バンクーバーの春を彩る桜。
その桜を愛でるイベント・桜祭りと、日本紹介のイベント・ジャパンフェア
いまやバンクーバーの春の風物詩となったバンクーバー桜祭り。こちらは3月26日から4月22日までの間、パフォーマンス、俳句をモチーフとした展示など、数々のイベントを市内各所で開催している。
バンクーバーの桜には長い歴史がある。その始まりは、1930年初頭に横浜市と神戸市から、第一次世界大戦に参戦した日系カナダ人のために送られ、スタンレーパークに植えられた500本の桜と言われている。その後街路樹として、また公園や個人宅にと、様々な種類の桜が植え続けられ、今や37000本を数えるまでになった。
バンクーバー桜祭りは、そのようなバンクーバーの桜の歴史を祝うと同時に、日本の花見のような、桜を愛でるイベントをバンクーバーで出来たらと考えたリンダ・ポール氏の努力で、2005年から始まった。
そして2009年からは、日系6団体がジャパンフェア実行委員会を結成、VCBFと共催する形で、桜をテーマに日本の文化や、地元の日系ビジネスを紹介するこのイベントを始めた。昨年は冬季オリンピックの関係で開催されなかったので、今年が2回目となる。

 

「with you Japan -日本とトモに-」
つい一ヶ月ほど前に大地震と津波で大被害を被った日本。いまだに多くの人が困難な生活を余儀なくされている状況は世界のメディアが連日報道しているとおり。
今回のジャパンフェアではその状況を考慮し、一日も早い復興を願って「with you Japan 日本とトモに」というサインを作成。これを来場者に持っていただき、写した画像をホームページに載せ、支援のメッセージとして送ろうという企画を加えた。

 

日本の現状に思いをはせ
10時からの開会式には、120人ほどがフェアの開催を祝おうと、公園中ほど(Cherry Groveの近く)に設けられた特設ステージ(Cherry Stage)前に集まった。
在バンクーバー日本国総領事の伊藤秀樹氏の挨拶に続き、バンクーバー桜祭りの重要なテーマである、俳句に関する芸術作品を手がけたハイク・インスタレーションのキュレーター、ジェーン・デュランテ氏、VCBFのディレクター、リンダ・ポール氏が挨拶。
最後に、ジャパンフェア実行委員会・共同委員長の塚本隆志(つかもとたかし)氏から「日本では、いまだに多くの人が苦しい状況に置かれています。日本の悲しみや痛みは、そのまま私たちの悲しみ、痛みでもあります。私たちがいつも日本とともにあることを伝えるため、今回のフェアの収益を、在バンクーバー日本国総領事館を通じ、日本赤十字社に寄付することとしました。今日はようこそいらっしゃいました、どうぞ十分楽しんでください。」と挨拶があった。

 

多くの人が訪れ、どこも盛況だった今年のジャパンフェア
開会式に続き、特設ステージではお囃子と獅子舞を皮切りに、数々のパフォーマンスが披露された。多い時には300人近い観客がステージを囲み、狙ったアングルから盛んにカメラのシャッターを切るなど、思い思いに熱の入った演技を楽しんでいた。
またフローラルホールの舞台では、紙芝居や折り紙実演、踊りや、ゆかたの体験などが行われた。そのほかセリング、ノンセリングあわせて25のベンダーも出展、アクセサリー、和雑貨、写真、飲料、書籍、お面などの販売や、指圧のデモンストレーション、旅行や運輸、エコ・フレンドリーな日本の商品の情報提供などを行った。
またシダーホールでは生け花の実演も行われた。

 

やっぱり花より団子?人の絶えることのなった飲食関係
今回は8つのベンダーが出店したフードコーナー。焼き鳥、焼きそば、たこ焼き、ホットドッグ、抹茶ワッフル、抹茶ラテ、和菓子など、どこの店にも人だかりが出来、人気メニューのあるブースでは、閉会時間まで行列が途切れることがなかった。
また温室では、午前中に茶道のデモンストレーション、午後には日本酒のテイスティングが行われた。こちらも常に多くの人が集まり、にぎやかだった。
桜の下でお酒を飲めないところが日本の花見とは異なる点だが、こうやってほろ酔い気分になっている人々を見ていると、つい、そのなつかしい花見の雰囲気が思い出された。

 

実行委員会によると、2日間の入場者数は約7200人。会場二か所に設置された募金箱に集められた募金と、参加ブースから寄せられた義援金の合計は、4月10日現在で9600ドルとなった。義援金はさらに送られてくる予定で、全部が出揃ったところで、ジャパンフェアの収益金も加えて寄付されるとのこと。
今回は約100人のボランティアが参加し、フェアを成功に導いた。
日系社会を中心に、多くの人の関心と協力が素晴らしいフェアを実現させた。この「協力し合う」ことで生まれる力強いメッセージが、海を越えて日本の被災地にまで届くことを願ってやまない。

(平野直樹)

 

ジャパンフェア実行委員会
主団体:
バンクーバービジネス懇話会
企友会(バンクーバー日系ビジネス協会)
バンクーバー木曜会
日加商工会議所


同サポート団体:
日加協会
日系女性企業家協会(JWBA)

ジャパンフェアのホームページ:http://www.japanfairvancouver.com/index.html

バンクーバー桜祭りのホームページ:http://www.vcbf.ca/

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。