2017年6月29日 第26号

ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市の夏の風物詩 ナイトマーケット。今年も5月にオープンし、週末の夜の遊 び場としてにぎわいを見せている。

 

 

目指すは屋台フード!

 リッチモンドには2カ所のナイトマーケットがあるが、今回レポートしたのはナイトブリッジ近くのマーケット。昨年はパンダをキャラクターに据えて展開していた同マーケットが、今年はカナダ建国150年を記念して、イルミネーションとテディベア風クマのマスコットで盛り上げを図っている。

 「今年は若い人たちの入りが多いね」と語るのは、2004 年から毎年出店しているたこ焼き屋「八ちゃん」オーナーのヒトシさん。その変化の理由のひとつが常連客の言葉から見えてくる。何度もマーケットを訪れているユミコさんは語る。「どんどんフードの屋台がしゃれた感じになっていますね」。その屋台フード。今年も串に刺さった螺旋形が目を引く「ハリケーンポテト」や「ツイストポテト」は安定した人気。そして細長い揚げ菓子チュロスの中に、チョコやブルーベリーのソースが入った「チュナム・カフェ」のメニュー、ベイクドポテトにチーズやソーセージがトッピングされた「チーズポテト」、「ビビンリトー」の韓国風ブリトー、たい焼きの皮にカスタードクリームとアイスクリームを入れた「アイスクリームタイヤキ」など新感覚メニューの屋台が豊富だ。

 そんな中、香ばしいにおいで人々を惹き付けているのが木炭バーベキューのお店。モクモクと煙を出し、屋台らしさを惜しみなく出しているラムの焼肉店「シャイン・バレー・ラム・スープ」、モンゴルの異国情緒たっぷりのコスチュームで肉を焼くのは「新疆阿凡堤」、煙に巻かれつつも上機嫌でビーフやウズラの肉を焼く「小小小味」など、煙と格闘する調理人の懸命な姿も屋台の魅力の一つかもしれない。

 

20ドルで7つの味が楽しめるスペシャルチケットも販売

 7月31日までの期間、夜7時から11 時までは、20ドルで7種類、30ドルで9 種類のサンプルメニューが食べられる特別チケットを販売している。中身は主食からデザートまで多彩。ウェブサイトから事前にチケットが購入可能。

 

お祭りらしいゲームやグッズも

 もちろん楽しみは食べ物だけではない。2カ所設けられたステージでは、ライブショーなどエンターテイメントが繰り広げられている。子供連れにお薦めなのはゲームコーナー。コイン投げやボーリング式のゲームなど、日本のお祭りの出店を彷彿とさせる懐かしいゲームから、透明なビニール製のボールの中に入って特設プールに浮き、クルクル回って遊べる大型のものまである。この透明なボールの遊具は子供専用と思いきや、身長196 センチ、体重127 キロの人まで遊べる代物で、実際に大柄な男性も入ってクルクル!クルクル!童心に返っての、こんな遊びも大いに気分転換になりそうである。また人気を呼んでいたのは最新ウェアラブルの機器を使ったバーチャルゲームのコーナー。ナイトマーケットはこうしたところでも年々進化を遂げている。

 グッズの販売は、携帯電話などの電子機器アクセサリー、民族衣装、化粧品、ソックス、ぬいぐるみ、そして最近流行のハンドスピナーの販売店もしっかり存在する。こうしたフードの屋台、ゲームコーナー、グッズ販売で200 を超すブースを周り、会場を彩るLED ライトの妖精や蝶のイルミネーション、高く掲げられた数々の提灯、異なるポーズのクマのマスコット30 体も眺めれば、ナイトマーケットを堪能したと言えるだろう。

 

 日によってスペシャルイベントが開催されている。

https://www.facebook.com/IlluminationBC/ のイベントページをチェックして出かけたい。

 また、下記ウェブサイトでチケットを先に購入しておけばスムーズに入場可能だ。

(取材 平野香利)

 

Illumination Night Market
開場時間: 金曜日・土曜日 午後7 時〜12 時  日曜日 午後7 時〜11 時
パーキング:無料
入場料金:3ドル
場所:12631 River Road, Richmond, BC(Sweden WayのHome Depotの裏手)
ウェブサイト:www.summernightmarket.com

 

 

ナイトマーケットで祭りを味わう人々(写真提供 Illumination Night Market)

 

妖精を中心に蝶たちが舞うイルミネーション(写真提供 Illumination Night Market)

 

見る角度で迫力が変わる

 

30 体のクマのマスコットが待っている

 

好みのスパイスで食べる「ハリケーンポテト」がお気に入りのファミリー

 

特製スパイスを付けたソーセージを炭焼きで提供

 

たい焼きの皮が意外なおいしさのアイスクリームたい焼き

 

人気のハンドスピナーもお目見え

 

エンターテイメントも夜を盛り上げる(写真提供Illumination Night Market )

 

大人も子供もバルーンで転がって

 

屋台と言えばたこ焼き。「八ちゃん」は今年も健在だ

 

民族衣装で焼肉にさらなるスパイスを

 

見た目にも可愛くシェアにもピッタリのスイカスイーツ(写真提供 Chie Nomoto Photography)

 

韓国風のブリトーを販売するのは「bibimrito」

 

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