2017年8月17日 第33号

 

「おつかれさまです」、「いってらっしゃい」のような決まり文句は日本ではよくつかわれる挨拶言葉だが、英語にはしにくい言葉ばかり。それでは英語で頻繁に用いられる挨拶言葉の決まり文句をいくつか挙げてみよう。

 

おつかれさま

 英語では日本語の「おつかれさま」に値する言葉はないので、その時その時に適した言葉を用いる。例えば職場で同僚とすれ違いざまに軽くあいさつを交わしたい時は、“Hi. How are you doing?” で十分である。

 仕事を終え、会社を出るときは、同僚たちには、“See you tomorrow”、または“See you later” でよい。

 退社する同僚に「おつかれ」と言いたい場合などは以下の表現で良い。 

 Take care.
 Have a good one.
 Have a good evening.

 結構このあたりの挨拶言葉は意外と簡単なので、深く考えずにそのまま使えばいい。

 では、もしホームステイなどで家を出入りするとき、ホストファミリーに「いってらっしゃい」とか「おかえりなさい」といった表現は何といえばいいのだろうか。  

 いってきます Bye. See you later.
 いってらっしゃい Have a good day! 
 ただいま  Hi. Hello.

 “I’m home” が「ただいま」というのを聞いたことがあるが、実質日常会話では“Hi”でまかり通っている感がある。

 おかえりなさい Hi. Hi! How was your day?

 これも、“Welcome home” が「おかえり」に匹敵すると思われがちだが、どっちかというと旅行から帰ってきたり、故郷に戻ってきたような人に対して言う言葉である。通常は“Hi” で済んでしまう。ちょっと寂しい部分は確かにある。それで補足的に“How was your day?” と聞くのもオプションである。帰ってきていきなり聞くのも?と思うかもしれないが、実際のところ、英語の“How are you?” がほぼあいさつ代わりとして交わされるのと同じ感覚である。それで、その日一日自分が何をしたとか細かく答える必要もない。もちろん何かしら出来事があったときは当然そのことを持ち出すいい機会ではある。

 気を付けて
  Drive safe.(車で行く人に)
  Have a safe trip.(どこかに遠出する人に)
  Take care.

 “Take care” は意外と「気を付けて」という感覚より、「じゃあね」みたいな、“See you”“Have a good one” 感のほうが強い。その場合“Take it easy” という人たちも多い。この辺りでは、ほぼ「おつかれさま」と感覚が同じになる。

(文・イラスト 亀谷長政)

 

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