2020年3月19日 第12号

 こんにちは、心理カウンセラーのゆうきです。ここ数週間で、世界中にあっという間に広がったCOVID-19(コロナウィルス)。さまざまな影響が世界的に出てきていますね。1カ月、2カ月前までは、ここまで広がるとは予測もつかなかったでしょう。そんな予測のつかないこと、不確かなことが、生きていると時には起こることがあります。

 そんな予測していなかったことが起こった時に、人はさまざまな反応をします。恐れを感じて不安になることも、気持ちが滅入ることもあります。そしてそれは、とても普通な反応です。多くの感情は、時間が経てば変化してゆくものでもあります。しかし、そのような感情が長く続くこともあり、そうなるとストレス・レベルも高くなってきます。ではそんな時、どのようにしたら良いのでしょうか?

 まず初めに一番大事なのは、今回の場合においては、テレビなど流れてくる情報を見過ぎないこと。不安要素をできるだけ少なくすることは大事です。確かな情報だけを得て、それ以外は最小限に抑えることが大事です。このように、まずは情報過多の環境を変えてみましょう。

 次に、五感をフルに使って、下記のことをイメージしてみましょう。

五感:
音楽・音と視覚的なイメージ(色や形)
心地良さ、リラックス、安心感、幸せ、喜び、楽しさ、ワクワクを感じる色や形、音や音楽はどのようなものでしょうか?思い浮かべてみましょう。

匂い・味
好きな食べ物の匂いや味、安心感のある匂い、また体が温まる食べ物はなんですか?そして幸せが広がる感じの匂いや、好きな食べ物があれば思い出してみてください。

手触り
触っていて安心する手触りはどんなもの?(例えば、ブランケット。どんな生地でしょうか? また洋服やショール、マフラーなど身に付けるものの生地も思い浮かべてみてください)

 いかがでしょうか? いろんなものが思い浮かんだと思います。実際に、イメージしたものをすでに持っているのなら、それを使ったり、洋服だったら、ワクワクした色の洋服を着てみたり、また自分の近くに置くようにしてみましょう。またそれが音楽であれば、リラックスできる音楽、また好きな音楽を聴きながら、心地の良いブランケットを膝にかけて、ホットチョコレート(温まる飲み物)を飲んでゆっくりする時間を過ごすこともいいですね。

 1日の終わりに使う寝室を、この安心やリラックスできる空間にすることも大切です。そして寝る前に、ゆっくりと呼吸をしながら、安全な場所の中でリラックスしている、そんな感覚を身体全体で感じてみましょう。自分が守られて安心ができる感覚を、できるだけ意識的に感じてみましょう。そうすることで、安心感や幸せのイメージを、心の中に育むことができます。不安になりがちな時に、是非、試してみてはいかがでしょうか。

音楽:Strong Fallings of Security & Well Being : https://youtu.be/APxWB7HZfLM
24時間ライブ Deep Soothing Healing Music: https://youtu.be/wILun2BNcxs

 

 


加藤夕貴
MA, RCC ((BC州認定臨床心理療法士)、認定表現アーツセラピスト  想像して創造する遊びの中で、気づきと心の成長を促す、表現アーツセラピーを中心に、バンクーバーと日本で心理カウンセリングやワークショップを行なっている。

HP:http://www.youkikato.com/japanese.html

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。