2017年9月21日 第38号

 

Runと言えば「走る」という意味なのだが、英語で使われる“run”は走るという意味と全く異なる意味で使われることが多くある。今日はそのたくさんある意味のいくつかを紹介したい。

Run away「逃げる」

これは読者も聞いたことがあるはず。映画などでよく敵に遭遇した人々が仲間同士の間で“Run!”と言い、「走れ!」というよりは「逃げろ!」という意味がもっと適している。

Don’t run away from your problems. 「自分の問題から逃げるなよ」

また“runaway”と言えば、「逃亡者」、または「家出人」(若い子供たちを指して言うことが多い)という意味になる。 バンドが曲を練習したり、スポーツのチームが特定のプレーを練習する時にもよく耳にする。

The team ran the play so many times. 「チームはそのプレイを何度も繰り返した」

家で食べ物やちり紙などの消耗品が切れるのも“run”を使う。

We ran out of milk.「ミルク飲み干してしまった」

道路で何かを轢いてしまった場合。

I felt like I ran over something. 「何か轢いたような感じがした」

車のエンジンやディッシュウォッシャーを作動させているとき。

I’m going to keep the car running. 「車エンジンかけたままにしておくから」

Are you running the dishwasher at this time? 「ディッシュウォッシャーこの時間にかけてるの?」

でも面白いことに掃除機やオーブンなどには使われない。

もし自分の提案をまず最初に誰かに話しておきたい(承認や許可が必要なため)時にもよく使われる。

Before I make this suggestion at the meeting, I wanted to run it by you first. 「会議でこの案を持ち出す前に、あなたの許可をまず得ておこうと思いました」

フェリーなどの運行。

The ferry runs almost every hour. 「このフェリーはほぼ毎時間ごとに運航している」

女性が覚えておきたい用語。

Oh no! My nylons are running again! 「あらいやだ!ストッキングがまた伝線してる!」

Your mascara is running.「あなたのマスカラにじんでるわよ」

「にじむ」でよく使われる別の言葉は“smudge”だが、手や指でペンのインクのような液体がぼかされたような場合を指す。 シリーズで一貫している特定のテーマや家族で共通してみられる特徴などを表すときにはこのように使う。

Something that runs in the family is that we all have big noses. 「家族みんな共通している部分は、みんな鼻が大きいってこと」

その他挙げ出したらきりがないほど、どんどん出てくる“run”の使用例。

He is running an important operation. 「彼は重大なオペレーションを監督している」

Hilary Clinton said she’s no longer running for presidential campaign. 「ヒラリー・クリントンはもう大統領選には立候補しないと言った」

一度その使われ方さえ知れば後は応用。それほどややこしいとは思えないが、ぜひ多くの例を会話の中で取り入れていただきたい。

(文・イラスト 亀谷長政)

 

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