◆パーソナルトレーナーとは
身体運動学、生理学などを学び、各協会の認定資格に合格したフィットネストレーニングのスペシャリスト。 
プロスポーツ選手やトップモデルなどの体作りを指導するイメージが強いですが一般の方の「痩せたい」「筋肉をつけたい」 「健康維持したい」「ストレス解消したい」
という要望に親身になって答えてくれる身近な存在でもあります。またグループレッスンでは難しい個々の目標、運動能力、生活スタイルにあったプログラムをカスタマイズし、その人に合った指導をしてくれる頼もしいパートナーでもあります。

 

◆ダイエットって何?
「痩せる=ダイエット」と捉えていませんか?
そもそもダイエット(Diet)という言葉の定義は「美容、健康維持のために食事の量、種類を制限すること」(広辞苑より) 
つまり食事制限をする事を指します。健康的かつ効率的にボディーメイクするには「食事制限」だけではなく「運動」と「生活」の3本柱を改善する事が大事だと考えています。
痩せる=体重減 (Weight Loss)と考えている方も多いと思います。体重は体調管理する上で大事なバロメーターです。
体重を気にしている方の話をよく聞いてみると 「体内、皮下に溜まった脂肪を減らしたい(Fat Loss)」という方が大半です。  
体重=「脂肪」+「脂肪以外」(筋肉、内臓、体内水分、骨など)から成り立っています。
例えば筋量や体内水分が減っても体重は減った事になってしまいます。 
私は「健康的に脂肪燃焼させる事によって、結果体重が減る(痩せる)にはどうしたらいいか」というアプローチを前提にしています。
ではどうやったら脂肪や筋量、体内水分率が分かるのでしょうか? 
いくつか計測する方法はありますが簡単で気軽に利用できるのが体成分分析器(BIA法)です。
フィットネス系のお店でも購入可能ですが、Costco、Canadian Tire、London Drugsなどでも購入可能です。(約50ドル〜) ジムによっては備え付けてある所もあります。メーカー、機種にもよりますが体重、体脂肪率、筋量、体内水分率、骨量などの項目に分かれています(BIA法は体調、体内周期、事前の運動や食事、飲み物などで若干の結果が異なるので正しい測定方法を確認しましょう)。
要チェック項目は1.体重 2.体脂肪率 3.筋量 4.体内水分率 (5.骨量)
週に1度、または2週間に1度の頻度で計測を行い記録していくことをお勧めします。

体脂肪率の目安は以下の通りです。

また体内水分率にも常に気を配る必要があります。体内水分率は女性55%以上、男性60%以上が理想です。
コーヒー、紅茶、日本茶などのカフェインが含まれている飲料、アルコール飲料はDEHYDRATION(脱水)の原因となります。 
運動量や年齢、体重など個人差はありますが一般の方はお水を最低でも一日2リットルは飲むように心がけましょう。
冷たいお水よりは常温または温めのお湯やレモンやライムを絞って味付けしたほうが飲みやすいと思います。水にはカロリーがありません。お水を飲むことで空腹感を抑えられ、総カロリー摂取が減る傾向にあるという研究結果もあります。

 

「脂肪燃焼」の基本

1lbs (約0.45kg)の脂肪(FAT)を燃焼させるのに必要なカロリー=約3500kcal
健康的に脂肪を燃焼させるには1-2 lbs (約0.45-0.9kg)減/weekが目安です。
Calorie in − Calorie Out = Calorie Over (+) or Deficit (-)                            
Calorie in:(1日の総摂取カロリー)食事           
Calorie out: (1日の総消費カロリー)基礎代謝、生活活動代謝(運動)、食事誘導性熱代謝                       
例えば 1日 合計2000kcal摂取して2500kcal消費したら??                           
2000 - 2500 = - 500 kcal のCalorie Deficit
1週間(7日間)- 500 kcal のCalorie Deficitを繰り返すと7 x - 500 = - 3500kcal = 1lbs (0.45kg)の脂肪が燃えることになります。

 

