一年間の活動を振り返り
食事に先立ち、リステルカナダ社副社長の上遠野和彦氏が挨拶に立ち、今年一年の日加商工会議所の活動を振り返った。
6月にはハリー・ブロイBC州多様文化担当大臣をゲストスピーカーに迎え、BC州政府の、特に社会開発に関する将来への展望と計画についての講演会を開催。10月には初めての試みとして、韓国の政府代表とビジネス団体メンバーとの懇親会を開く。お互いのビジネスリレーションが深まったこの懇親会は、在バンクーバー日本国総領事館の池田洋一領事からの全面的な支援によって実現された。
11月にはバンクーバービジネス懇話会、企友会との共催で、パシフィック日産リッチモンド、サレー社長兼CEOの赤堀正明氏を招いてのビジネスセミナーを開催、満員御礼の大成功を収めた。
東日本大震災を風化させない
続いて上遠野氏は今年の日本の状況に話を移した。「震災の復興には世界中から手が差し伸べられてきましたが、その道のりは遠く、まだまだ私たちの支援が必要です。いつまでも被災地、被災者のことを忘れないことが大事です。その意味で今日ここに、有森裕子氏、志澤公一氏、そして小川学氏を迎えられたことを光栄に思います」と、東日本大震災特別復興支援講演会のために、バンクーバーに到着したばかりの有森裕子氏と、志澤公一氏、そしてバンクーバーから被災地支援に自ら赴いた小川学氏が紹介されると、会場からは盛大な拍手が起こった。
おいしい食事とハープ演奏を楽しむ
在バンクーバー日本国総領事伊藤秀樹氏の音頭で、来年がよい年となるよう願いながら乾杯、食事となった。おいしい食事を囲みながら、どのテーブルでも話が盛り上がりながらパーティは後半にはいり、ハリー・ブロイBC州多様文化担当大臣が挨拶に立った。その中で氏は、クリスティ・クラークBC州首相が、日本が重要なビジネスパートナーであると引き続き認識し、来年には訪日する意思であることに言及。また意欲的で、お互いの絆を大切にする移民の経済活動がBC州に大いに寄与していることに触れ、日加商工会議所のメンバーの、これからの活躍に大いに期待していると語った。
このあと大竹美弥さんによるハープのミニライブが始まった。アベマリアなどクリスマスの雰囲気を盛り上げる曲のほか、従来のハープ演奏の枠にとらわれない、幅広いレパートリーを持つ現代ハープ作曲家・演奏家のデボラ・ヘンソン・コナントの美しい曲も披露され、聴衆を魅了した。
参加者全員にクリスマスプレゼント
そしてパーティ最後に用意されていたのは、参加者より数の多いドアプライズの数々。今年はそれに加え、パシフィック・ウェスタン・ブリューイング社から提供されたカナックスの試合のチケットがあり、オークションにかけられた。続いてドアプライズの発表となると、番号が読み上げられるたびに会場は多いに盛り上がった。
こうこうと照る満月のもと、ライトアップされたヨットハウスを後にする参加者の顔には、凍てつく寒さにも負けない笑みがこぼれていた。 (取材 平野直樹)