2017年3月30日 第13号

私たちが住むメトロバンクーバーには豊かな生態系を残す深い森林や湿原が豊富にあり、そこには整備された小道、トレイルがある。すぐ近所にもお気に入りのトレイルがあるかもしれないが、ここでは、大自然からエネルギーをもらえる素晴らしいトレイルがある公園を7カ所紹介する。

 

成熟した森林が広がる(photo credit : Vancouver Trails) 

スタンレーパーク(バンクーバー市)
Stanley Park

 世界に誇る都会のオアシス、スタンレーパークには8.8キロメートルのシーウォール、水族館、ビーチなど多くの見どころがあるが、杉やもみの木が生い茂る深い森にはトレイルが27キロメートルにわたり整備されている。ロストラグーンやローズガーデンを通りサードビーチへ出るコースやビーバーレイクの周りを歩くコースなど、鳥や花や小動物を観察しながらの散歩は何時間歩いても飽きないだろう。ただ、大きなスタンレーパーク(東京ドーム85個分の広さ)のトレイルは、とにかく長い。道に迷わないように、ウォーキングを始める前にコースを確認してから入ることをお勧めする。

行き方:バンクーバーのダウンタウンから19番のバスで終点のスタンレーパークまで

vancouver.ca/parks-recreation-culture/Stanley-park

 

 

湖の周りのボードウォーク

ディアレイク・パーク(バーナビー市)
Deer Lake Park
6450 Deer lake Ave. Burnaby

 バーナビー市の中心に位置するディア・レイクパークには、コミュニティーセンターや広々とした芝生のエリアなどがあり、年中多くの市民を惹きつけるが、ここにも気持ちのよいトレイルがある。5.7キロメートルの高低差なしのトレイルが湖をぐるっと囲むように整備されているので、小さな子どもを連れてのウォーキングにも適している。春、夏、秋には湖でボートもレンタルできる。

バンクーバーのダウンタウンから東南へ車で30分

行き方:メトロタウンセンターから144番のバスで、ディア・レイクパークまで

vancouvertrails.com/trails/deer-lake/

 

 

階段も木でできていると優しいイメージ。でも疲れます… (photo credit : Vancouver Trails)

ディープコーブ(ノースバンクーバー市)
Deep Cove

 美しい港町のたたずまいで人気の街、ディープ・コーブにあるトレイルといえば、クアリー・ロックトレイル。こちらは高低差が100メートルほどあり、ちょっとした山登りの意識で臨むことができる。森林浴を楽しみながら歩き、時々急な階段も上りつつ、頑張ると見えてくる最終地点での眺めは最高のご褒美。往復3.8キロメートルで1時間30分ぐらいかかる。それから、ディープ・コーブには大人気のドーナツ屋さん「ハニー・ドーナツ」がある。運動した後は、いつもより一層おいしく感じるかも!

バンクーバーのダウンタウンから 北東へ車で30分

行き方:バンクーバーのダウンタウンからシーバスに乗りノースバンクーバーへ。ロンズデールキー・バスループから239番のバスに乗り、フィーブス・エクスチェンジで乗り換え。212番のバスでディープコーブまで。

vancouvertrails.com/trails/qurry-rock/

 

 

気持ちよく散歩が楽しめる (photo credit : Vancouver Trails) 

バーンズ・ボグ(デルタ市)
Burns Bog

 デルタ自然保護区にある、この隆起湿原は北米でも一番の大きさ(東京ドーム641個分)。しかし、その生態系の繊細さから、一般に公開されているところは、ほんの少し。大きなループと小さなループのトレイルがあり、両方をゆっくりと回っても2時間はかからない。小川や森林の美しさに加え、バードウォッチングも楽しめる。運が良ければ、フクロウ、タカ、ワシの姿を見られるかも。

バンクーバーのダウンタウンから 南へ車で35分

delta.ca/discover-delta/burns-bog

 

 

ライトハウスパークの灯台 (photo credit : Vancouver Trails)

ライトハウス・パーク(ウエストバンクーバー市)
Light House Park

 ウエストバンクーバー市にある、有名なこの公園は名前のとおり「灯台」がある公園。公園全体が海に突き出しているので、豊かな針葉樹の森から海が見渡せるのが魅力。短いウォーキングが希望なら、10分で灯台が見えるポイントに到着できる。または、2時間かけて、公園をぐるっと探索するのもいいだろう。いずれにしても、高低差はほとんどない。

バンクーバーのダウンタウンから 北西へ車で40分

行き方:バンクーバーのダウンタウンから250番のバスに乗り約1時間40分。ビーコンレーンとマリーンドライブで下車。バスの運転手さんに行先を告げて、着いたら教えてもらうのが無難である。

lighthousepark.ca

 

 

森の匂い、音、土の感触を感じてみる (photo credit : Vancouver Trails) 

リンキャニオン・パーク(ノースバンクーバー)
Lynncanyon Park

 ノースバンクーバー市に広がるリン・キャニオンパークは、617エーカー(東京ドーム53個分!)に及ぶ広大な森林地帯。樹齢100年近い木々がそびえ立つ深い森に入るだけで、一気にリフレッシュできる。また歩くだけではなく、夏でも冷たい清らかな川で川遊びを楽しんだり、ながーい吊り橋をドキドキしながら渡ったりと、とにかく大人も子供も五感を使って自然を楽しめる。小腹がすいたら、公園入口近くにある、カフェでバーガーを食べたり、夏にはアイスクリームも楽しみのひとつ。高低差がない平らなものから、高低差100メートル以上のものまで、多種多様なトレイルがあるので、それぞれの目的に合わせて入り口の地図で計画を立ててから探索しよう。

バンクーバーのダウンタウンから 北へ車で30分

行き方:バンクーバーのダウンタウンからシーバスに乗り、ノースバンクーバーへ。228番に乗って約25分。リンバリーロードとピーターズロードで下車。

lynncanyon.ca

 

 

どこのトレイルも素晴らしい (photo credit : Vancouver Trails)

ミネカダレジョナル・パーク(コキットラム市)
Minnekhada-Regional Park

 コキットラム市の北東に位置するこの公園も、豊かな自然に恵まれた気持ちのよいトレイルがある。高低差なしの短いトレイルも楽しいが、ぜひ挑戦していただきたいのは、10キロメートルのコース。高低差180メートル、往復で2時間30分から3時間かかる。今回紹介するトレイルの中で一番健脚向き。きつい坂道を頑張って上ったところのハイノール・ビューポイントからは、ピット川が悠々と流れる開けた景色が見渡せる。晴れた日には、遥かワシントン州にあるベーカー山まで見ることができる。熊が出没する地域でもあるので、サインに従って行動しよう。

バンクーバーのダウンタウンから 東へ車で1時間

metrovancouver.org/services/parks/parks-greenways-reserves/minnekhada-regional-park

 

 ここに挙げた公園はどこも、一年を通して楽しめる無料の公園ばかり。季節ごとに違った景観が楽しめるので、何度でも、何時間でも訪れたくなる。小さな子ども連れの家庭にとっては、子どもたちが自然の素晴らしさや大切さを実感できる、いい機会になるのではないだろうか。

 参考までに東京ドームとの比較を所々に入れた。何といっても、ブリティッシュ・コロンビア州だけで日本の2.5倍の広さがあるので、それぞれの自然公園が広いことも納得できる。厳しかった冬も終わりを告げ、新しい生命が芽生える春がやってくる。BC州の大自然を満喫すべく、まずはトレイルから始めてみては。

(取材 福安 恵子)

読者の皆様へ

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