食事について

エネルギーバランスを維持するために必要なカロリー摂取量の目安

この表から必要カロリーの目安が分かったと思います。 
カロリー摂取を低くすれば運動しなくて良いという勘違いをされる方がいますが、1200kcal以下/日のダイエットは体に負担がかかり健康を害することがありますので
お勧めできません。性別、年齢、活動レベルなどにもよりますが2000 kcal前後を目安に考えます。
また、カロリーだけではなく栄養素(食事の質)も重要です。専門的な栄養学の知識がなくても大体の栄養素とカロリーが把握できればダイエットが楽しくなります
私もよく利用する非常に便利なリンクを紹介しておきますのでご参照下さい。
www.mypyramid.gov The U.S. Department of Agriculture (USDA)
www.eatright.org/Public American Dietetic Association (ADA)
Meal planなども販売されていますが、自分(家族)の食事は自分で管理できたほうが長期的に長続きします。まずは食べ物をもっと知ることから始めましょう。

 

運動について

ジムに入会した人の約50〜60%が半年以内に幽霊会員になるという統計があります。「長続きするにはどうしたらいいのか」とよく質問を受けます。もちろん運動はジム以外でも出来ます。例えば早起きして近所を歩く、オフィスのエレベーターを使わず階段で上り下り、昼休み残りの10分で早歩き、仕事前、帰りに友達、仲間とスポーツをするなど時間を決めて運動を定期化することが第一に大切です。二番目に運動友達や仲間を見つけること、具体的な目標を共有すること、アポイント(commitment)を取ることでモーティベーションが保たれます。三番目に好きな運動、スポーツを楽しむことです。 
そして、常に運動できる格好、靴を持ち歩くことも重要です。私は正面口のドアノブに常に運動セットを用意しています。「運動用具がないから…」と自分自身にいい訳させないためです。私の顧客の中にも仕事が忙しく時間がまとまって取れない方がいます。そういう方こそパーソナルトレーナーを利用することをお勧めしています。その人の時間と目的に合ったプログラムを用意し、スケジュールにあわせて早朝から深夜までトレーニング指導を行っています。
トレーニング内容はカーディオトレーニング(Treadmill, Elliptical, Bike…)だけではなくウェートトレーニングもダイエットには欠かせない大事な要素です。理由は筋量が多いほど基礎代謝が高く、脂肪が燃焼しやすいからです。「ムキムキになる」のが目的ではなく、筋肉を使ってカロリーを消費するためです。ボディービルディングのためのウェートトレーニングとダイエットのためとでは内容が異なります。 
また一般的に筋肉をつけるのは脂肪を落とすのよりも難しいと言われています。先ずは週に4日以上30分以上定期的に運動することから始めましょう。

 

生活について

LWMCは時に生活指導の先生にもなります。朝ごはんはしっかり食べていますか?夜更かししていませんか?生活のリズムが規則的だと体のホルモン分泌や消化系統が安定します。特に食事の時間と質と量はダイエットにとって非常に重要なキーワード。
「忙しいから朝ごはんは食べない」ではなく「忙しいからこそ必要な栄養素とエネルギーをしっかり取る」と意識改革することが重要です。夜更かしして無性におなかが空き、気づいたらお菓子を食べてしまっている。空腹を我慢できなくて間食してしまう。
そういう方には食事の時間、内容や空腹度を記録することをお勧めしています。お腹が空く原因を探ることが重要です。 
お菓子やお酒はあると飲食してしまいがちなので余計なものは買わず、代わりにフルーツや水を手の届く位置に置くようにします。 
買物リストを作りそれ以外は買わないようにするのも非常に有効的です。

 

パーソナルトレーナー、LWMCとしてたくさんの方の脂肪燃焼に関わってきましたが、「ローマは一日にして成らず」です。長期的なビジョンを持ってボディーメイクに取り組むことが大事だと考えています。目標に向かって焦らず着実に進んでいきましょう!

 

HIRO KOJIMA
HP : www.samuraispirittrading.ca
BCRPA Fitness Leader -
Weight Training, Personal Training
ACE Personal Trainer (CPT)
Lifestyle & Weight Management Coach (LWMC)

 

元体育会系競技スキー部。健康と元気と気合がモットー。スキースクールのトレーナーを兼任しながらパーソナルトレーナー、LWMCとして脂肪燃焼、筋トレ、ストレス解消、アスリートのスポーツトレーニングまで幅広い分野の運動指導を行っている。

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。