〜〜カナディアン号〜〜

カナダの東西(バンクーバー・ジャスパー・エドモントン・サスカトゥーン・ウィニペグ・トロント)4,466キロを横断する路線を走る列車。西のロッキー山脈をはじめ、東の平らで広々とした地形、川、湖、野生動物など壮大な景色を堪能できる。
シートはエコノミークラスから贅沢な完全個室まであり、予算や予定に合わせて選ぶ事ができる。
ガラス製の窓でおおわれた「パークカー」、レストランの様な「ダイニングカー」、社交の場にもなる「スカイラインカー」など、様々な特殊車両が連結されており、数日に渡る旅でも乗客が退屈する事のないように工夫されている。

 

〜〜シート〜〜

「エコノミークラス」
シートのサイズは日本人の感覚ではゆったりとした印象、足を伸ばしたり睡眠するのにもさほど苦にはならないだろう。しかし季節によっては寒い夜になる可能性もあり、防寒具やあるならば寝袋、簡易まくら等が必要になってくる。シャワーがないのもエコノミークラスの特徴、体を拭くシートなどを用意しておくと更に快適に過ごせるだろう。

 

「スリーパープラスクラス」
自分専用のベッド、タオルやちょっとしたアメニティーと食事つき、シャワーも浴びる事ができる。
二段ベッドタイプの「バース」は、通路との間をカーテンで仕切るとプライベート空間に。周りの目を気にせず快適に過ごす事ができる。
「キャビン」は一人用もしくは二人用の個室、洗面台、トイレ、シート、ベッド、鏡が付き、部屋から充分景色を楽しむ事ができる。担当乗務員もつくため、困った事は全て相談すると良いだろう。

 

〜〜食事〜〜

「エコノミークラス」
シート席の場合、食事等は自分で用意する必要があるが、スカイラインカーにはコーヒー紅茶やトースター等は列車に用意されている。食事を買いに行く事ができる程の停車駅は限られているため、あらかじめ乗車前に自分の好きな食事は買いだめしておくと良いだろう。

 

「スリーパープラスクラス」
寝台クラスの場合、食事は3食用意される。3回に分けられている食事の時間帯は基本的には自分で選ぶ事ができ、メニューも毎食3~4種類の中から選ぶ事ができる。まるでレストランの様なコース料理に、ジュース類は無料でふるまわれるがアルコールは別払いになる。
毎食ベジタリアン向けの食事も必ず用意されているのも嬉しい。しかしチーズや卵は使われている場合が多いため、ビーガンの場合はオーダー時にサーバーに詳しく聞くと良いだろう。
その他にも、スカイラインカーには常にコーヒー紅茶フルーツ、時間帯によってはマフィン等も用意されているため、いつでも好きな物を食べる事ができる。

 

 

〜〜移動時間〜〜

飛行機ならば、その日のうちに着いてしまうバンクーバー~トロント間。飛行機と比べても、決して安くない列車代を払い乗車する一番の楽しみは「時間」だろう。
ネットがつながらない4泊5日の移動中、一日中景色を眺める人、本を読む人、音楽を聴く人、会話を楽しむ人様々な人がいる。特に寝台クラスは食事が相席になるため、友人ができやすい。英語に自信がなくても、人生を楽しんでいる大人といった世代が大半のため、恥ずかしがらずに話してみると良いだろう。こちらの調子に合わせてゆっくり、簡単な言葉で話してくれる場合が多い。世代的に様々な面白い経歴を持った人が多いのも特徴だ、昔語りに耳をかたむけるだけでも貴重な体験ができるだろう。

 

〜〜停車駅〜〜

大きな停車駅ではWIFIでインターネットを利用する事ができる。一日に一度ほどだが、大切な人たちとのやり取りが、いつもより新鮮に感じるのも楽しみの一つだろう。
エコノミークラスの利用者には食料調達の大切な時間でもある。空腹で楽しさが半減しない様、近くのカフェやグローサリーストアで日持ちする食料を買い込むのも手だ。
様々な車両を歩き回れると言えども列車内、どうしても運動不足になってしまう。外の空気を吸ったりストレッチをしたりして、身体をほぐすのも大切だ。

 

〜〜ちょこっとメモ〜〜

数日にわたる移動距離のカナダライン、途中の駅で乗務員の入れ替えがある。お世話になった担当乗務員やお気に入りの乗務員などが、下車してから居なくなった事に気がつくのも悲しいもの。お礼を言いたい場合は先にどこまで乗っているのかを確認しておくのがおすすめだ。

 

幅広い世代に友人ができるチャンスのある列車。車内はネットがつながらないため、名刺や連絡先を書いて渡せるメモやペン等を用意しておくと良い。また、家族や友達、特技や趣味を披露するチャンスも多い、自分をアピールできる物は持っていくと良いかもしれない。

 

(取材 ひとひら)

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。