2018年1月25日 第4号

Canada’s Ballet Jörgen:カナダズ・バレエ・ヨーガン(以下CBJ)は、オンタリオ州オタワ、ウォータールー、ハリファックスに活動の中核地を持つトロント拠点のバレエ団。CBJには現在3名の日本人ダンサーが在籍し、アメリカやカナダ各地の舞台で公演をしている。

 

質問1:ダンサーになったきっかけや経緯は?
質問2:今までのバレエの経歴と共に、日本ではなく海外のバレエ団で踊っている理由は?
質問3:CBJではいつから踊っていますか? このバレエ団での活動は?
質問4:今回の公演ではどのような役ですか? 役作りの難しさ、チャレンジ、楽しみ、心掛けたことなどは?
質問5:これからのダンサーとしての抱負は?

 

齋藤浩人(さいとうひろと)さん

 

齋藤浩人さん

 

神戸出身。地元神戸市の貞松・浜田バレエ学園で7歳からバレエを始める。15歳の時に英国のイングリッシュ・ナショナル・バレエ・スクールに留学。3年間の学生生活を経て、中国特別行政区にある香港バレエへ就職。8年間同団に所属中にコールド・バレエ、コリフェを経てソリストに昇格。2007年より現在所属しているCBJへ移籍し舞台で活躍している。

質問1 7歳の時に父親に地元神戸のバレエ学校に連れていかれて、はじめました。

質問2 7歳から中学校卒業までは日本でバレエを習っていました。その後、イギリスのイングリッシュ・ナショナル・バレエ・スクールに3年ほど留学し、99年から香港バレエで07年までの8年間、それからはここカナダのCBJで踊っています。理由は、子供の頃からずっと海外でプロのダンサーになるという夢があったからです。

質問3 10年前の2007年の夏からこのバレエ団で主役を踊るプリンシパル・ダンサーの一人として活動しています。2017年からは活動10年を機に、バレエマスター(芸術監督のアーティスティックな部分での補佐や、ダンサーの日程、成長、リハーサルの進行具合をマネージメントする役割)に数年をかけて移行していくことになり、今シーズンからは正式にその立場に立ちつつ、まだダンサーとしても踊っています。

質問4 今回の公演は男性主役のドミトリー役、ロシア革命のアジテーター役、またロシア皇帝でもあったZsar役等を主に踊ります。このバレエはCBJに移籍した年にツアーを行った初めてのバレエで思い入れも強く、ちょうど10年前もVernonの劇場では主役のドミトリー役を踊りました。
 年月を経た今は、10年前よりも総合的に上回ることを目標に頑張っています。楽しみはこのバレエはとてもドラマ性が高く、また歴史にインスパイアされた作品なので、当時の人々が感じていた心の動きや、感情を踊りというこれも長い歴史のある芸術を通して伝えたい、舞台上ではそのような特別な時間帯に自分もキャラクターの一人として入りたいし、お客様にもそのように入りこんでもらいたいというのがあります。

質問5 踊れるうちは、自分ができる最高のものをお客様に届けられるように、常にコンディションを整えて、怪我なく楽しんで踊っていきたいです。

 

公演『アナスタシア』でディミトリーに扮する齋藤浩人さん

 

 

藤原朱里(ふじわらあかり)さん

 

藤原朱里さん

 

愛知県出身。 3歳でバレエを習い始める。2013年よりロイヤル・スクール・オブ・アントワープへ留学し、2015年にナショナル・バレエ・スクールへ。2016年CBJジュニア・カンパニーに入団し研究生としてバレエ公演ツアーに参加し始める。2017年よりCBJ団員に。

質問1 バレエを好きだった母が、私が3歳頃の時近くのバレエ教室の発表会に連れて行き、その後自分もやりたいと言ったのがきっかけです。

質問2 海外のバレエ団の興味を持ち始めたきっかけは、小さい頃から憧れていたバレエ・ダンサーの方々が海外のバレエ団で踊っていたからでした。自分もいつか同じバレエ団で踊ってみたいと思い始めました。その後、国内のコンクールの副賞で海外のバレエ学校に留学することになったため、高校卒業後に海外のバレエ団に入団することになりました。

質問3 Canada’s Ballet Jorgenで踊るのは2016年からです。去年はapprenticeだったため、カンパニーメンバーになったのは2017年からです。このカンパニーはパフォーマンスの数がとても多いため、たくさんの舞台で踊る機会があることが一番の魅力です。数多い舞台経験を重ねることで、多くのことを学ぶことができます。

質問4 Anastasiaはたくさんのシーンがあるため、多くダンサーはそのシーンごとに違う役になり踊ります。労働者として汗を垂らしながら働く役の後に、舞踏会で華やかに踊る役を演じたりします。いくつもある役を一つずつ切り替えて演じることが私の中での一番のチャレンジです。しっかり物語のストーリーがお客様に伝わるように、一つ一つの役を演じきれるよう頑張ります。

質問5 プロのダンサーとして2年目で、まだまだ未熟でたくさん学ぶことがあります。日々の練習や数多くの舞台を経験することから、いろいろなことを学び成長し、舞台を見に来てくださったお客様にまた見に来たいと思ってもらえるような舞台を作ることのできるダンサーになりたいです。

 

公演『白鳥の湖』で Cygnetに扮する 藤原朱里さん(写真左)

 

 

松井百香(まついももか)さん

 

松井百香さん

 

福岡出身。8歳でバレエを始める。17歳でバレエのロシアの研修参加。2014年にトロントへ渡加。2014年にCBJのジュニア・カンパニーに参加後、2015年よりCBJのダンサーとして活動を開始。

質問1 姉がバレエを習い始めたので、その影響で習い始めました。

質問2 8歳のころから18歳まで福岡にある加藤由紀子バレエ教室で学び、17歳のときにロシアにバレエ研修に参加。レパートリーに興味深い作品が多く、ダンサーとして人間としてたくさん学べる環境に身を置きたいと思いました。そしてプロフェッショナルとして成り立つ海外に魅力を感じました。

質問3 今年で4年目のシーズンです。いろいろな重要な役に挑戦させていただいています。

質問4 まだキャストがはっきり分かりませんが、タチアナというアナスタシアの姉や、 workers, red guardなどたくさんの役に参加する予定です。この演目ではバレエの美しさ華やかさだけを表現するのではなく、作品の時代の明暗、人間のドラマを他の作品以上に力を入れて取り組んでいます。
 タチアナという役をさせていただくにあたり、一目惚れで心を踊らせるシーンで作品の流れにとても重要なシーンになるので、恋をしてときめいていることをはっきりと伝わるようにひとつひとつの動作や視線など研究しました。

質問5 いつも向上心を忘れず、いろんな経験を積み劇場に足を運んで下さったたくさんの方々に素敵な時間を過ごせたと満足していただけるようなダンサーになれるように精進して いきたいと思います。

 

公演『アナスタシア』で兵士に扮する 松井百香さん

 

 

今シーズンCBJは、2・3月に演目『Anastasia:アナスタシア』のバレエ公演ツアーでブリティッシュ・コロンビア州各地を訪れる。

2月7日(水)ダンカン、9日(金)&10日(土)ウエストバンクーバー、14日(水)チリワック、16日(金)メープルリッジ、20日(火)バーノン、 22日(木)ネルソン、24日(土)クランブルック。
3月1日(木)テラス、3日(土)キティマット。

チケット入手の詳細は、http://www.balletjorgencanada.ca/ 
電話(CBJ):416-961-4725

(取材 北風 かんな)
(写真提供 Canada’s Ballet Jörgen)

 

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