2017年9月28日 第39号
10年ぶりに大学に戻ることにした。2児の母であり40歳目前であることが関係しているのだろうか、子供の小学校で顔を合わすママさん友達や、ご近所さんたちからは「若い子たちにまざって勉強するのってどんな感じ?」「この年齢になったら大学に戻る勇気ないわ」「若い友達ができた?」と言った年齢に関するコメントをドシドシもらってしまう。カナダでは、社会人がキャリアチェンジで大学に戻って勉強するのは珍しいことではないし、「今の仕事辞めて大学に戻ろうかな」と、たまに誰かが話題にすることもある。でもだからといっていろんな年齢層の学生がまざっているかと言えば、大学のキャンパスを見たらわかる通り、やはり20代の人たちが大半だろうし、この類のコメントを毎日のように投げられる時点で、いくらカナダといえども38歳で2児の母親が、大学で勉強するのは、珍しくないとしても、同時に、一般的でもないことが理解できる。
私としては、外見上のことはあまり心配していなかったので、カナダで生まれ育った人たちからこんなコメントを立て続けにもらって驚いている。だってカナダ人はあまり年齢を気にしないと勝手に思い込んでいたから。でも、年齢のことになんかに気を取られていたら、何も新しいことに挑戦できなくなってしまう。そのほうが怖い!与えられている時間は限られているのだから、周り云々ではなく、自分が何をしたいのか、悔いのない人生を送っていきたいなと思っている。ワクワクした9月が始まった。
■小倉マコ プロフィール
カナダ在住ライター。新聞記者を始め、コミックエッセイ「姑は外国人」(角川書店)で原作も担当。
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