2019年3月14日 第11号

3月5日、バンクーバー市のフェアモント・ウォーターフロントで、エアカナダと日本政府観光局(JNTO)によるレセプションが開催された。エアカナダは、関西国際空港とバンクーバー間を夏季スケジュール限定で運航することになった。今回はそれを記念するレセプションであると同時に、大阪をはじめとする関西エリアの魅力をアピールする目的で開かれた。

 

左から、ケン・シェさん、アティナ・ホーさん(JNTO)、山田麻須美さん(JNTO)、マーク橋本さん、リリー・チェンさん(JNTO)、八木明人さん

 

関西の魅力を紹介

 レセプションは、よさこいグループの桜舞によるエネルギッシュな踊りでスタート。トロントで活動している桜舞は、今年8月に東京・原宿で開かれるよさこいのお祭りにカナダ代表として出場する予定だという。

 続いて、バンクーバー・メトロポリタン・オーケストラの音楽監督兼首席指揮者のケン・シェさんと、桜舞のメンバーのアシュリー・ヘイリーさんのトークショー。司会を務めるエアカナダのアジア担当セールスマネージャー、マーク橋本さんと共に関西地方の魅力を語り合った。 大阪などに滞在経験があるケン・シェさんは、大阪の人の阪神タイガース愛や、宝塚、大阪で楽しめる味など、関西の魅力を熱く語った。JETプログラムで3年間大阪府枚方市に滞在したというアシュリー・ヘイリーさんは、JETプログラムで派遣されたい場所として第3希望まで全部大阪を選んだという。大阪の人たちはとても親切だと聞いていたことと、関西弁に興味があったからとのこと。大阪以外にも京都、滋賀、三重など関西7県の観光地、名産品などを映像を交えながら紹介した。

 

エンターテイメントで盛り上がる

 食事と歓談の後は、マーク橋本さんが着物の着付けを紹介した。橋本さん自身がモデルとなって、着物、帯、袴、足袋といったアイテムを説明を加えながら付けていった。京都に住んでいた頃、京都メンズ着物クラブに所属していただけあって、手際よく帯を巻いていく姿には会場から感嘆の声があがっていた。

 続いて、沖縄県に総本部を持つ国際明武館剛柔流空手道連盟の会長、八木明人さんによる空手の形(型)のデモンストレーション。カナダにはワーキングホリデーで滞在したことがあるそうで英語も上手な八木さんは、祖父、父から続く空手ファミリーであったため否応なく空手を始めたが、子供の頃は実は好きではなかった、と話して会場の人たちを笑わせた。空手というと、戦って相手を倒す強さがクローズアップされがちだが、空手発祥の地とされる沖縄の空手は、「戦わずして勝つ」という精神が大切にされているという。その観点から、今回は護身術を紹介した。会場からボランティアを募り、腕をつかまれたり後ろから抱きつかれたりしたときに、どのように撃退するかを実演した。見ているとそう簡単にはできそうにないなというのが実感、やはり日頃の鍛錬が必要だと思った。

 最後に来賓として招かれていた在バンクーバー日本国総領事館の石川征幸経済担当領事が挨拶に立った。終始楽しい雰囲気で盛り上がったレセプションであった。

 

ビジネス客の利用にも期待

 バンクーバー/関空路線は、昨年までエアカナダの子会社エアカナダルージュが夏季のみ運航していたが、この度エアカナダ本体での運航に切り替えられる。就航日は6月1日から10月末までの予定で週最大5便が運航される。運航される機種はボーイング787ドリームライナー。ビジネスクラス、プレミアムエコノミークラス、エコノミークラスに分かれており、ビジネス客が利用しやすくなることが期待される。マーク橋本さんによると、ドリームライナーは気圧の調整によって機内環境が向上、また照明も工夫されていて時差ボケのつらさが軽減されると注目を集めている機種だという。「ぜひエアカナダで快適な空の旅を楽しんでいただきたいです」と話した。

(取材 大島多紀子)

 

左からアシュリー・ヘイリーさん、ケン・シェさん、マーク橋本さん。関西の魅力を語る

 

マーク橋本さんによる着付けデモンストレーション

 

八木明人さんによる空手デモンストレーション

 

桜舞のよさこい踊り

 

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