Fall Fashion Show by Vancouver Designers

バンクーバー近郊で活躍するデザイナーによる秋物のファッションショーが9月13日、開催された。テーマは「Threading through East and West」(東洋と西洋を紡ぐ)。

 

 

  会場のVisual Space(3352 Dunbar Street Vancouver)は広さ約30平方メートルで白一色のアートギャラリー。午後2時過ぎから始まったショーではヴィ・アン・ディップさんが生演奏する中国琴の音色が響くなか、5人の女性モデルが65点の衣装に身を包んで、会場の中央に作られたランウェイを歩いた。約1時間半の間、満席の会場では観客が好みの服の写真を小型カメラや携帯電話で撮っていた。

 今回のショーは、プロデュースしたテリー・ササキさんを含む3人のデザイナーの作品によるもの。バンクーバー市内に2軒の店を持つテリーさんは「1点ものの作品を作るのにいつも心がけていることは、服の質とシンプルさ、そしてお客様が買いやすい手頃な値段です。今回は秋物なのでコートを中心に見てもらえればと思います」と語った。

 テリーさんと共催したVisual Spaceオーナーのオンリー由起子さんとティッドボール則子さんは「普段はイベントプレースとして、コンサートや書道のデモンストレーション、お茶会などを行っていますが、ファッションショーを開催するのは初めてです。服もモデルさんが着ているのを見ると、客観的に良さが判断できますし、ショー全体のエキサイティングな雰囲気は良かったと思います」と話した。

 ショーを見に来た清岡美音さんと中島千佳子さんは「古い着物をリメークした服が斬新でした。やわらかな作りで身体のラインをきれいに隠してくれるものが気に入りました。琴の演奏も芸術的でモデルさんもきれいでした。近い距離で作品が見られたのも良かったです」と満足した様子だった。

 妻がモデルで参加した金谷俊明さんは「和が入った形のめずらしい服が面白かったです。テリーさんの衣服はユニセックスの物も多く、自分も持っています。妻のモデル姿を見るのは2回目で、前回よりも慣れた感じがしました」と印象を語った。

 ショーが終わってテリーさんは「多くの方が集まって喜んでくださったのが一番でした」と、手ごたえを感じた様子だった。  ショーのあとにはモデルが実際に着用した服の即売会があり、多くの人が手に取って購入していた。

(取材 古川 透)

 

熱心にショーを見る人たち

ショーを終えてあいさつするオンリー由起子さん(左端)やテリー・ササキさん (左から3人目)らスタッフの皆さん

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。