2016年11月3日 第45号
みなさん、秋と聞くと何を思い浮かべますか?
食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋…。秋は暑い夏から過ごしやすい気候になり、食欲も戻ります。秋の夜長に読書を楽しむ方や、スポーツで爽快に汗を流す方も多いのでは。
秋は実りの秋ともいい、おいしい旬の食材がマーケットに出回ります。松茸をはじめとするきのこ類、根菜、栗、さつまいも、その他秋が旬の食材が沢山ありますね。子供のころ食卓に秋ナスと秋刀魚を使った料理が並ぶと、父が必ず「秋ナスは嫁に食わすな」、「さんま、さんま、さんま苦いかしょっぱいか」と言ったのを思い出します。
「秋ナスは嫁に食わすな」は想像がつきやすいと思いますが、秋ナスはとてもおいしいので、嫁にはもったいないので食べさせるな、と嫁いびりの言葉。そしてもう一つの意味は秋ナスは体を冷やす、あるいは種が少ないので子供ができないといけないので、嫁には食べさせるなという嫁を大切に思う言葉でもあるそうです。
「さんま、さんま、さんま苦いかしょっぱいか」は佐藤春夫「秋刀魚の歌」の詩の中の一節で、孤独な男が女の人を思いながら一人侘しく秋刀魚を食べる何とも切ない詩といわれています。
子供の頃は何となく聞き流していましたが、今では私も子供たちに同じことを言っています。
今回は秋にちなんで、きのこたっぷり和風パスタをご紹介します。
(文 鈴木 公子)
きのこたっぷり和風パスタ
材料 一人分
・きのこ 150g(しめじ、えのき、舞茸、松茸等お好みのものをミックスで)
・スパゲティー 100g
・にんにく 1片
・オリーブオイル 大さじ1
・塩、コショウ
・醤油
・きざみのり
・七味唐辛子
作り方
1、大きめの鍋にお湯を沸かし、塩をひとつまみ入れ、沸騰したお湯にスパゲティーを入れ、表示時間通りに茹でる。
2、フライパンにオリーブオイルを入れ、中火で薄くスライスしたにんにくを、香りがたち、こんがりするまで炒める。 (にんにくを焦がさないように注意する)
3、同じフライパンに適当な大きさに切ったキノコを加え2、3分炒め、塩コショウで味付けする。
4、スパゲティーのお湯を切り、きのこを炒めたフライパンに加え、手早く混ぜ、お醤油少々を加え、味を調える。
5、お皿に盛り付け、お好みでのりと七味唐辛子をふりかけて召し上がれ!
鈴木 公子(すずき きみこ):和歌山県出身。ノースバンクーバーを拠点に旬の野菜、地元の食材を使った和食を発信。
母親から本当の家庭料理を学び、ミシュラン一つ星、京都とり料理瀬戸の女将さんから『おもてなしの心』を学ぶ。
Cook Culture及びWell Fed Studioの和食インストラクター。UBC Farmにて和食のワークショップ開催予定。edible Vancouver wine and country にて記事掲載。
www.kimikoskitchen.wordpress.com