2020年2月6日 第6号

昨年5月1日に新天皇が即位され、令和時代が幕明けとなった。そして今年2月23日、天皇陛下は60歳の誕生日を迎える。それに先立ち天皇誕生日を祝うレセプションが1月29日バンクーバー市内のフェアモントホテルで開催された。会にはBC州大臣、政府関係者、各国の総領事、日加のビジネス、教育、文化、芸術、日系団体関係者が招かれ約330人が出席した。

 

天皇誕生日レセプションに招かれた来賓と羽鳥隆総領事
写真左からピート・フライ氏(バンクーバー市議)、リサ・ドミナート氏(バンクーバー市議)、ピエトロ・カレンディノ氏(バーナビー市議)、カトリーナ・チェン大臣、ジャネット・ロウトレッジ氏(BC州議員)、アン・カン大臣、リサ・ビア大臣、アリス・ウォン氏(連邦議会議員)、羽鳥隆総領事、マイケル・ハーリー氏(バーナビー市長)、ピーター・ロブ氏(ホープ地区長)、ロバート・バグラモフ氏(ポートムーディ市長)、ヘレン・プーン氏(ポートアルバーニ市議)、サブ・ダリワル氏(バーナビー市議)、スティーブス・ハロルド氏(リッチモンド市議)

 

日本とカナダの緊密な関係を紹介

 会の冒頭、NAVコーラスが日本とカナダの国歌を斉唱した後、羽鳥隆在バンクーバー日本国総領事が壇上に上がり、以下の内容を含んだスピーチを行った。

 日本とカナダとの間には多方面で密な友好関係がある。昨年日本で開催されたラグビーワールドカップに出場したカナダ代表チームの姿が好例である。彼らが台風被害に遭った岩手県釜石市において片付けを手伝ったことに日本国民はとても感謝している。

 姉妹都市関係は日加間をつなぐ鍵である。昨年私は日本と姉妹都市の関係を持つホープ、アッシュクロフト、カムループス、ビクトリア、レイク・カウチン、ホワイトホースを回った。昨年はノースバンクーバーと千葉市が姉妹都市提携50周年を祝い、ウィスラーと軽井沢市は20周年を祝った。こうしてカナダで多くの地方自治体や団体、個人が日本と絆を深めている。

 将来を担う若者を対象に日本政府は「KAKEHASHIプロジェクト」の名で青少年国際交流事業を進めている。今年3月にはバーナビー市のマスクロップ・セカンダリースクールの生徒が日本を訪問する予定であり、同市は札幌市と釧路市の生徒の受け入れも行っている。

 こうして築かれたつながりの上に、今後皆さんの協力によって日加関係がさらに深くなることを期待していると述べて挨拶を結んだ。

 また挨拶の中で羽鳥総領事は、日系コミュニティのリーダーとして地域や日加間の関係に多大な貢献をしてきたゴードン門田氏が昨年他界したことにも触れた。

 羽鳥総領事のスピーチを受けて、リサ・ビアBC州政府観光芸術文化大臣が挨拶の中で日本とBC州との強いつながりを紹介。BC州には約5万1千人の日系人が住み、日本からBC州には観光、留学、研究などで毎年12万8千人が訪れており、その数は増加傾向にある。またBC州は33の日本の市町村と姉妹都市関係にあり、その数は他のどの州よりも多いと語った。その後、ジム小嶋氏が乾杯の音頭を取り、参加者の交流の時間となった。

日本の魅力、日本への移動にフォーカスした展示

 会場ロビーに設置されたテーブルでは航空会社が自社のサービスを紹介し、総領事館のブースでは日本の観光案内として英語版の冊子や2020年東京オリンピックのマスコットなどが展示された。今回、日本の地域で焦点が当てられたのは岐阜県。同県の木工細工ほかを紹介するコーナーが設けられ、県特産の飛騨牛の刺身が寿司にして参加者に振る舞われた。

(取材 平野香利/写真 斉藤光一)

 

広々とした会場で開催された

 

羽鳥隆総領事とユジュ夫人

 

ロビーで岐阜県の特産品を紹介

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。