ベジタリアンレストラン特集ダウンタウン編

 

バンクーバーには、環境、動物、健康、飢餓問題などを考えて、ベジタリアン、ビーガン料理を提供するレストランが数多くある。今回は、ダウンタウンにあるベジタリアン・ビーガンフレンドリーなレストラン4軒を紹介!

※ビーガン(vegan)料理とは、肉や魚介類はもちろん、 卵や乳製品、動物由来ブイヨン、ゼラチン、ハチミツなどの動物性製品を一切使用せず、植物性素材のみで作った料理のこと。植物性だけといっても、そのバラエティは動物性を使った料理と変わらないほど多彩。なお、ベジタリアン料理には植物性素材に加えて卵や乳製品が使用される。ローフードは、酵素が破壊されないよう、加熱せずに、あるいは摂氏48度以下で加熱した料理のこと。

  

ORU CUISINE オル・クイジン

Fairmont Pacific Rim Hotel 2F

1038 Canada Place, Vancouver

604-695-5500

6:30am(土日7am)〜2pm、 5pm〜10pm

www.orucuisine.com

 2010年のオリンピックにあわせて、カナダプレース前にオープンしたフェアモント・パシフィックリムホテルの2階に、日本語の「折る」という名前のレストランがある。このお店では、ちょっと変わったビーガンのお寿司から、スープ・サラダといったスタンダードなメニューまで、ビーガンスタイルで楽しむことができる。なかでも面白いのはスイカの巻き寿司。一見鉄火巻きのように見えるが、実はスイカ!塩味がきいていて、食べてびっくりのお味だ。また、味噌とマンゴーのドレッシングで食べる、マンゴーとアボカドのお寿司も是非味わってみてほしい!このお店ではホテル内の他のレストランの料理もオーダーできる。お寿司は一階のRaw Barから。また、イタリアンレストランGiovaneからもオーダーすることができる。メニューにはビーガン、グルテンフリーなどと明記されているのでとても分かりやすい。ほかにも、アジア的な味付けで日本人の口にもよく合うキヌアのサラダや、ココナッツの風味がきいたスパイシーコーンチャウダー、ふんわりとやさしい味のアスパラのリゾットが人気だ。ホテルのハイクオリティなサービスを受けながらビーガン料理を楽しむのはいかが?

 

日本人シェフがいるRaw Barのカラフルなビーガンお寿司(Oru Cuisine) 

 

ORU Salad $14と Asparagus & Roasted Salsify Risotto $18(※共に撮影用のミニサイズ) 

 

Cartems Donuterie カーテムズ・ ドーナテリー

534 W Pender St, Vancouver

778-708-0996

月水木 8am〜8pm、火 8am〜6pm、 金 8am〜10pm、土 10am〜10pm、日 10am〜6pm

http://cartems.com

 2002年からあったドーナツ屋さんの「カーテムズ」が、より大きなスペースで2012年2月にダウンタウンでオープンし、イートインも可能になった。従来のビーガン、グルテンフリー、ノンビーガンの甘いドーナツに加えて、ランチスペシャルのお総菜ドーナツも食べられるのがうれしい!ビーガンのランチスペシャルはミンチ肉もどきが入った揚げドーナツのハリッサ・ポケット。アフリカンドーナツのサクッとした生地にピリ辛なフィリングが詰まっていて、一度食べたら癖になる味だ。サイドディッシュのレンズ豆サラダもポテトサラダのような感じで非常に美味。そして、もちろん甘いドーナツの味もピカイチ!グルテンフリーのドーナツとビーガンのドーナツは揚げずにオーブンで焼いてあるのでヘルシー。サワードウ生地のビーガンドーナツは揚げてあってボリューム感あり。ピスタチオとラズベリー、メープルとクルミ、ブラックベリージャム入りなど日替わりで常時20種類もあるので、毎日通って食べ比べてみてもいいかも?

 

上からEarl Grey、グルテンフリーのVanilla Bean Graze、サワードウ生地のPink Lemonade(Cartems Donuterie) 

 

ランチスペシャルの Vegan Harrisa Pocket with Lentil Salad $6 

 

Number E Food ナンバーイーフード

1308 Burrard Street, Vancouver

604-559-6863

月〜金 11am〜9pm、 土 12pm〜6pm

www.numefood.com

 2013年3月、バラードストリートにオープンした、サンドイッチとテイクアウト・ミールのお店。スムージーやコーヒー、紅茶もあり。ビーガンアイテムとしては、ロースト野菜のサラダまたはサンドイッチ、ココナッツと人参のスープ、ローズマリーレンズ豆スープなどの日替わりのビーガンスープ、キヌアサラダ、スパイシーチリ豆腐などがある。ロースト野菜のサンドイッチは、とても香ばしくて美味な焼きたてのパンに、塩味がよくきいたオリーブのスプレッドと、ちょうどいい柔らかさにローストされたズッキーニやパプリカなどの野菜、そして新鮮なサラダがはさんであり、パクパク食べられるおいしさだ。スパイシーチリ豆腐も、ピリ辛で酸味がきいたタイ料理のような味に、ブラウン・バスマティライスがひと粒ひと粒主張していてとてもおいしく、「一人でいくつも買っていく人がいるんですよ」とオーナーシェフのグレンさんが言うのもうなずける。お財布にやさしい値段設定で、気軽に楽しめるビーガンフードなので、一度お試しあれ。

 

新鮮でクリスピーなパンの Roasted Vegetable Sandwich $8  

 

お持ち帰り用に人気の Spicy Chili Tofu with Brown Rice $6  

 

Hell Pizza ヘルピザ

1074 Davie Street, Vancouver  

604-336-3416

11:30am〜10pm(金土11pm)  

1931 Lonsdale Avenue, North Vancouver

604-986-6661

月〜木 3pm〜10pm、金土 11:30am〜11pm、日 11:30am〜10pm

 「ヘルピザ」は1996年、ニュージーランド生まれ。ビルの裏側のベースメントにあるキッチンから始まったお店で、非常に狭くて「地獄のように暑かった」ため「ヘル」ピザと命名。クオリティと味には定評があり、数年のうちにニュージーランド最大のピザチェーンのひとつに発展した。その後、カナダには「ヘル」が足りないようなので2009年バンクーバーに上陸した、とユーモアたっぷりに語るオーナーのクリスさん。ビーガンのピザにはバンクーバー生まれのDaiya Cheeseというビーガンチーズを使用。一番人気のビーガンピザは、リフライドビーンズ、アボカド、トマト、パプリカなどメキシカンな組み合わせがトッピングされた「Sinister」、サンドライドトマト、マッシュルーム、タマネギなどのほか、カシューナッツやアボカドものった「Damned」、トマト、パプリカ、パイナップル、マッシュルームなどスタンダードなトッピングの「Pride」の3種類。値段はパン生地の7.5インチが8ドル、12インチが19ドルで、クリスピー生地は10インチが9.5ドル、16インチが18ドル(写真はすべてクリスピー生地)。※時々、ツイッターやフェイスブックでディスカウント情報がアップされるので、要チェック!

 

まるでブリトーがピザになったようなメキシカンフレイバーのSinister 

 

時折出てくるカシューナッツやアボカドの食感が面白いDamned 

 

    

(取材 A.K.)


 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。