2017年7月6日 第27号
建国150周年を祝う第9回カナダデー・パレードが2日、バンクーバーダウンタウンで開催された。沿道には35万人以上(主催者発表)の観衆が集まり、カナダ国旗を手にして盛んな声援を送った。
バンクーバー音頭(写真提供 由起子オンリーさん)
パレードは午後5時に、ジョージアストリートとブラウトンストリートの交差点を出発。ウェストペンダーストリートとバラードストリートの交差点までの約1.6キロを、多国籍の63団体が行進。約3600人の参加者は世界各国の鮮やかな民族衣装を身につけ、踊りや楽器の演奏などを披露した。
日本のグループは24番目に「晩香坡櫻會」、48番目に「晩香坡神輿の会・楽一」、62番目に「バンクーバー音頭」が出場した。
約270人が参加したバンクーバー音頭。大型トラックの荷台にやぐらを組み、そこに岡井朝子在バンクーバー日本国総領事やカナダ三宅太鼓会のメンバーらが同乗した。代表の平野弥生さんは「今年は全体の流れがゆっくりしていたので、皆さん踊りやすかったようです。『ハイハイ、ソレソレ』のかけ声もよく出ていました。一緒に踊った人たちや、沿道の皆さんの良い思い出になればうれしいです」と感想を述べた。
2年ぶりに参加した晩香坡神輿の会・楽一は、約100人のメンバーが集まった。山本実代表は「たくさんの担ぎ手に集まっていただき日本からの参加もあって、大盛況のうちに終わることができました。これからも、カナダに日本の文化を広めていきたいと思います」と抱負を語った。
初参加の晩香坡櫻會も約100人で行進した。広報担当の平鍋まどかさんは「私たちの相州神輿には鐶や鈴が付いていて、『ヨイ ヨイトー』という掛け声と、甚句を歌いながら担ぎました。子どもたちにはうちわを持って神輿の周りを練り歩いてもらい、沿道の皆さんにも一緒に盛り上がってもらえました」と肩の痛さも忘れる楽しい時間だったという。先導のピックアップトラックを貸与提供したKingGeorge Nissan/Midway Mazdaの福島竜さんも「参加者も、見ている方たちも、皆さんに楽しんでもらうのが一番です」とエールを送っていた。
沿道でパレードを見ていた人たちは、最後のグループが通過したあと列に続いて踊ったり写真を撮り合うなどして、カナダ建国150周年を祝っていた。
観衆の声
4月からバンクーバーにやって来た留学生の新免美月さんは「移民の国だからこそできるイベントだと思いました。建国150周年を国をあげて祝う様子は素敵ですね」と初めてのパレードに感動したという。 同じく留学生の西村晶子さんは「世界各国の衣装や踊りなどをパレードで見て、改めて日本の美しさやアジアの良さも実感できました」。 ワーキングホリデーで来た喜多川和咲さんは「建国の歴史は浅いのに、移民国家として、しっかり成り立っているのが不思議な感じです」と驚きの様子だった。
(取材 古川 透)
沿道にはおおぜいの観衆が集まった
岡井朝子在バンクーバー日本国総領事(右)と平野弥生さん
建国150周年の横断幕も行進
晩香坡櫻會の参加者たち
バンクーバー音頭を踊る参加者たち
沿道の観衆に近寄る獅子舞
子どもたちも参加
民族衣装で踊る
シャボン玉の演出も
大型バイクで行進
晩香坡神輿の会・楽一の参加者たち
思いを込めたプラカードも
列を作って踊る
スターウォーズのコスチュームで行進