2017年7月20日 第29号

アマチュアサッカー選手たちが、出身国や人種的バックグラウンド別にチームを組んでタイトルを競うトーナメントThe Nations Cupが、7月14〜16日、ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市で開催された。今年38回目となるこのトーナメントに、日系代表チームが初めて出場した。

 

日系代表チーム

 

日系代表チーム、健闘!

 The Nations Cupはメンズオープン、ウィメンズオープン、30歳以上、38歳以上、45歳以上、52歳以上(年齢別カテゴリーは男性のみ)というカテゴリーに分かれている。今回は約20の国と地域を代表するチームが出場、日系代表チームはメンズオープンのカテゴリーにエントリーした。メンズオープンは、4つのグループに分かれており、それぞれのグループで4つのチームが総当たり戦を行い、一番ポイントが高いチームが準決勝に進む。

 日系代表チームは、初日14日には対イングランド戦で1−0と好発進、翌15日の対フィジー戦で3−0と快勝した。2日目の時点で日本はグループ内トップにつけていた。最終日16日は、実力派のイタリアチームと対戦。何度かゴールチャンスがあったものの、イタリアチームの強固なディフェンスに阻まれ得点ならず、0−1で敗退、グループ内優勝を惜しくも逃した。メンズオープンのカテゴリーでは、イタリアチームが準決勝でも勝ち残り、決勝戦ではインドチームを破って、昨年に引き続き優勝を飾った。

 

来年以降につながる試合を

 日系代表チームについて、監督兼選手の馬目広三さんは「こちらで生まれた日系人たちが中心で、留学生、大学生などが入っている構成です。UBC(ブリティッシュ・コロンビア大学)やHPL(ハイパフォーマンスリーグ)などに所属しているレベルの高い選手たちが集まってます。過去7年間くらい予選には出ていたのですが、(予選の段階で)人が集まらなかったりしたこともあって、予選通過がなかなかできなかったんです。今年は、今までの実績を認められたことと、日系コミュニティのサポートがあったことで予選なしで大会に出られることになりました。また、3試合のうち2勝したので来年も出られると思います。こうして毎年出られるようになったらうれしいですね。これを機に日系サッカーが盛り上がってくれたら、と思います」と語った。今年高校を卒業した18歳の田坂卓也さんは、10年以上サッカーをしており、現在はVML(バンクーバーメトロリーグ)のメンズオープンのチームに所属しているという。今回の出場について「(今まで)馬目さんと一緒にNations Cupに入ろうとやってきたので、今回出られて本当に良かったです。試合も楽しかったですし、サポーターがいっぱい来てくれて応援してくれたのが、うれしかったです。来年も絶対に頑張りたいと思います」と語ってくれた。また、チームマネジャーの田坂充さんは「今年は機会に恵まれて出場できて良かったです。これから日系サッカーの人たちの目標になって、選手が育ってくれたらいいと思いますね」と感想を語った。

(取材 大島 多紀子)

 

7月16日対イタリア戦。えんじ色のユニフォームが日系代表チーム

 

スポンサーからのサポートに感謝の意を込めた、日本代表チームのTシャツ

 

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