2017年4月6日 第14号
外務省が行う対日理解促進交流プログラム『カケハシ・プロジェクト』により3月22 日から29 日まで岐阜県立中津高等学校より生徒18 人と引率教師2人が来加した。
28 日には在バンクーバー日本国総領事公邸で歓迎レセプションが開かれ、アンドリュー・ウィルキンソンBC 州高等教育大臣、リチャード・スチュワートコキットラム市長、ケリー・パルマー・アイサックコキットラム学区教育委員長、ブリティッシュ・コロンビア州コキットラム市のグレンイーグル高校とセンテニアル高校の生徒と教師ほか事業実施団体アジア太平洋財団担当者など約40 人が出席した。
岡井朝子在バンクーバー日本国総領事(中央)と『カケハシ・プロジェクト』に参加した生徒、教師たち
広がる国際交流
アジア太平洋財団のジャスティン・エラバーティルさんの司会で行われたレセプションで挨拶をした岡井朝子在バンクーバー日本国総領事は「約10 年前に開始した対日理解促進交流プログラムには毎年世界から約5700 人の学生が参加しています。そのうち北米地域との青少年交流事業である『カケハシ・プロジェクト』では、この3年間でカナダから約420 人が訪日し、日本からは約340 人がカナダを訪れ相互理解と交流の輪を広げています。今日は中津高校の生徒さんからカナダに来て学んだことや印象、コキットラムの高校生からは日本訪問後の話を、ぜひ聞かせてもらいたいです」と生徒たちに語りかけた。今後はリッチモンド市、バーナビー市、バンクーバー市の教育委員会とも連絡を取り、次のプロジェクトに向けて準備していきたいとのこと。
日系人の歴史も
今回カナダを訪れたのは岐阜県立中津高等学校からの生徒18 人(女子14 人、男子4人)と引率教師2人。ビクトリア市、ウィスラーへの日帰り旅行ほか、リッチモンド市スティーブストンでジョージア湾缶詰工場を見学したり、バーナビー市の日系文化センター・博物館で日系人の歴史に関する話も聞いた。
コキットラム市のグレンイーグル高校とセンテニアル高校では体育、ダンス、アートの授業に参加したり日本文化を英語で紹介。生徒宅でホームステイをし、ウィスラーではトラックのタイヤチューブで雪上を滑走するチュービングなどカナダの冬のアクティビティーも体験した。
カケハシとして
中津高校の生徒からは「日本が一番と思っていたが、カナダもベストだった。将来住んでみたい」、「カナダの人たちはフレンドリーでオープンマインド」、「アメリカとの国境が地続きで、国のサイズも違うのでびっくりした」などの声が聞かれた。
1月に福岡県立八幡高等学校と福岡県立玄界高等学校の生徒と交流し、ホームステイを体験したグレンイーグル高校とセンテニアル高校の生徒は「今後も日加のカケハシとして交流を続けていきたい」と語った。
帰り際には何度もハグして別れを惜しんだ生徒たち。“1本締め”の手拍子とともにレセプションは終了した。
(取材 ルイーズ 阿久沢)
プロジェクト実施諸団体や参加者に感謝のスピーチを述べたアンドリュー・ウィルキンソンBC 州高等教育大臣(左)。右は岡井朝子総領事。ウィルキンソン大臣の息子さんはトロント大学在学中に同プロジェクトで訪日したとのこと
ウィスラーでチュービングに挑戦 (写真提供:岐阜県立中津高等学校)
「日加のアンバサダーとして頑張ってください」とエールを送ったリチャード・スチュワートコキットラム市長
乾杯の音頭を取ったケリー・パルマー・アイサックコキットラム学区教育委員長