アーティスト

Taka Sudoさん

 

 エクストリーム・スポーツと呼ばれるスキー、スノーボード、スケート、サーフィンのボードにアクリルやスプレーを使ってアート制作をするTakaさん。現代的な作風を繰り広げる彼に活動内容について伺ってみた。

  

Taka Sudoさんの作品「hikaritokage」

  

アーティストになったきっかけ

 渡加する前は東京の大学に通っていましたが、ずっとフリースタイル・スキーの大会に参戦していました。スキーがこうじて卒業後はウィスラーに辿り着くことに。大学では法学専攻でしたが、通信で映画制作のコースを取っていました。映画、音楽、アートなどのカルチャーには人をリフトアップする魅力があって、社会を底辺から動かす力があると感じていました。自分の作った脚本からストーリー・ボード(絵コンテ)を描いている時、映画2時間分のストーリーをキャンバス1枚の上に表現できるかもしれないと思い立ったのです。その頃から興味が映画製作からアート作りにシフトし、同時に、ずっと自分が夢中になっていたエクストリーム・スポーツの周辺にある“西海岸っぽいストリート・アート”から刺激を受けるように。その頃からウィスラーの地元の新聞の表紙を描いたり、バーでの作品展示などをするようになり、アーティストとしての活動が始まりました。今ではさまざまな国や街のギャラリーでショーをしていますが、多くの方達のサポートのお蔭でアート活動を続けられていると感謝しています。

 

現在活動

 子どもの頃からスキーをしていたので、初めはウィスラーで1シーズン滑るつもりでカナダに来ました。自分のアイデンティティーは、アーティストである前にスキーヤー。アーティストとしてスキー&スノーボードのコミュニティーに貢献できることは自分にとって最高に光栄なこと。現在もウィスラーに住みながらアート制作中。自然への愛情、エクストリーム・スポーツへのパッション、この街にいる人達のエネルギーは自分の作品制作のインスピレーションになっています。自分達でアート・ショーやイベントの企画をしたり、自発的に発信していく活動も大事にしています。ここ2〜3年は日加両国の友人達の協力を得て、日本とカナダのアーティストの作品を両国に紹介しています。

 

これからのアート展の予定は?

 夏頃にバンクーバーのギャラリーでショーを予定しています。また、クラフト・ビールの輸入会社のプロモーションを兼ねたグループ・アート・ショーの企画を手伝っていて、アートとクラフト・ビールを合わせたイベントを春頃にバンクーバーで予定しています。オープニング・パーティーは初めての方にも楽しんで頂けるような雰囲気なので、是非、遊びに来て頂けたら嬉しいです。ショーの予定はウェブサイト: www.TiFdyL.comやInstagram, Facebook, Twitter: TiFdyLでアップデートしています。

 

Taka Sudoさんの作品「feral」

 

これからの抱負

 「自分はアーティストである」と言う以上は、常に新しい価値観を社会に提供できるようになりたいです。仲間のアーティスト達の活動と共に、アートがあることで、今までよりも目の前の世界がきれいに見えるようにすることが自分達の仕事だと思っています。

 また、少なくともカルチャーの世界で国境をなくしていきたい。いろいろな国や街で制作、発表をする機会をいただき、各地のクリエイティブな人達と知り合えたことは今まで活動してきた中で一番の収穫です。カナダと日本の間でアーティストの紹介をしているように、国の枠に関係なく活動できるようなアクションを起こしていきたいですし、今後もさまざまな場所で作品を残していきます。

 ポップな作風、謙虚でひたむきなTakaさんとのマッチはとても魅力的。Takaさんのこれからの活動が楽しみである。

 

プロフィール:たか・すどう

埼玉県出身。大学卒業後にスキーヤーとして渡加後、ウィスラーでアーティスト活動を始める。現在はギャラリーでの作品展示を中心に、スキー: Faction,スノーボード: Endeavor,Whitegold,スケートボード: Landyachtz, Artschoolのブランドへのグラフィック提供や店舗やレストランの壁画制作など活動中。

 

Taka Sudoさん近影©Takashi Hirano

 

(取材 北風かんな)

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。