2017年1月19日 第3号

バンクーバー新報に20年以上掲載された、故、百々子・鈴木・パウルス師による人気コラムを、さらに加筆しながらヨガに関連した内容を連載しています。


■ 「ヨガ」って何?■

新年にたてた「今年の抱負」は続いていますか?今年に入って「さて!ヨガを始めよう」とヨガをスタートした人もいるかもしれませんね。この「ヨガと健康」シリーズでは月1回、私の指導する「ヨガ」の立場から体に関すること、健康になるヒントなどをなるべくわかりやすく解説するものです。 今回は「ヨガ」の基本知識についてお話ししましょう。

●「ヨガ」の語源は?
 サンスクリット語で「バランス(調和)」「ハーモナイズ(和合)」を表すとも「馬を馬車につなぎとめる」という意味をもつともいわれる。
 つまりストレスに弱い「肉体(覚感)」を「心」につなぎとめ、調和を高め、三昧の境地へ向かう、又は大自然界と人間を和合させる意味をもつ。

●「ヨガ」には流派はあるの?
 「ヨガ」は約5000年もの昔、ヒマラヤのふもとから発生したといわれ、西洋科学・医学のように合理的、理論的にできたのではなく、体験的、自然発生的に次第に練りに練られて現在に至るといわれる。この間にいろいろな流派に分かれ、現在は72門(大きく分けると8門)に分かれるといわれている。信仰を中心とした「バクティ・ヨガ」とか、知識、哲学中心の「ジュニャーナ・ヨガ」とか、密教的な「マントラ・ヨガ」など。
 ここで取りあげるヨガは「ハタ・ヨガ」という。

●「ハタ(Hatha)・ヨガ」とは?
 アサナ(ポーズ)をとることで、肉体と生理(神経)と心(精神)のバランスをとって三昧の境地に達しようとするヨガ。 「アサナ」「呼吸」「瞑想」が三位一体になって「体」「神経」「精神」のバランスを整える。
 簡単に言えば、精神を集中し、呼吸と体の動きを合わせながらポーズをとることで、統一のとれた心と体をつくっていこうとするもの。
 「ハ(Ha)」=「太陽」=「陽」
 「タ(Tha)」=「月」=「陰」 を意味する。
 つまり、人間の体には陰陽の流れがあって、このバランスがとれている時は、心身共に健康だが、一度バランスが崩れると病気、痛み、苦しみ等が現れる、と「ハタ・ヨガ」は考える。
 このバランスを整えるため、様々なポーズが生み出された。ポーズをすることで、本来持っている陰陽のバランス維持力、自然治癒力を最大限に高めようとする行法だともいえる。様々なポーズは「瞑想の変形」ともいわれ「ハタ・ヨガ」を続けることで、体が浄化され解脱できる(解きほぐされる)。

●「ヨガ」と「スポーツ」はどう違うの?
 ストレスからの解放という点では同じだが、全く別のもの。

 

 ヨガはこのように一言でいうには、あまりに奥が深いのですが、けっして難しいものではなく、実際に行ってみると、体が「真の意味」を理解することと思います。
 これからも、このような「ヨガ」の観方を通して東洋医学の「ツボ」や昔から伝わる民間療法を合わせながら「健康を考え」ていきたいと思います。

 

≪和子からの一言≫

 「ヨガは実践! 」という言葉があるように、本やネットで調べたり、難しい様々な流派の違いを読んで理解するだけでは、わかりにくいものです。ただし、アサナ(ポーズ)だけがヨガではありません、むしろポーズは「ハタ・ヨガ」ではほんの一部。日ごろから、ちょっとしたストレッチを行ったり、一日一度でもいいから、ゆったり座って目を閉じて、呼吸に意識を向けて深呼吸を5分行うだけでも実践することが可能です。自分のペースでヨガをぜひ体で実感してみてくださいね。

(池側 和子)

 


●日本語によるヨガレッスン・スケジュール●

<午前のクラス>
(火)10:00〜11:00 Yasel Danceスタジオ (4603 Main St. Vancouver)
(水)10:15〜11:15 日系センター (6688 Southoaks Cr. Burnaby)
(木)10:00〜11:00 プレゼンテーションハウス (333 Chesterfield, North Vancouver)
(金)10:00〜11:00 キツラノスタジオ (1680 West 6th Ave. Vancouver)

<午後のクラス>
(火)1:30〜2:30スティーブストンコミュニティセンター (4111 Moncton St. Richmond)

プライベートレッスンなどはお気軽にお問合せください。

ヨガ・インストラクター 池側和子 778-891-9917/This email address is being protected from spambots. You need JavaScript enabled to view it.

 

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。