2017年3月23日 第12号
海王丸が、今年の5月3日にブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市のスティーブストンに来訪します。
カナダ建国150周年を祝って、リッチモンド市の招請に応えたものです。 着岸場所はゲリーポイント・パーク・ドック。
海の貴婦人とも謳われる純白の帆船。日本の若い人たちの元気な姿にご期待下さい。
本船は、船員教育の一環として日本丸とともに、日本が世界に誇る大型帆船です。コンピューターの時代に帆船など…との声もありますが、自然は征服するものではなく、協調することが人類の知恵です。大洋の真ん中で自然と調和する術を学ぶ、そこに帆船の意義があります。練習船の来訪は、2006年の日本丸以来11年の長い空白期間がありました。懐かしい船の来訪が楽しみです。
筆者の私、小笠原も神戸商船大学1956年度卒業生です。実習生として海王丸一世で教育を受けました。訪問先のロサンゼルスとハワイで受けた歓迎が、マストのぼりの訓練とともに、忘れられない若い日の思い出です。
皆さま方にも若かった日々、日本への郷愁を思い起こすよすがの一つとして下さい。
5月8日の出帆までには一般公開、総帆展帆、登しょう礼 (man the yards)、スポーツ交流と様々な行事も予定されております。どうぞお楽しみに。最終的な予定は後日追ってお知らせいたします。
(文 小笠原 行秀 / 写真提供 独立行政法人・海技教育機構)
海王丸要目
所属 公益財団法人 海技教育財団
学生 110名 (内 女子9名)
乗組員 59名
計169名
総トン数 2,556t
全長 110m
幅 13.8m
深さ 10.7m
吃水 6.6m
帆の数 36枚
帆の総面積 2760m2
機関 1500hp×2
速力 機走 12knot
帆走 6knot
(平均速力 11km/h 風がなければ0)