが自ら作品に使用する植物を育てることを目的に作られた農園、ミーンズ・オブ・プロダクション・ガーデンでは、キャサリーン・シャプリオさんが日本産の藍を種から育てている。またしぼり染めのワークショップも過去に行ったことがある。

 そのほか、バンクーバーのグランビル・アイランドにあるマイワ・ハンドプリンツのソフィーナ・ウォンさんが運営しているウェブサイト、インディゴ・ソーシャルでは、不定期で染物のワークショップを企画している。

 

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 ブリティッシュ・コロンビア州のスキーリゾート地、ウィスラーで最近、ブラックベアの白い子供が目撃され、話題となっている。

 スキー場を管理するウィスラー・ブラッコム・マウンテン社によると、生後5カ月とみられる子グマの母親グマは、この地域での生息が4〜5年前から確認されている。また、毛の色が全身オフホワイトであるほかは、きわめて健康だと説明している。

 この子グマが話題になっている理由は、この地域では今までこうした白いブラックベアが確認されたことがなかったため。この子グマが先天的にメラニン色素を生成できない、いわゆるアルビノなのか、それとも先住民が神の使いとあがめる「スピリット・ベア」なのかという議論が起こっている。

 アルビノならば全く色素がないが、スピリット・ベアの場合は目の虹彩や鼻などに色素が残っていると、長年クマを研究してきたタウンライン動物病院のケン・マクイステン医師は両者の違いを説明している。同医師はこの子グマを写真でしか見ていないが、この色は遺伝子によるものだと確信していた。

 もし、この子グマが「スピリット・ベア」ならば、今回の発見はBC州内におけるその生息域の最南端になる。現在までにこの種は400頭ほど確認されているが、全てが同州北部または中部沿岸部のみで確認されていると、マクイステン医師は説明している。

 

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 ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンドで7日夕方、運転中に性交渉におよんだカップルが警察に捕まった。

 警察の発表によると、パトカーで巡回中の警察官が目撃したものは、平坦なリッチモンドの直線道路を走行中の車が、異様に上下している様子。まさかそんなはずはないと思いながらも、同市No・5ロードとウェストミンスターハイウェイの交差点近くに停車させた車の中を確認したところ、そのまさかの最中だったという。

 BC州では1日より、運転中の携帯操作に対する罰金の最低額(1回目の違反時)が543ドルに引き上げられたが、今回の運転中の性行為に対しても同額の罰金が科せられることになるという。

 停車させた車の運転手が、免許証や保険証書を警察官に手渡すのには「やや時間がかかった」と、警察は当時の状況を説明している。

 また不注意運転のほか、2人には運転中のシートベルト着用義務違反の罰金も科せられている。「2人がひとつのシートにいれば、シートベルトをするのが不可能なのはみなさんの想像するとおり」と、取材に応じた警察官はコメントしている。さらに自分の19年間の警察勤務の中で、このようなケースは初めてお目にかかったと付け加えている。

 調べに対しこのカップルは、これが最初のデートだったと答えているという。なお、行為中の前方注意義務は、2人分の眼があったことで十分だったのかという質問に対し警察官は、みなさんの想像に任せるとだけ答えていた。

 

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 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーのスタンレー・パークで毎夏開催されている、野外上映会のスケジュールが発表された。

 この上映会を企画しているのは、同州サレー市にあるフレッシュ・エアー・シネマ。7月5日より毎週火曜日に、スタンレー・パークのセカンド・ビーチで日没後に上映される(悪天候の場合は中止)。上映作品は、以下のとおり。

7月5日:アウトサイダー(The Outsiders)
7月12日:ナポレオン・ダイナマイト(Napoléon Dynamite)
7月19日:リトル・マーメイド(The Little Mermaid)
7月26日:未定 8月2日:スター・ウォーズ/フォースの覚醒(Star Wars: The Force Awakens)
8月9日:ラビリンス/魔王の迷宮(Labyrinth – David Bowie Night & 30th Anniversary)
8月16日:プリンス/パープル・レイン(Purple Rain – Prince Night)
8月23日:ダーティ・ダンシング(Dirty Dancing)

 

 会場は禁酒禁煙なので、家族連れで楽しめる。また芝生が観客席となるため、下に敷くものや折りたたみ椅子などを持参するといいだろう。また敷物に関しては、現地の売店でも購入できる。

 そのほか、有料でVIPシートを予約することもできる。このチケットがあれば、最前列に並べられたリクライニング・チェアでくつろぎながら映画が楽しめる。チケットは同イベントのウェブサイトから購入できる。

(ウェブサイトは、『evo』、『summer』、『movies』で検索)

 

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 ジャスティン・トルドー首相は3日、中国の王毅外相が1日、オタワでステファン・ディオン外相と記者会見した時にカナダ人記者を叱責した問題で「遺憾に思っていることを中国側に伝えた」と語った。

 中加自由貿易協定などの案件でカナダを訪問中だった中国の王毅外相は1日、ディオン外相と共同記者会見に臨んだが、その時にカナダのオンライン政治ニュースメディア・アイポリティクスの記者が、中国の人権問題を取り上げたところ、明らかに憤慨した様子で質問した記者に対し「あなたの質問は中国に対する偏見に満ちていて傲慢だ。そうした質問がどこから出てくるかは知らないが、絶対に受け入れられない」と声を荒らげた。

 記者の質問自体はディオン外相に向けたもので、中国の人権問題が懸念される中で、なぜ中国との関係を強化していくのかというものだった。中国ではカナダ人のケビン・ガラットさんが、スパイ容疑で拘束されている。

 アイポリティクス記者の質問は、他のカナダメディア、カナディアン・プレス、グローブ&メール、ロイター、ウォールストリート・ジャーナルなどを代表してされたものだった。

 今回の件では中国外相の態度もさることながら、その場にいたディオン外相がカナダ記者が叱責されていることに対し、何の反応も示さなかったことも批判されている。

 これに対し3日、ディオン外相がツイートで反応したことで、同日トルドー首相も政府としての見解と自身の意見を述べた。ディオン外相は質問した記者は優秀な記者であり、私の手助けを必要としていなかったと述べた。

 トルドー首相は、ディオン外相と外務省が中国外相と在カナダ中国大使に遺憾を表明したことを報告。中国政府関係者との会談の機会には、カナダとして毎回のように人権についての懸念を示しているし、特にガラットさんの件を話していると語った。

 さらに、自分にとって「報道の自由は非常に重要なことだと思っている」と語り、メディアの仕事は「タフな質問をすること」だと思っているし、ジャーナリストはそうあるべきだとの持論を述べた。

 

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読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。