2017年8月24日 第34号

8月20 日、バンクーバー福岡県人会35 周年記念式典及び祝賀会が、ダウンタウンのCoast Coal Harbour Hotel by APA で開催された。福岡県の大曲昭恵副知事、県議会代表団、福岡県海外移住家族会会長、さらに東京福岡県人会からも代表団が駆けつけ、在バンクーバーの会員もあわせ総勢73 名が参加。福岡県に同じルーツを持つ同郷の者同士、盛り上がること、この上ない。もともと、おおらかな人間性が県民の持ち味。お国訛りを交えながら旧交を温め、会の終盤には『炭坑節』も飛び出し、会場は無礼講の踊りでおお賑わい。最後は、名物『博多手一本』で締めとなった。

 

参加者全員集合の記念撮影

 

バンクーバーに、いくつかの県人会がある中でも福岡県人会は心意気で盛り上がり、35 年の歴史を刻んできた

 バンクーバー福岡県人会の創設は1981 年。その当初から100 名近くの会員が集まったという。その後、一時期活動の衰退などもあったが、2009 年、前会長の千々和重信(ちじわしげのぶ)氏の肝いりで隆盛を取り戻したが、5年前、氏が他界されたため、以後、清田勝現会長に、「これからは若いもんが中心になってやれ」と、バトンタッチされ、現在、80 世帯、約100 名の会員数となっている。

 清田会長は、お礼の挨拶の中で、「バンクーバーは、意外なほど多くの福岡県人が住んでいる街です。『あん人も福岡らしいよ』といわれることが多い。その理由は、福岡県の都市部もバンクーバー市の面積もほどほどの広さで、人口も250 万人前後と似ている。しかも海に隣接し、少し行けば、山あり川ありと心地いい自然環境がある。人もやさしく、おおらかな気質が似通っていることが住みやすさの要因ではないでしょうか。また、福岡県は、古くからアジアへの玄関口でしたが、バンクーバーも東アジア、東南アジアへの玄関口であり、国際性も豊かです。こうした強みを活かし、若々しい会員が伝統の福岡県人気質の心意気を引き継ぎ、さらに『バンクーバー福岡県人会』を盛り上げていきたい」と、決意も新たにしていた。

 

福岡県とバンクーバー福岡県人会との人的交流や、情報交換などをさらに活発にしていくために、惜しみない支援を

 国際化がますます進むなか、若者を中心に留学、駐在、移住がさらに活発になることだろう。異国へ来てしばらくすると必ず望郷の念にかられるものだ。そんなとき、「よかよか」とお国言葉が聞けるものなら、どれほど救われるものか。バンクーバー福岡県人会は、そんなときのために存在する。まして、福岡県民は、同郷意識が強いと聞く。寂しさも、困りごとも、喜びも語り合える受け皿のあることは、ほんとうに心強い。

 バンクーバー福岡県人会は、冬には総会、春にはお花見、夏にはバーベキュー大会、秋にはボーリング大会など、定期、不定期に催事を行い、集まる機会を作り、親交を深めている。しかも、純粋な福岡県民に限らず、その縁者なども入会可能。いつも門戸は開かれている。

 大曲副県知事をはじめ、35 周年記念の祝に駆けつけてきた県議団、家族会からの祝辞の中で、各氏が、「福岡県民として、このバンクーバー福岡県人会の発展のためにさまざまな支援をしていきたい。また、カナダからの留学生のホームステイ先の斡旋や、サポートなど、受け入れ体制は万全です。福岡県と、バンクーバーの架け橋として、今後ますますのご活躍を祈念します」と、惜しみない支援を約束していた。

(取材 笹川 守)

 

祝辞を述べる大曲昭恵副知事

 

開会の挨拶をする清田勝会長

 

健啖家、元気者も県民性?

 

ファミリー参加も大歓迎!

 

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これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。