2017年1月19日 第3号

 日系文化団体連絡協議会は、日系文化センター・博物館、バンクーバー日本語学校及び日系人会館、隣組が主催団体となり、在バンクーバー日本国総領事館の後援で昨年11月に発足した。同会は日系の文化団体間の情報の連絡を主目的としている。主催する3団体の代表である、日系文化センター・博物館理事長の五明明子さん、バンクーバー日本語学校主任教師の内藤邦彦さん、隣組理事の中堀忠一さんに話を聞いた。

 

岡井朝子在バンクーバー日本国総領事(右から2人目)、日系文化センター・博物館理事長の五明明子さん(右から3人目)、バンクーバー日本語学校主任教師の内藤邦彦さん(左端)、隣組理事の中堀忠一さん

 

 日系コミュニティにおいて経済団体連絡協議会というものはすでに存在しており、同じような連絡網が文化団体にもあればいいのではないかと考えた五明さんが、バンクーバー日本語学校に声をかけたのがきっかけだという。この2つの団体に隣組も参加することになった。

 日本の文化をカナダに広める貢献をしている団体がこの連絡協議会に参加でき、日本語での連絡が可能であることが条件となる。総領事館とも密に連絡を取りながら、日本文化をカナダに浸透させる一助となりたいとの考えだ。現在、主催3団体が他の文化団体に参加を呼びかけているところで、彩月会、コスモスセミナー、晩香坡櫻會、バンクーバー錦楓国誠流詩吟会、少林寺拳法バンクーバー支部の5団体が参加を表明している。県人会や同窓会を含めて広く門戸を開きたいとのことだ。連絡協議会では連絡網を作り、文化団体間でのイベント等のカレンダーを共有し、情報交換をしていく。参加団体間の連絡は、今のところEメールが中心となっているが、近いうちにフェイスブックなどのアカウントを作り、ソーシャルネットワークも活用していきたいという。

 日本人の持つ文化、歴史、風習などを次世代にしっかりと伝承していくことの必要性を重視する五明さんの考えに共感したという内藤さんは、文化団体同士の横のつながりを深め、情報や考えを共有していくことが大切だと感じたという。また中堀さんも、隣組の理事会が英語を母語とするメンバーばかりという中、日本語を話す人たちにもっと加わってもらいたいと感じているという。営利を目的としない連絡協議会を通して、日系社会の交流がもっと深まることを期待していると話す。

 「日本人のコミュニティはそれほど大きくないにもかかわらず、たくさんある日系の団体同士はあまり交流がないのが実情です。それがゆるいつながりでコミュニケーションができれば、(連絡協議会の)目的に達すると思っています」と五明さん。  日系文化団体連絡協議会への問い合わせは、This email address is being protected from spambots. You need JavaScript enabled to view it. まで。

(取材 大島 多紀子)

 

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