2016年11月3日 第45号

東日本大震災をきっかけに恒例となったチャリティーコンサートが、ことしもバンクーバーウエストポイントグレー・合同教会で開催された。このコンサートは、主催者の小牧彩子さんを中心に、毎年たくさんのボランティアの人々によって成り立っている。すでに第6回目となるこのイベントは、アコースティックであればどんなレベルのミュージシャンでも参加できる自由参加型。ことしも多くのピアニストや歌手が集まって盛り上がった。

 

ピアノ奏者の集合写真(写真 Noriko Tidballさん)

 

 第1部では30人ほどの多種多彩のピアニストが大活躍、映画のテーマやポップス、クラシックからジャズ、そして初心者はまだ片手の小さなピアニストから始まり上級者はリストの超絶技巧ラ・カンパネラも弾きこなしてオーディエンスを楽しませた。

 第2部は歌が主役。コーラスが北海道民謡ソーラン節で会場を元気に盛り上げた後、魅惑的な8重唱の賛美歌、続いてハワイの労働者達の掛け声が歌になったといわれる曲を披露。プロの声楽家の参加もあり、70年代のポップの弾き歌いもあり、会場にはバラエティーに富んだ歌が響き渡った。

 そして何といってもコンサートのクライマックスはヨハン・シュトラウス・ジュニア作曲のオペラ・こうもり(抜粋)。メインのコーラスやおもしろおかしいシーンを、愉快な演技や手作り小道具、素敵な衣装と個性あふれる振り付きの演奏で観客を魅了した。耳だけでなく目でも楽しめる舞台となり、華やかにことしのチャリティーコンサートは締めくくられた。

 集まった寄付金は1485ドルで、収益は全てSarah McLachlan School of Musicに寄付される。来年度のコンサートに参加、またはご観覧ご希望の方は、主催者のAyako Komaki(This email address is being protected from spambots. You need JavaScript enabled to view it.)までご連絡下さい。

(記事提供 本間ちひろさん)

 

声楽(ソロ・オペラ・合唱)の部の集合写真(写真 Yuki Cormierさん)

 

オペラ『コウモリ』オープニング二重唱『監獄の前に晩餐会へ』(写真 Yuki Cormierさん)

 

オペラ『コウモリ』、フィナーレ 合唱『おお、こうもりよ』 (写真 Yuki Cormierさん)

 

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