2018年3月1日 第9号

 日本語を母国語としない人の日本語能力を測定する認定試験「日本語能力試験」にて、グラッドストーン日本語学園の生徒が優秀な成績を修めました。 高等科上級クラスのアームストロング真柊(ましゅう)さんと何萌加(ほもえか)さんは、日本語能力試験N1を満点で合格しました。日本で教育を受けた大人でも満点合格するのは難しいと言われているほどです。何萌加さんは昨年N2を満点、今年N1を満点という快挙を成し遂げました。真柊さんは、「N1を合格し、先輩達のように東大に留学することが目標」と話しました。

 当学園では、高等科卒業までに『日本の新聞を読めるようになる。』という目標を掲げており、この目標のレベルに相当するのがN1となります。その目標を達成しようとするたくさんの生徒たちが、中学科在学中に日本語能力試験N3より受験をしています。

 昨年度からその中学科在学中に、日本語能力試験N3満点合格の衣川(きぬがわ)ありささんと黒川留愛(くろかわるな)さんが優秀な成績を残しました。また、オマールアリ慧(けい)さん、村山結央(むらやまゆいと)さんはN1に合格しました。合格をした生徒たちに学習のコツを聞くと、口々にこんな答えが返ってきました。「日々の学園での日本語学習(宿題を含め)を毎日少しずつコツコツと欠かさずやる、学園で配布されたクラス外での能力試験対策プリントにて問題の解き方を学ぶ、そして何より読解分野で一番必要になったのが漢字の理解。」だそうです。N1での読解では、漢字検定5級(小学校卒業程度の漢字)を取得していると、簡単に文章が読め、新聞の論説などの問題もやさしく理解できるようです。

 当学園では、日本語能力試験に向けたクラスは設けておりませんが、各クラスでは、日本語の読解力・作文力・漢字力・会話力など総合的に力がつくように指導しており、中学科からでもN1に合格しています。

 N1合格では、日本の中学卒業程度認定試験で国語試験の免除、日本の国家試験を受験するための条件の一つとなっており、日本語教育での大きな目安となっております。

 目標を達成しようとスポーツや習い事と日本語学習を両立させようと努力しています。当学園は、そんな生徒たちに愛情と情熱を持って指導に当たり、国際色豊かな子どもたちの夢の手助けができるよう日本語教育を続けていきたいと思います。

(記事提供 グラッドストーン日本語学園 村上量子さん)

 

 

(左から)何萌加さん、アームストロング真柊さん

 

(左から)衣川ありささん、黒川留愛さん、オマールアリ慧さん

 

村山結央さん

 

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。