2019年1月1日 第1号
いじめ
小学校4年生の時、愛知県内で春日井市という、田んぼや畑がいっぱいある、のどかな新興住宅街に引っ越すことになった。私たちの家の周りには、同じ年頃の女の子家族がたくさん同じ時期にこの地区に引っ越してきていた。私たちはすぐに仲良くなって、毎日一緒に遊んだ。特にそのうちの一人とは同い年だったこともあって、私たちはベストフレンド、家族ぐるみの付き合いをさせてもらった。でもある日のこと、急に近所の子供たち全員が、私のことを無視し始めた。どうやら、グループのリーダーだった私の親友のお姉ちゃんの命令で、みんなで私を仲間外れにすると決めたらしい。近所のみんなに無視され始め、夏休みに入る。そうなると状況はさらに悪い。ラジオ体操は一人でポツンと、家に帰ったら一日中本を読むしかすることがない。外から楽しそうな近所の子供たちの声が聞こえてくる。当然お母さんは、「なんでみんなと遊ばないの?」と聞いてくる。でも私は、絶対に仲間外れされてるなんて言えなかった。
11歳のこの夏の間ずっと、私は“自分は人から嫌われる、価値がない人間だ”と自分に言い聞かせた。だからいじめられてるんだと。誰にも相談できない。思い切って2階のベランダから飛び降りて自殺してみよう、なんてことも頭をかすめた。この時期以降、私は完全に対人恐怖症になり、以前の明るい性格は完全に消えさり、暗く、いじけ、自虐的な性格になった。
でもこのつらい経験は、私にとっての大事なことも教えてくれた。それは、どんなにいじわるをされても、その子の悪口は絶対に言い返さないということ。だって、いじめられる者の心の痛みを思い知ったから。何カ月か経ったある時…今度はグループの他のメンバーへ無視の対象が移った。私はそんないじめっ子の命令なんか無視した。以前、私のことを一緒になって無視していた子が今度はいじめの対象になって、やっと私の気持ちを理解してくれた。親たちもその頃にはこの問題に介入してきて、“もういじめはやめよう”ってことに。
いじめはどんなことがあっても、絶対にしてはいけない。でも自分がいじめられて思うことは、まず、いじめっ子は多くの場合、問題を抱えていて、いじめることによって自分を救う傾向があるということ。例えばで言うと、彼女の場合は、引っ越しで環境が変わり、共働きのかぎっ子、しつけがとても厳しい家だったから、きっと彼女はストレスを強く感じていたと思う。いじめられる側には、大概いじめられる要素を持っている。例えば私の場合は、わがまま、常識がない、いじけて、根暗、誰にも相談できないとか。でも私がここで声を大にして言いたいことは、たとえいじめられる側に非があったとしても、絶対にいじめは良くないこと。いじめるのではなく、いやだなと思うことがあったら、相手としっかりコミュニケーションをとること。それから非を指摘された側は、謙虚にその意見を受け取り、それが事実ならば直す努力をすること。被害妄想に陥らない、ポジティブに物事をとらえることがすごく大事だと思う。
この話には、実は後日談がある。私の結婚が決まった28歳の時、しこたま私をいじめてくれたあの子が、私の親友だった妹を通して謝罪してくれた。どうやら、私がずっといじめられたことをつらいと思っていると耳にしたらしく、「涼子ちゃん、あの時はごめんね」って、結婚祝いと一緒にそんな言葉を送ってくれた。あの時は涙が止まらなかった。その一言で私は救われた。マジでうれしかった。そして思った、きっと彼女も転校して新しい土地で、毎日緊張していたんだろう。彼女も一生懸命頑張って新しい土地になじもうとしてたんだろうな。と今は思える。謝ってくれてありがとう、私は本当にラッキーだ。そしてその彼女の行動に、彼女の大人の勇気を感じ尊敬できるなと思った。
もし、あなたが誰かにいじめられて、死にたいと思うくらいつらい経験をしているのなら
1.私はダメだからいじめられるとか、いじけない。いじめる側は、たいていが心に闇を持ってる子が多い、いじめることでそんな子は気を紛らせてるケースもある、だからいじめられるのはあなたのせいだけじゃないこと。
2.自分の非を認める、ポジティブで明るい自分になるための努力を今日から始めること。自分に悪い所がないんだったら、絶対的に戦う。たとえ一人ボッチになっても、負けるな。
3.つらい時期には必ず終わりが来るから、絶対に死んだらダメ。どんなにつらくても、私みたいに幸せになってる人もいるから、私を信じて。
もし、あなたが今誰かをいじめている人なら
1.今すぐいじめはやめなさい。あなたのその黒い心が、あなたをもっと不幸にしていくよ(カーマって本当にあるからね)
2.人をいじめることで、自分の心の何を埋めようとしているの? 内観してみて。
3.あなたは心から幸せ? そうじゃなかったら、あなたはどんな気持ちで毎日過ごしてるの? 寂しい、悲しいの? まずはその自分の気持ちを大事にし、受け入れ、自分を愛すことから始めて。
4.いじめている人に明らかな非があるんだったら、論理的に話しあう努力をする。もしその人が聞く耳を持たない人だったら、その人から距離をおいて、かかわらないようにする。
さあ今から、いじめる側も、いじめられる側も、みんなポジティブで、美しくて素敵な女性になろうね。
作者プロフィール ドナルド涼子
BCRPA Supervisor of Group fitness & Yoga ,Personal trainer, Older Adult, 200H Yoga Teacher
47歳、愛知県出身、1999年に結婚を機にカナダに移住、34歳の時にフィットネスインストラクターの道に進むとすぐ、女性に人気のカリスマインストラクターへ成長する。2016年ベストインストラクター賞を受賞。43歳の時に、アマチュアボディービルのビキニコンペティションを趣味として始め、地区、州大会にて優勝、上位入賞経験あり、現在次の全国大会に向けてトレーニング中。また、フィットネスプロフェッショナルへの講習活動、地域の学校でのヨガ、フィットネス指導、老略男女問わず、心と体の健康と幸せの為の活動を行っています。また、近年マスメディアにも出演、読売テレビ、グッと地球便、Nikkei TV Chipapa など。こんな肩書を持つ私ですが、若かった頃は、性格ブス、デブ、ネガティブ、ずっと自分の事が大嫌いだった。そんな私には、運命を変えてくれる主人との出会いがカナダで待っていた。出会った瞬間にビビット来て、この人と結婚するってわかった私は、出会って1週間後に彼の実家に転がり込んだ?!そして、結婚、異国の地で2児の母になる。気が付けば20年、今の私は心から幸せ、自分大好き。私がどうやって幸せをつかんだのか、私の経験をお話ししながら皆さんに伝えたいと思います。私の目的はただ一つ、あなたにも“幸せ“になってもらう事。 パーソナル、グループトレーニングやヨガのご質問は、This email address is being protected from spambots. You need JavaScript enabled to view it. 604-889-4729 まで、または Instagram : befitfirmfab 、 facebook : Ryoko Donald