2020年2月27日 第9号

アート・スタジオやクラフトのお店が立ち並ぶグランビル・アイランド。ダンドレーブ・プリント・ワークショップに在籍し、版画を教えながら版画作品を制作している日系4世のエリン谷口さんに話を聞いた。

 

ショートストーリーのための挿絵

 

○ 出身はどこですか?

 アルバータ州のエドモントンで生まれ育ちました。

○ アートの経歴は?

 私はエミリー・カー大学に行って、イラストレーションと版画のクラスを履修しました。卒業後に、ダンドレーブ・プリント・ワークショップのメンバーになり、このスタジオで私の専門であるエッチングをしています。このスタジオのグループ・ショーに参加し、今年の9月には私の個展を開催します。このスタジオで版画のクラスも教え始めました。イラストに関しては、カナダとアメリカのある雑誌の挿絵を担当しています。

○ アート作品を作成するモチベーションは?

 芸術は、私が応えて、私の回りに世界に反応する方法です。

 芸術は、我々が生きるこの世界を処理する方法です。

○ エリンさんの作品のテーマは?

 私は神話について興味を持っていますし、古い話とおとぎ話にも魅了されます。そして、一部の作品は、精神的なテーマを持っています。たとえば、数年前、私はタロットの一連のシリーズをリノリウムに版画しました。私が取り組んでいる現在のシリーズは、私の内部の感情的な世界を模索した表現力豊かなものです。

○ 日本を訪ねたことはありますか?

 高校時代に学生会議のために日本に行きました。札幌のホストファミリーの下で過ごしたことは、本当に良い体験になりました。観光旅行に終始するのではなく、日本人家庭の日常生活を見聞きし、自らも体験できたからです。私のホストファミリーはとても親しみやすくいい思い出がたくさんあります。

○ 日系人としてのアイデンティティーは?

 私は自分をカナダ人だと認識しています。1942年にカナダで日本人が抑留された時に私の祖父母は収容されました。それまで住んでいたサレーから強制的にアルバータに移住させられた話を親類がするのを聞くのは忍びないですが、自分たちの身の上に何が起こったのかを知っておき、忘れないためには必要だと感じています。

○ これからの抱負は?

 今、私はパートタイムをしながら作品作りにも取り組んでいます。フルタイムでプロのアーティストとして働くようになりたいです。私は教えることは楽しいと気づいたので、将来の計画としては、私の生活の一部としてプロの版画家として他者を教育していきたいです。イラストレーションの分野では、美術と教育の雑誌の挿絵を担当しているので、その方面で発展していきたいです。

 

画材店Opusで働きながら版画を作り続けているエリンさん。これからの彼女の活躍が楽しみである。

(取材 北風かんな)

 

グリム童話をテーマにした作品

 

エリン谷口さん近影

 

読者の皆様へ

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