2016年9月1日 第36号

 リオ五輪で2大会連続の銅メダルを獲得したカナダがサッカー女子のFIFA世界ランキングで、それまでの6位から4位に浮上した。過去最高。トップはアメリカで、2位ドイツ、3位フランス、5位イギリス。

 リオ五輪に出場できなかった日本は8位に後退した。

 

2016年9月1日 第36号

 メジャーリーグサッカー(MLS)バンクーバー・ホワイトキャップスFCは8月27日、ロサンゼルスでLAギャラクシーと対戦。好機は作ったものの得点できず0ー0の引き分けに終わった。

 この日久しぶりに先発出場したFWハタードが完全フリーでシュートを放つもクロスバーに当たりゴールならず。その後も再三の好機にも得点を奪えなかった。それでも守備でGKウーステッドが好セーブで危機を乗り切るなど無失点で、なんとか引き分けて勝ち点1を獲得した。FW工藤は出場機会がなかった。

 これでホワイトキャップスは27試合を終え、8勝12敗7分、勝ち点31。西カンファレンス9位と変わらないものの、8位シアトル・サウンダーズに勝ち点では並んだ。残り7試合。プレーオフ進出には6位以内に入ることが必要で、6位ポートランド・ティンバーズは勝ち点35と4差。今週は9月3日にニューヨーク・レッドブルズとBCプレースで対戦する。

 その他のカナダチームは、遠藤翼選手が所属するトロントFCが好調で、27試合を終え12勝8敗7分、勝ち点43で現在東カンファレンス単独首位。モントリオール・インパクトも26試合を終え9勝7敗10分、勝ち点37で5位とプレーオフ圏内に入っている。

 

2016年9月1日 第36号

 話し合いが続けられていたカナダ郵便サービス機関カナダポストと労働組合との労使交渉は8月31日、両者が合意に至ったと発表した。これで労組側が通告していたストライキは回避された。今後は合意内容について労組内での承認を得て、契約する。今回の契約期間は2年間。通常の4年間より短い合意となっている。内容については、詳細はまだ公表できないとしながらも、「満足のいく内容」と労組側は語っている。

 両者は9カ月以上にわたり、地方の配達員の給与体系や、これから採用される職員の年金制度改革案について協議を続けてきたが、合意にはほど遠い状態だった。

 そして労働組合は8月25日夜、カナダポスト側が協議に誠実に対応しないとして、ストライキの72時間前通告を宣言するに至った。

 通告の中で労働組合は、8月28日の真夜中までに交渉が成立しなかった場合、同29日からアルバータ州とノースウェスト準州で残業を拒否する行動を開始するとしていた。

 しかし28日深夜になって労働組合は、この行動を24時間延期すると発表した。またカナダポスト側も、交渉人の説得により協議を24時間延ばすことに合意、政府の雇用・労働力開発・労働省のメアリーアン・ミハイチャック大臣も、この動きを歓迎するとのコメントを29日朝に発表した。

 さらに29日には、労働組合側がさらに24時間の延期を発表し、合意へ向けた交渉が続けられていた。

 

2016年9月1日 第36号

 中高年のためのスポーツ・イベント、アメリカズ・マスターズ・ゲームが、8月26日より9日間の予定でブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーで開催されている。参加者の年齢制限は、最低が30歳で上限は設けられていない。

 この大会では様々な陸上競技が5歳ごとのカテゴリーで開催されるが、100メートル走の100歳超カテゴリーに、リッチモンドに住むニヘール・ギルさんが挑む。ギルさんは今年101歳。このカテゴリーの出場者はギルさんを含め2人、つまり一騎打ちの状態。ギルさんの対戦相手は彼より1歳若いが、自分が銀メダルに甘んじることはないと、取材に語っている。ちなみに、この対戦相手もギルさんと同じインド・パンジャブ州出身だ。

 ギルさんがカナダに移民したのは40年以上前のこと。孫のゲーリー・シンさんは、インドの自然食文化がギルさんの健康を支えてきたと取材に語っている。ギルさんはカナダに来てからも、オーガニックの食品を食べ続けているという。いまでも血圧、コレステロールなどは平常値で薬いらず。歯医者にもかかったことがなく、入れ歯も一本もない。生活のことは入浴、調理なども自分でこなしている。

 その人生の大半を農家として働いてきたギルさん。カナダに来てからは家族が経営する建設業に96歳まで従事。しかし2014年冬に肺炎を患い、医師からは先は長くないと告げられた。病院では薬剤や化学的な栄養剤ばかり与えられていることに気がついたシンさんは、ギルさんを家に連れ戻し、もとのオーガニックシェークなどの食事に戻した。

 同じ頃、やはり肺炎にかかって医師を訪れていた80歳の男性は、その数日後に亡くなっていたが、ギルさんは大会に出られるほどに回復した。

 そんなギルさんには最近、アメリカ・ワシントン州シアトルにある健康食品会社からスポンサーの申し出もあった。

 

2016年9月1日 第36号

 アメリカ・アラスカ州北部、北極海に面した町プルドー・ベイから、アルゼンチンの南端ティエラ・デル・フエゴまでの4万キロを、電動バイクで縦走しようとする3人組が、ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーに立ち寄った。

 彼らが使用するバイクは、オーストリアのメーカーKTMの大型オフロードバイクを、電動モーターに換装した特別仕様車。約5時間の充電で300キロメートル程度の走行が可能で、最高スピードは130キロメートルに達する。メンバーのひとりJCデイビスさんは、クリーンテクノロジーを利用したバイクが実用レベルであることを広く知ってもらうことが、今回の縦走ツアーの目的の一つだと取材に話している。

 15カ国を通過するこのツアーは、およそ9カ月かかるとみられている。舗装路だけではなく、未舗装や整備の行き届いていない箇所、幾多の想定外の状況などに遭遇すると思われるこのツアーは、電動バイクの真価を問うのにも最適だという。

 そんなツアーの参加者のひとりダネル・リンさんは、2014年9月から1年間、アメリカ国内をバイク・ツーリングし続け7万8214キロメートルを走破し、ギネス世界記録に登録された経歴を持つ。彼女は、まだ誰も挑戦していないことを自分たちが成し遂げようとしていることが、モチベーションにつながっていると語っている。

 電動バイクの最終調整のためにバンクーバーに立ち寄った3人は、間もなくツアー出発点のプルドー・ベイに向け出発する。ツアーの途中では電気自動車の大手テスラ・モーターのアメリカ・ネバタ州の工場で、創立者イーロン・マスクさんと面会することを期待している。

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。