2016年8月4日 第32号

 子どもにお料理を教えること、子どもとお料理することは大切なことで、お料理は立派なライフスキルだと私は思います。スポーツ、ピアノレッスン等の習い事、塾で大忙しの子どもたちですが、お料理をすることで学ぶことはたくさんあります。

●メニューを決める。(メニューを決める際には主菜のタンパク源は何にするか、野菜をどれだけたくさん取り入れるか、味付けは主菜と副菜で違ったものをと考えます)
●必要な材料を書きだす。(お料理をし始めて足りない材料があったら大変。お料理する前にすべて必要なものを準備しておきます。でもいざ足りないときは頭を使って、何で代用するか等、試行錯誤するのもいいことですね)
●買い物(スーパーマーケット、八百屋さん、ファーマーズマーケットに出向き、野菜、果物を手に取り、新鮮なものを見分けるのも、なかなか技術がいるものです)
●料理(数品同時進行で作るにはタイミングを見計らって順序良く。冷やして食べるものは一番先に、温かいお料理は一番最後に仕上げたりと、手際よくこなしていくにはなかなか頭を使います)
●家族、友達と食事 (自分で作った食事を家族や友達に振る舞い、食べることは会話も弾みますし、自信にもつながります)
●後かたづけ(後かたづけは基本的にお料理をしながら、準備良くしていきますが、後かたづけもお料理することには欠かせない、大切なことです)
●家でお料理すると、外食するよりはやっぱり安上がりです。

 日頃忙しい子どもたち、お父さん、お母さんも夏休みは比較的時間に余裕があり、一緒にお料理するにはいい機会なのではないでしょうか?

 好き嫌いが多い子も、自分で作ったものは食べられたということはめずらしくありません。子どもの嗜好は変わるもので、一度挑戦して食べられなくても、数カ月して試してみたら食べられたということもあります。

 私のお料理教室に参加してくれた子どもさんでお寿司が苦手だったのが、自分で作って食べてみたらおいしかったということもありますので、ぜひ、子どもさんとお料理を楽しんでください。

 子どもに料理を教えたり一緒にお料理をするのは楽しいものですが、慣れないうちは、切り方、味付けの仕方を教えたりと、根気がいるものです。お昼ご飯を一緒に作るとか、夕食を作るにしても時間的に余裕をもってはじめることをお勧めします。

(文 鈴木 公子)

 

ノースバンクーバーにある『Well Fed Studio』では下記の予定で子どもクッキングキャンプを開催しています。詳しくはwww.wellfedstudio.comをご覧ください。
8月15日から19日、午前9時から午後1時まで。毎日テーマが変わり、金曜日はお寿司、お味噌汁、やきそばを作ります。

8月24日(水)午後6時から9時
『UBC Farm』にて一汁三菜をテーマに日本の家庭料理のワークショップをします。 詳しくはhttp://ubcfarm.ubc.ca/community/workshops-short-courses/ 『Richmond World Festival』のクッキングステージにてクッキングデモを行います。 詳しくはhttp://www.richmondworldfestival.com/events/chef-kimiko-suzuki/

 

子どもにも簡単に作れるレシピ

今回は子どもも簡単に作れる朝食シリアル、グラノーラ。メープルシロップを使い、甘さ控えめでおやつにも最適です。ヨーグルトやフレッシュフルーツを添えてアレンジしてくださいね。

材料
・押オート麦Large Rolled Oats 2カップ(500ml)
・メープルシロップ大さじ2杯(30ml)
・シナモンパウダー小さじ1杯(5ml)
・ひまわりの種 大さじ3杯 (45ml)
・かぼちゃの種 大さじ3杯 (45ml)
・レーズン適量

作り方
①オーブンを325度(165℃)に余熱開始。
②ボールにオーツ麦、シナモンを入れ、軽く混ぜる。
③②にメープルシロップを回し入れ、メープルシロップがオーツ麦に絡まるようよく混ぜる。
④クッキーシート等の天板に③を薄くまんべんなく敷き詰め、オーブンの中段に天板を入れ、15分焼き、オーツ麦を混ぜ、オーブンに戻して、再度約15分、軽く焼き色がつくまで焼く。ひまわりとかぼちゃの種を振り入れてさらに5分焼く。
⑤オーブンから出し、完全に冷ましてから、瓶などに入れて保存。
⑥ヨーグルトとフレッシュフルーツと一緒に朝食やおやつにどうぞ!

 

 

 

 


鈴木 公子(すずき きみこ):和歌山県出身。ノースバンクーバーを拠点に旬の野菜、地元の食材を使った和食を発信。
母親から本当の家庭料理を学び、ミシュラン一つ星、京都とり料理瀬戸の女将さんから『おもてなしの心』を学ぶ。
Cook Culture及びWell Fed Studioの和食インストラクター。UBC Farmにて和食のワークショップ開催予定。edible Vancouver wine and country にて記事掲載。
www.kimikoskitchen.wordpress.com

 

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。