2019年5月9日 第19号

バンクーバー・マラソン(5月5日開催)に先がけ、5月3日、川内優輝選手(あいおいニッセイ同和損保)の歓迎レセプションとランナー交流会がブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市内で開かれ(主催:バンクーバー・マラソン事務局)、水口侑子選手、牧野冴希選手ほか、日本からの出場者と家族など約80人が参加した。羽鳥隆在バンクーバー日本国総領事から激励のメッセージを受けた出場者らは、大会前のキックオフと親睦を楽しんだ。

 

(右から)川内優輝選手(32)と水口侑子選手(33)。駅伝選手として実業団に所属していた水口選手は3月に退社し、ふたりは最近婚約を発表した

 

日本から多くのランナー  今年のバンクーバー・マラソンには世界65か国から約1万8000人が参加。日本人ランナーは200人弱がエントリーした。  昨年のボストン・マラソンで悪天候の中で優勝した川内優輝選手にとって、今大会がカナダでのデビュー戦。「昨日はコースの前半、今日は後半を走ってみましたが、緑に囲まれ海や山の景色が美しいコースだと思いました。2014年にオーストラリアのパース大会で私が優勝したとき争ったルカ・チェリモ選手も出場しますので、今回もその選手をやぶって優勝したいと思っています。まわりのランナーと協力し励ましあっていただければ、思い出に残る楽しいバンクーバー・マラソンになると思います」と挨拶した。  2015年のバンクーバー・マラソン4位の牧野冴希選手は「自然が多くバリエーションに富み、トリッキーなところもありますが、その分スタンレーパークを抜けてダウンタウンのゴールを駆け抜けたときの喜びはすばらしいものです」とスピーチした。  最近婚約発表した川内選手と水口選手に「人生を共に歩まれることを決意された川内さんと水口さんが、最初にバンクーバーで一緒に走るということはすごく光栄なことだと思います」とお祝いの言葉を述べた羽鳥隆総領事は「牧野選手も頑張っていただきたいと思っております。みなさんも体調に気をつけて無理をされないで、バンクーバーの町を楽しんでください」と励ましの言葉を贈った。 走ることが好きな仲間たち  レセプションには今年で出場15回めの鈴木茂三さん(60)、16回めの奥本正さん(59)、12回めの渡辺秀樹さん(54)、2回めの池田春寿さん(77)など日本からの出場者や、ランニング歴9年でメジャーレースを経験しているケン銀杏さん、スタンレーパークで練習している武田かおりさんほか地元からも大勢のランナーが参加した。  バンクーバー・マラソン事務局理事のリン・カヌカさんは、84年のロス五輪3000メートル競走の銅メダリスト。同じく理事のデイビッド・クリーラーさんもバンクーバー・マラソンの常連である。司会を務めた山浦瑞史さんは、ランニングクラブ『M2M』のメンバー。向井恒次郎さんは長年、日本から出場するランナーの手配をするかたわら、ボランティアで給水所キャプテンとして応援にも従事している。  ランナーのために炭水化物を含んだ食事が用意され、写真撮影や和やかな歓談が続いた。

(取材 ルイーズ阿久沢)

 

(左から)羽鳥隆総領事、バンクーバー・マラソン事務局理事のデイビッド・クリーラーさん、牧野冴希選手、水口侑子選手、川内優輝選手。(右端)は司会進行を務めた山浦瑞史さん

 

(左から)川内優輝選手、牧野冴希選手。ふたりは練習仲間でもあるという

 

川内優輝選手の自筆サイン

 

(後列左から)奥本正さん、鈴木茂三さん、(前列左から)渡辺さんの姪御さんの高木唯さん、渡辺秀樹さん、池田春寿さん。(手前)鈴木さんの奥さんの鈴木陽子さん

 

ランナーの皆さんに励ましの言葉を贈った羽鳥隆総領事

 

アメリカでのレース後に交流会にかけつけたカナダのレイチェル・クリフ選手(今年の名古屋ウィメンズ・マラソン招待選手)

 

バンクーバー・マラソン事務局理事のリン・カヌカさんは84年のロス五輪3000メートル競走の銅メダリスト

 

(左から)バンクーバーに短期滞在・留学中の細川明香さんと荒谷まひろさん。細川さんはフルマラソン3回、10K は毎年参加しているとのこと

 

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